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銘醸ワイン図鑑

シェリー(ヘレス)

Sherry / Jerez-Xérès-Sherry / スペイン・アンダルシア州カディス県

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産地
スペイン・アンダルシア州カディス県
スタイル
白い石灰質の畑とフロールが生む、極辛口から極甘口まで
主な品種
パロミノ(パロミノ・フィノ)・ペドロ・ヒメネス
曇り空の下、真っ白な石灰質の土に短く仕立てたぶどうの若木が整然と並び、平らに広がる畑の奥に白い建物がひとつ見える
曇り空の下、真っ白な石灰質の土に短く仕立てたぶどうの若木が整然と並び、平らに広がる畑の奥に白い建物がひとつ見える / Photo: “Pago de miraflores la alta albariza sanlúcar barrameda” by Antonio M. Romero Dorado, CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)
このページの要点

シェリー(Sherry/スペイン語でJerez、フランス語でXérès)は、スペイン南部アンダルシア州カディス県の北西部、ヘレス・デ・ラ・フロンテラを中心とする10の市町で造られるワインです。原産地呼称の正式名は「ヘレス=ケレス=シェリー」。主な品種は白ぶどうのパロミノで、白い石灰質の土「アルバリサ」の畑から生まれます。樽の中で酵母の膜「フロール」の下で熟成させるか、空気に触れさせて熟成させるか、そして若い酒を古い酒へ少しずつ継ぎ足す「ソレラ」の仕組みによって、塩気を感じる極辛口のフィノやマンサニーリャから、干しぶどうのような極甘口のペドロ・ヒメネスまで、一つの産地から驚くほど幅の広い味わいが生まれます。統制委員会は、ヘレスをスペインで最初に法的に成立した原産地呼称(規則の公布は1935年1月)と説明しています。

この記事の目次

第89講「スペイン料理とワイン完全編」では、アンダルシアの小皿に合わせる一杯として、よく冷やした辛口のシェリーを紹介しました。今回は、そのシェリーを、産地のヘレスからたどります。

シェリーは、多くが蒸留酒を加えて造る酒精強化ワインです。仕組みそのものは第15講「酒精強化ワイン完全編」で、スペイン全体のなかでの位置づけは第14講「スペイン完全編」で扱いました。ここでは、畑と歴史、熟成の仕組み、規則、そして造り手の顔ぶれに焦点を当てます。数字は主に、2026年5月の命令にもとづく原産地呼称の規約(統合版)によります。

アルバリサの白い土と、10の市町

産地は、スペイン本土の最南端の県、カディス県の北西部にあります。北はグアダルキビル川、西と南は大西洋に囲まれ、なだらかな丘が続く土地です。規約が定める産地は、ヘレス・デ・ラ・フロンテラ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリア、サンルーカル・デ・バラメダに、トレブヘナ、チピオナ、ロタ、プエルト・レアル、チクラナ・デ・ラ・フロンテラ、レブリハ、サン・ホセ・デル・バリェを加えた10の市町です。

熟成と出荷は長く、ヘレス、エル・プエルト、サンルーカルの3つの町に限られてきました。この3つを結ぶ形から「シェリーの三角地帯」と呼ばれます。2022年10月に施行された規約の改正で、熟成できる地域がぶどうの産地と同じ範囲に広がり、ほかの町の酒蔵も熟成から出荷までを産地の名で行えるようになりました。

畑の主役は「アルバリサ」と呼ばれる白くやわらかな泥灰土です。規約によれば、炭酸カルシウムをおおむね25〜40%含み、太古の海にいた珪藻や放散虫の殻に由来するシリカも混じります。水をよく蓄えるため、雨の少ない夏もぶどうの根を支えます。このほか、色が濃く肥えた「バロ」、海沿いの砂がちの「アレナ」の畑もあります。

気候は温暖で、晴れの日が年に300日を超え、雨は年に約600mm、主に11月、12月、3月に降ります。もう一つ大事なのが二つの風です。内陸から吹く乾いた熱い「レバンテ」と、海から湿り気を運ぶ「ポニエンテ」。ポニエンテの湿り気は、後で触れるフロールの熟成にとって欠かせないものとされています。

認められている品種は、パロミノ(パロミノ・フィノ)、ペドロ・ヒメネス、モスカテル・デ・アレハンドリアと、ベバ、ペルーノ、ビヒリエガという在来品種です。量の上ではパロミノが圧倒的な主役で、規約は、土地の個性をよく映し、長い熟成に耐える品種と説明しています。収量は1haあたり11,428kgまで。区画の名(パゴ)をラベルに書くには、ぶどうの85%以上がその区画のものでなければなりません。

畑の仕事にも土地の流儀があります。規約は、長く伸ばした枝(バラ)と短く切り詰めた枝(プルガル)を組み合わせる「バラ・イ・プルガル」の剪定を、この産地の最も独特な貢献の一つに挙げています。また統制委員会は、土と気候の条件から質の高いぶどうが期待できる畑を「ヘレス・スペリオール」として一覧にしています。この格付けは、かつては畑のある町で決まっていましたが、2022年の改正からは技術的な基準だけで判断されるようになりました。

白壁と木の梁の下、使い込まれた木樽が何段にも積み重ねられ、樽の鏡板には白いチョークの跡が残る
サンルーカル・デ・バラメダのボデガに積まれた樽 / Photo: “Bodega de Sanlúcar de Barrameda” by PEPE GADEIRAS, CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

3000年の交易と、1935年の規則

統制委員会がまとめた年表は、この地にぶどう栽培を持ち込んだのはフェニキア人だとしています。ローマ時代にはこの地のワインがローマで好まれ、8世紀からのイスラム支配の時代には町は「シェリシュ」と呼ばれました。英語の「シェリー」はこの呼び名に由来するとされます。

ワインは港から船に積まれ、南北アメリカへ、そして北ヨーロッパへ運ばれました。英国では15〜17世紀にかけて「シェリー・サック」の名で人気が高まり、年表は、1587年にフランシス・ドレークがカディスを襲った出来事もこの流れの中に置いています。シェイクスピアの『ヘンリー四世 第2部』で、フォルスタッフがサックを讃える台詞もよく引かれます。規約によれば、長い航海に耐えるよう酒を加えたことが、のちのフロールの熟成が生まれるきっかけになったと考えられています。

18世紀には、生産者の組合(グレミオ)の決まりがワインを寝かせることを禁じ、若い酒が輸出されていました。19世紀の初め、出荷業者との争いを経て組合が廃止されると、熟成が認められ、安定した品質を求める声からソレラの仕組みが育ちました。いまも続く大きな家の多くが、この時代に生まれています。1894年ごろにはフィロキセラの被害が広がりましたが、産地は比較的早く立ち直ったとされます。

1933年、スペインのワイン法(エスタトゥト・デル・ビノ)が原産地呼称の制度をつくり、ヘレスはその最初の一つとして、1935年1月に規則が公布されました。統制委員会は、これをスペインで最初に法的に成立した原産地呼称と位置づけています。

フロールとソレラ

シェリーの個性を決めるのは、樽の中での熟成のさせ方です。地元で「ボタ」と呼ばれる1,000L以下のオーク樽で寝かせます。規約は熟成を二つに分けています。

  • 生物学的熟成──ワインの表面に、白い酵母の膜「フロール(ベロ・デ・フロール)」が張った状態で熟成させる。膜が空気をさえぎり、ワインは淡い色を保ったまま、酵母由来の独特の香りをまとう
  • 酸化熟成──フロールのない状態で、空気に触れさせて熟成させる。色は琥珀から褐色へ深まり、ナッツや木の香りが育つ(用語「酸化」も参照)

どちらに進めるかは、主に加える酒の量(あるいは加えないこと)で調整します。度数を高めるとフロールが育ちにくくなるため、酸化熟成のワインは強めに酒を加えるのが基本です。フロールは度数を少しずつ下げるため、フィノの熟成中に酒を加えて度数を整えることも規約で認められています。

もう一つの柱が「クリアデーラとソレラ」の仕組みです。熟成の度合いがそろった樽の列を何段も用意し、いちばん古い段(ソレラ)から出荷する分だけを汲み出します。これを「サカ」と呼びます。減った分は一つ若い段(クリアデーラ)から補い、これを「ロシオ」と呼びます。同じことを若い段へと順に繰り返すので、ソレラには古い酒と若い酒が少しずつ混ざり続け、毎年ほぼ同じ味わいを出せます。平均の熟成年数は、熟成中の全在庫量を一年の出荷量で割って求めると規約に定められています。一方、一つの収穫年だけを混ぜずに寝かせる「アニャーダ」(収穫年もの)の方式も認められています。

白いアーチと石の柱が奥まで連なる天井の高い熟成庫に、黒っぽい木樽が段に積まれて並び、吊り下げたランプが床を照らしている
ヘレスのルスタウの熟成庫(ボデガ・ラ・エンペラトリス)。高い天井と厚い壁が、樽の中の温度と湿度を保つ / Photo: “Bodega La Emperatriz. Lustau” by Caballero 1830, CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

フィノからPXまで、種類と規定

規約は、シェリーを大きく三つのグループに分けています。辛口に仕上げたワインを熟成させる「ビノ・ヘネロソ」、甘いぶどうの果汁に酒を加えて発酵を止める「天然甘口」、そして両者を合わせる「ヘネロソ・デ・リコール」です。熟成はいずれも平均2年以上。主なタイプと、規約が定めるアルコール度数・1Lあたりの糖分は次のとおりです。

  • フィノ──フロールの下だけで熟成。14〜17%、糖分4g以下。青りんご、ナッツ、パン生地のような香り
  • マンサニーリャ──サンルーカル・デ・バラメダの酒蔵でフロールの下で2年以上熟成。14〜17%、糖分4g以下。別の原産地呼称として定められている
  • アモンティリャード──フロールの下で熟成したのち、酸化熟成へ。16〜22%、辛口
  • オロロソ──はじめから酸化熟成だけ。17〜22%、辛口。ナッツや木、カラメルの香り
  • パロ・コルタド──はじめのフロールが消えたのち、主に酸化熟成。17〜22%、辛口。柑橘や乳製品を思わせる香りもあるとされる
  • ペドロ・ヒメネス(PX)──干したペドロ・ヒメネスの果汁を85%以上使う極甘口。糖分212g以上
  • モスカテル──モスカテルの果汁を85%以上使う甘口。糖分160g以上
  • ペール・ドライ/ペール・クリーム/ミディアム/クリーム──辛口のシェリーに、甘いワインや果汁を合わせたもの。糖分の幅で名前が決まり、クリームは115〜140g

甘口のぶどうは、収穫後に房を日に当てて干す「アソレオ」で糖を凝縮させるのが伝統です。また、ペドロ・ヒメネスについては、隣の産地モンティーリャ=モリレスの干しぶどうの果汁を使うことも規約で認められています。

現行の規約(2026年の統合版)では、フィノなどの辛口は、酒精強化をしない「ワイン」の区分でも造れると定められています。発酵や房を干すことで必要な度数に届けば、酒を加えずに仕上げる道もあるということです。加える場合は、ぶどう由来の度数95%以上の蒸留酒を使います。

造りの規則はほかにもあります。果汁の糖度はボーメ10.5度以上、ぶどう100kgから取れるワインは70Lまで。酸化熟成のワインには、果汁を火で煮詰めた「アロペ」を混ぜた「ビノ・デ・コロール」で色を整えることも認められています。そして、品質を守るため、瓶詰めは産地の中で行うことが義務づけられ、ボトルには統制委員会の保証のしるしが付きます。

熟成の認証と、ラベルのことば

長い熟成を経たシェリーには、それを示す表示があります。

  • VOS/VORS──統制委員会が2000年に設けた認証。平均熟成20年超がVOS(Very Old Sherry)、30年超がVORS(Very Old Rare Sherry)。出荷のたびにロットごとに分析と官能審査を受ける
  • 12年・15年──平均12年・15年の熟成年数表示。こちらはロットごとではなく、ソレラ全体を単位に認められる
  • フィノ・ビエホ/マンサニーリャ・パサダ──平均7年以上熟成し、軽い酸化の気配を帯びたもの
  • エン・ラマ──ろ過以外の安定化処理をしていないもの。樽の中の姿に近いとされる
  • サカの季節──瓶詰めの時期を書く場合は「2019年秋のサカ」のように季節と年で示す

ラベルの「ビエホ(Old)」も決まりがあり、フロールの熟成なら7年以上、それ以外は12年以上が条件です。「レア・オールド」は30年を超えるものに限られます。甘さの表示では、1Lあたり2g未満を「ムイ・セコ(極辛口)」、212gを超えると「ムイ・ドゥルセ(極甘口)」と呼べます。

選び方と楽しみ方

最初の一本なら、まずはフィノかマンサニーリャを。ティオ・ペペやラ・ヒターナは、国内で750mlが1,600〜2,600円前後で見つかります。よく冷やして注ぐと、塩気と酵母の香り、きりっとした辛さがわかります。甘口の入口には、ルスタウの「サン・エミリオ」などのペドロ・ヒメネスが国内で4,000円前後。熟成の極みを知るならVORSで、500mlで2万円前後の例が多く見られます(価格は時期や店で変わります)。

辛口のシェリーは、生ハムやナッツ、オリーブ、魚介の揚げ物など、アンダルシアの小皿とよく合わせられます(ペアリング「生ハム・サラミ」、「揚げ物」)。天ぷらや出汁の料理と合わせる人もいます。オロロソは煮込みや熟成チーズに、ペドロ・ヒメネスはバニラアイスにかけたり、デザートと合わせたりして楽しまれることがあります(甘口全般は第19講「甘口ワイン完全編」)。同じ酒精強化の仲間では、ポートと比べてみるのもおもしろいでしょう。どのタイプも度数が高めなので、少量をゆっくり、水と一緒に楽しんでください。

次回は産地講座に戻り、第90講「東北南部完全編」をお届けします。宮城・福島・秋田・青森のワイナリーが、寒さと雪の土地でどんなぶどうとワイン造りに挑んでいるのかをたどります。

主要生産者と作風

※各ドメーヌの作風は一般的な評価に基づく傾向です。キュヴェやヴィンテージにより表情は変わります。

1835年、「ティオ・ペペ」の家

ゴンザレス・ビアス

González Byass(Tío Pepe)

公式サイトによれば、1835年にマヌエル・マリア・ゴンサレス・アンヘルがヘレスで始めた家です。看板のフィノ「ティオ・ペペ」は、彼にワインの手ほどきをした叔父ホセ・アンヘル・イ・バルガス、愛称「ペペおじさん」にちなむ名で、1844年にはすでに国外にも出ていたとされます。赤い上着とギターの人物像は1935年に描かれ、1958年からはマドリードのプエルタ・デル・ソル広場で看板が灯っています。2010年には、樽から汲んだままに近い「ティオ・ペペ エン・ラマ」を発売し、毎年の恒例になりました。

1896年、アルマセニスタから

ルスタウ

Emilio Lustau

公式サイトによれば、起源は1896年。裁判所の書記官だったホセ・ルイス=ベルデホが家の畑でぶどうを育て、熟成させたワインを大手に売る「アルマセニスタ」(熟成と貯蔵を担う業者)として始まりました。1945年に自社銘柄での販売を始め、1950年に輸出を開始。1981年には、小規模なアルマセニスタの熟成酒に光を当てる「アルマセニスタ」シリーズの最初の瓶詰めを出しました。1990年に同じスペインの家族経営のルイス・カバリェロと合併し、2000年にはヘレス中心部に19世紀の熟成庫6棟を取得しています。

単一畑のフィノ「イノセンテ」

バルデスピノ

Valdespino(Grupo Estévez)

いまはヘレスのホセ・エステベス社(グルポ・エステベス)に属する家です。同社の発表によれば、フィノ「イノセンテ」は、名高いマチャルヌードの高台にある「ビーニャ・バルデスピノ」一つの畑のぶどうだけで造られ、アメリカンオークの樽で発酵させたのち、フロールの下で約11年熟成します。ソレラと10段のクリアデーラを経る長い熟成で、2026年春のサカからは「エン・ラマ」だけで出荷し、樽から汲んだ季節も表示すると発表しました。樽で発酵させる昔ながらの造りを守る、数少ない家の一つです。

1772年、黒い牡牛の家

オズボーン

Osborne

公式サイトによれば、1772年にジェームズ・ダフとフアン・オーリエが創業し、のちにトーマス・オズボーン・マンが共同経営者として加わりました。「オズボーンの牡牛」の黒いシルエットは1956年に生まれたもので、スペインの道路沿いの看板として広く知られます。シェリーでは30年以上の熟成を認められた「レア VORS」の銘柄群を持ち、エル・プエルト・デ・サンタ・マリアの熟成庫では見学と試飲を受け付けています(条件は公式サイトで確認してください)。

1792年、サンルーカルのマンサニーリャ

イダルゴ・ラ・ヒターナ

Bodegas Hidalgo-La Gitana

公式サイトによれば、1792年、サンタンデール出身のパンタレオン・ホセ・イダルゴが、義父の小さな酒蔵を引き継いで始めた家で、いまは8代目が率いています。看板の「マンサニーリャ ラ・ヒターナ」の図柄は1890年、マラガの酒場との取引から生まれたと紹介されています。バルバイナとミラフローレスのアルバリサに120ha以上のパロミノの畑を持ち、そのうちの一つの畑の名を冠したマンサニーリャ・パサダ「パストラーナ」も知られます。

1821年、瓶詰めマンサニーリャの先駆け

バルバディーリョ

Barbadillo

公式サイトによれば、1821年、ベニグノ・バルバディーリョといとこのマヌエル・ロペス・バルバディーリョがサンルーカル・デ・バラメダに最初の酒蔵を構えました。1827年に出した「パストーラ」を、同社は「世界で最初の、当時は唯一の瓶詰めマンサニーリャ」と説明しています。マンサニーリャ「ソレアール」が看板で、1975年には酒精強化しない白ワイン「カスティーリョ・デ・サン・ディエゴ」を世に出しました。2021年に創業200年を迎えています。

「1744年から」を掲げる老舗

デルガド・スレタ

Delgado Zuleta

サンルーカル・デ・バラメダの家で、公式サイトは「1744年から」を掲げ、残る最古の文書は1719年のものと紹介しています。同社は自らを「マルコ・デ・ヘレスで最も古い酒蔵」としていますが、これは同社の説明です。代表銘柄はマンサニーリャ「ラ・ゴヤ」。1978年に老舗ロドリゲス・ラ=カーヴと一緒になり、そのソレラから「バルビアーナ」が生まれています。最古のソレラから選ぶ「モンテアグード」の銘柄群もあります。

2005年、「一つの樽」を瓶に

エキポ・ナバソス

Equipo Navazos

公式サイトによれば、始まりは2005年12月。アンダルシアのワインを愛する人たちの集まりが、サンルーカルの小さな酒蔵で20年ほど手つかずだった古いアモンティリャードの樽を見つけ、約600本を瓶詰めしたのが最初でした。以来、ヘレス、サンルーカル、エル・プエルト、モンティーリャの酒蔵から特別な樽を選び、「ラ・ボタ・デ…」の名で、番号と瓶詰め日を付けた少量のシリーズとして出しています。最初の銘柄名は、エドガー・アラン・ポーの短編『アモンティリャードの酒樽』を思わせるものだったと紹介されています。

よくある質問

シェリーは甘いお酒ですか?
甘いものも辛いものもあります。規約では、フィノ、マンサニーリャ、アモンティリャード、オロロソ、パロ・コルタドは糖分が1Lあたり4g以下の辛口です。甘いのは、干したぶどうから造るペドロ・ヒメネス(1Lあたり212g以上)やモスカテル、辛口のシェリーに甘いワインなどを合わせたクリームやペール・クリーム、ミディアムといったタイプです。ラベルのタイプ名を見れば、甘さの見当がつきます。
フィノとマンサニーリャは何が違うのですか?
どちらもフロール(酵母の膜)の下だけで熟成させる辛口ですが、熟成させる町が違います。マンサニーリャは、グアダルキビル川の河口の町サンルーカル・デ・バラメダの酒蔵で、2年以上この熟成を経たものだけが名乗れ、原産地呼称も「マンサニーリャ=サンルーカル・デ・バラメダ」として別に定められています。フィノはサンルーカル以外の産地内の町で熟成させます。規約は、マンサニーリャの味わいを「塩気を感じる」と表現しています。
VOSやVORSとは何ですか?
統制委員会が2000年に設けた、長期熟成の認証です。平均の熟成年数が20年を超えるものがVOS、30年を超えるものがVORSで、ソレラから汲み出した一回ごとの出荷分(ロット)が審査されます。ヘレスの公的な醸造試験所での分析に加え、シェリー会社と関わりのない専門家の官能審査に通る必要があり、分析の結果だけでは認められません。このほか、12年・15年の熟成表示もあります。

最終更新: 2026-10-26 / 編集: Vinotier編集部