銘醸ワイン図鑑
憧れのワインを、生産者の作風まで。23篇を収録
産地ガイドは「どこで造られるか」を知る入口。この図鑑は、その土地を代表するワインや造り手、格付けと作風をさらに深く知るための読み物です。まず土地を探したい方は世界のワイン産地ガイドへ。
Légendes
銘醸ワインと造り手
イタリア・トスカーナ キアンティ・クラシコ フィレンツェとシエナのあいだ、黒い雄鶏の丘。1716年の大公の布告、「クラシコ」の名が認められた1932年と広域キャンティから分かれた1996年、白ぶどうを混ぜることが義務だった時代からサンジョヴェーゼ主体への転換、スーパータスカンの誕生、グラン・セレツィオーネと11のUGA、そして「木樽の義務がない」規定まで。生産者9軒の作風つき。 読む
ハンガリー・北東部 トカイ ハンガリー北東部、ボドログ川とティサ川の霧が育てる貴腐の産地。1粒ずつ手で選ぶアスー果、籠の数だった「プトニョシュ」が2013年に糖の量へ変わった経緯、エッセンシアとサモロドニ、1571年に遡る最古の記録と「発見の伝説」、社会主義時代からの再生、世界遺産のセラーと黒いカビ、造らない年の判断、500mlの理由、代表生産者8軒と日本での価格帯まで。 読む
フランス・ブルゴーニュ ヴォーヌ・ロマネ ロマネ・コンティを頂くブルゴーニュ赤の聖地。「凡庸なワインなし」と謳われた村の8つの特級畑の関係、アンリ・ジャイエの伝説、DRC・ルロワ・リジェ・ベレールなど主要生産者の作風を一望します。 読む
ドイツ・モーゼル(ザール) エゴン・ミュラー 世界一高価な白ワインは、モンラッシェでもソーテルヌでもなく、ドイツ・ザールのリースリング。エゴン・ミュラーとシャルツホーフベルクの物語を読み解きます。修道院の丘が競売にかけられた1797年、村名を名乗らなくてよい畑の特例、トリーアのオークションだけで売られるTBA、そしてカビネットという入口。ザール・モーゼルの名手8軒の作風つき。 読む
フランス・北ローヌ エルミタージュ 北ローヌの丘、エルミタージュ。わずか約137haの真南斜面が生む「シラーの王座」を、花崗岩と氷河礫の区画差、隠者伝説の真偽、シャーヴやシャプティエなど主要生産者の作風から読み解きます。 読む
フランス・ブルゴーニュ クロ・ド・ヴージョ ブルゴーニュ、コート・ド・ニュイの特級畑クロ・ド・ヴージョ。シトー会の修道士が12世紀に拓き石の壁で囲った約50ヘクタールの畑が、なぜ約80の所有者に分かれたのか。斜面の上・中・下で変わる標高と土、1889年の分割、タストヴァン騎士団と城、ヴージョ村の白「クロ・ブラン」、代表生産者8軒の区画と作風、価格帯と選び方まで。 読む
フランス・北ローヌ コート・ロティ 「焼けた丘」コート・ロティ。北ローヌ最北の急斜面で、シラーに白ぶどうヴィオニエを混ぜて醸すという異色の銘醸地。コート・ブロンドとコート・ブリュンヌの土壌差、消滅寸前から復活した20世紀、ギガルの「ラ・ラ・ラ」、代表生産者8軒の作風と価格帯まで。 読む
フランス・北ローヌ コルナス 花崗岩の急斜面にテラスを刻む、北ローヌ最南の赤。シラー100%で、白ぶどうの混醸が一切認められない唯一のAOC。規約の数字、風化花崗岩「ゴール」の正体、消えかけた1970年代、伝統派と現代派、代表生産者9軒と日本での価格帯まで。 読む
フランス・南ローヌ シャトーヌフ・デュ・パプ 「教皇の新しい城」の名を戴く南ローヌの王、シャトーヌフ・デュ・パプ。アヴィニョン教皇庁の遺産、1923年にバロン・ル・ロワが起草したAOC制度の原型、丸石の畑ガレ・ルレの神話と実像、13品種(18品種)ブレンドの自由、教皇紋章のエンボスボトル、そして空飛ぶ円盤禁止令まで。ラヤス、ボーカステルなど生産者8軒の作風つき。 読む
フランス・ブルゴーニュ シャブリ・グラン・クリュ シャブリ・グラン・クリュ。ブルゴーニュ最北、たった約100ヘクタールの一枚の丘に並ぶ七つの特級畑。左から右への並び順、ラ・ムトンヌの本当の位置づけ、キンメリジャンと「ミネラル感」の科学、霜との二百年、新樽か古樽か樽なしかという流派、代表生産者9軒の作風と価格帯まで。 読む
フランス・シャンパーニュ シャンパーニュのグランメゾン モエ、クリュッグ、ボランジェ、ヴーヴ・クリコ、ロデレール——シャンパーニュの名門メゾンには、それぞれ受け継がれた「家風」があります。ブレンドという思想、樽を使うか否か、ピノかシャルドネか。名門8軒の個性を読み解きます。 読む
フランス・ブルゴーニュ シャンベルタン 「王のワイン」と称されるブルゴーニュ赤の最高峰。ナポレオンが愛したシャンベルタンを頂点に、ジュヴレ・シャンベルタン村に集まる9つの特級畑の関係と、ルソーやトラペなど主要生産者ごとの作風を一望します。 読む
フランス・ボルドー ソーテルヌ 貴腐がもたらす黄金の甘口ワイン、ソーテルヌ。シロン川の霧が生む奇跡、25hL/haという法定上限すら守れないほどの収量の低さ、1855年に白で唯一格付けされた27シャトー。ディケムから手の届く一本まで、産地の全体像を一望します。 読む
アメリカ・カリフォルニア(ナパ・ヴァレー) ナパ・オークヴィル オーパス・ワンとスクリーミング・イーグルを生んだナパ・ヴァレー中央の小さなAVA、オークヴィル。1868年のH.W.クラブと伝説の畑「ト・カロン」、1966年のロバート・モンダヴィ、カルトワインの誕生、東西の斜面が生む作風の違いまで。生産者8軒の作風つき。 読む
イタリア・ピエモンテ バルバレスコ バローロと同じネッビオーロから、なぜ違う顔が生まれるのか。タナロ川と土壌、26か月という熟成規定、66のMGA、そして1894年のカヴァッツァと1961年のガヤ。「バローロの弟」という呼び名を外して読むバルバレスコ。生産者9軒の作風つき。 読む
イタリア・ピエモンテ バローロ ネッビオーロだけで造られるイタリアの至宝、バローロ。11の村と181のMGA、そして「伝統派vs革新派」と呼ばれた論争の中身を、俗説をひとつずつ外しながら読み解きます。生産者8軒の作風つき。 読む
フランス・ブルゴーニュ ピュリニー・モンラッシェ 白ワインの頂点と称されるブルゴーニュの銘醸村。モンラッシェの丘のテロワール、特級・一級の畑の格付け、そしてルフレーヴやソゼなど主要生産者ごとの作風の違いまで、憧れの一本を選ぶための知識を一望します。 読む
スペイン・カタルーニャ プリオラート スペイン・カタルーニャの山あい、黒い粘板岩「リコレリャ」の急斜面に広がるDOQプリオラート。1194年のスカラ・デイ修道院と地名の由来、フィロキセラ後の衰退、1989年に集まった「5人組」による復興、2000年のDOQ(2009年に国のDOCa)、村名から特級畑までの格付け「土地の名前」、ガルナッチャとカリニェナの古木、代表生産者9軒の作風と日本での価格帯まで。 読む
イタリア・トスカーナ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 一軒の家が造り始めたワインが、どうやってイタリアを代表する赤になったのか。ビオンディ・サンティと1888年の家伝、サンジョヴェーゼ100%と「発売は収穫から5年目」という規定、1978年のバンフィ進出、2008年の危機と96%の否決、星評価の廃止まで。生産者9軒の作風つき。 読む
フランス・ボルドー右岸 ポムロール ボルドー右岸、わずか約800ヘクタールの台地に広がるAOCポムロール。公式格付けを一度も持たないまま世界最高値の赤を生む理由、台地の頂に顔を出す膨潤性の粘土と「鉄のかさぶた」、聖ヨハネ騎士団の伝承から1936年のAOC認定まで、ムエックス家とペトリュスの関係、メルローとブーシェ(カベルネ・フラン)、代表生産者9軒の作風と価格帯、ヴィンテージの読み方まで。 読む
イタリア・トスカーナ ボルゲリ 1944年、侯爵が私蔵用に植えた1ヘクタールのカベルネが、どうやって「格付けの外のグラン・ヴァン」になったのか。サッシカイア誕生の経緯、1983年と1994年のDOC、海風と糸杉並木、そしてオルネッライア・レ・マッキオーレ・グラッタマッコと続いた造り手たち。生産者9軒の作風つき。 読む
フランス・ボルドー メドック格付け 1855年、パリ万博のために生まれたボルドー・メドックの格付け。5大シャトーを頂点とする61シャトーの序列はなぜ160年以上生き続けるのか。ムートン昇格の物語からセカンドワインという入口まで一望します。 読む
スペイン・リオハ リオハ スペイン初のDO、初のDOCa。エブロ川流域約6万6千haのリオハを、クリアンサ〜グラン・レセルバの熟成規定、テンプラニーリョ8割の実像、アロ駅前地区の歴史、ロペス・デ・エレディアやムリエタなど主要生産者の作風から読み解きます。 読む 写真の出典
- バルバレスコの丘に段々と連なるネッビオーロのぶどう畑:“Colline del Barbaresco” by Simoeccetera, CC BY-SA 4.0
- ラ・モッラから望むバローロ村と、周囲に広がるランゲの丘のぶどう畑:“Barolo - view from La Morra in Piemonte, Italy” by Megan Mallen, CC BY 2.0
- サン・グイドからボルゲリ村へまっすぐ続く糸杉の並木道:“Bolgheri Viale dei Cipressi 001” by Janericloebe, Public domain
- モンタルチーノのぶどう畑。畝の先に丘が連なる:“Montalcino vineyard - panoramio” by trolvag, CC BY-SA 3.0
- シャブリのグラン・クリュの丘。ブーグロとヴォーデジールにあたる急斜面が道路沿いに立ち上がる:“Chablis Grand Crus Bougros and Vaudesir” by CocktailSteward, CC BY 3.0(Wikimedia Commons)
- シャンベルタン・クロ・ド・ベーズの畑と、ダモワ家の小屋:“Chambertin Clos de Beze vineyard of Domaine Pierre Damoy” by tara hunt, CC BY-SA 2.0
- グランメゾンの館が並ぶエペルネのシャンパーニュ大通り:“Avenue de Champagne in Epernay” by Krzysztof Golik, CC BY-SA 4.0
- ぶどう畑の丘の上に立つシャトーヌフ・デュ・パプの教皇の城の廃墟:“Chateauneuf des Papes - Chateau et Vignes 3” by Véronique PAGNIER, CC BY-SA 3.0
- 手前の若いぶどうの畝の向こうに、緑の丘の上に建つ赤れんがのブローリオ城と、斜面いっぱいの畑が広がる:“Castello di Brolio and Vineyards” by Eric Kilby, CC BY-SA 2.0
- 手前いっぱいに夏のぶどう畑が広がり、その先の平らな畑のなかに、石の壁に囲まれた城と大きな屋根の建物が建っている:“Vougeot WLM2016 Château du Clos de Vougeot (1)” by PIERRE ANDRE LECLERCQ, CC BY-SA 4.0
- ぶどうの葉ごしに見下ろすコルナスの村と、ローヌ川の対岸に広がるヴァランスの街:“Cornas 2007-06-16 018” by Jacques Forêt, CC BY-SA 4.0
- コート・ロティの秋の段々畑。石積みのテラスが急斜面を階段状に覆う:“Cote rotie” by Olivier Lemoine (https://Photo-Terroir.fr), CC BY-SA 4.0
- シャルツホーフベルクの丘と、麓に建つシャルツホーフの館:“Scharzhofberg Wiltingen” by Helge Klaus Rieder, CC0
- テラス状に段を重ねるエルミタージュの丘と、擁壁に描かれた生産者名:“Coteau de Tain-l’Hermitage” by 松林L, CC BY 2.0
- シャトー・マルゴーの新古典主義の館と並木道:“Chateau Margaux” by David Perez, CC BY 3.0
- オークヴィルのぶどう畑越しに見るオーパス・ワンのワイナリー:“Panorama, Opus One, Napa Valley, California, USA” by Jim G, CC BY 2.0
- 手前いっぱいに夏のぶどう畑が広がり、その向こうに尖塔のある教会と白いシャトーの建物が青空の下に並ぶ:“Pomerol” by Pascal3012, CC BY-SA 3.0
- 青空の下、赤茶けた石だらけの急斜面に、支柱に沿って仕立てられた若いぶどう樹が並び、尾根に糸杉が立つ:“Vinyes del Priorat, Gratallops.” by Angela Llop, CC BY-SA 2.0
- ピュリニー・モンラッシェ村のぶどう畑と村並み:“Puligny-Montrachet - Vignoble” by Benjamin Smith, CC BY-SA 4.0
- 秋色に染まったリオハ・アラベサのぶどう畑と、背後に連なるカンタブリア山脈:“Viñedos en otoño, Elvillar 8” by Mentxuwiki, CC BY-SA 4.0
- ソーテルヌの畑。砂利まじりの土に、貴腐で縮んだぶどうの房が残る:“Vineyard in Sauternes with grapes showing noble rot” by davitydave, CC BY 2.0/3:2にトリミング・リサイズ
- ぶどう畑に覆われたトカイのコパス山と、そのふもとで合流する川と町を空から見下ろす:“A Kopasz-hegy légi felvételen” by Civertan, CC BY-SA 4.0
- 石壁に刻まれた「ROMANÉE CONTI」の銘板と、その先に広がる畑:“Romanée-Conti vineyard” by Andrea Schaffer, CC BY 2.0
写真は掲載枠に合わせてリサイズ・トリミングしています。