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日本のワイナリー

レヴァンヴィヴァン(LES VINS VIVANTS)

les-vins-vivants / 創業 2019年
産地
長野県東御市
代表銘柄
シードル みずいろ・シードル あお
どんなワイナリー?

レヴァンヴィヴァン(LES VINS VIVANTS)は、長野県東御市滋野乙にある、シードルとワインの醸造所です。造り手は荻野貴博さん・朋子さん夫妻。2015年に東御市へ移り住み、2019年10月に醸造所を開きました。NAGANO WINE(長野県の公式サイト)によれば、設立はレストラン運営会社のオザミワールドで、夫妻はかつてそのグループの店で働いていました。野生酵母で発酵させ、亜硫酸を加えないのが造りの軸です。公式サイトは現在、見学と訪問の希望には対応できないとしており、オンライン販売もしていません。

この記事の目次

買う場所を探して飲む、東御の醸造所

レヴァンヴィヴァン(LES VINS VIVANTS)は、長野県東御市滋野乙の醸造所です。所在地は滋野乙4379-1。NAGANO WINE(長野県の公式サイト)では、信州ワインバレー構想の千曲川ワインバレーに数えられています。

名前は「生きたワイン」という意味のフランス語です。公式サイトの品ぞろえはほとんどが売り切れの表示で、畑も醸造所も訪ねることはできません。出会う場所は、取引先の酒販店の棚か、ボトルを置くレストランです。カウンターで店の人に尋ねて開ける一本、と考えておくのがよさそうです。

東京のレストランから、山梨、ボジョレーへ

荻野貴博さんは1980年生まれ、山梨県出身。朋子さんは1978年生まれ、北海道出身です。二人は東京の飲食店の同僚として知り合い、結婚しました。ノウキナビの2020年の取材では、その店はオザミワールドのグループのレストランとされています。

ジェイミー・グッド氏のWine Anorakの記事(2020年8月)によれば、二人がその店で働き始めたのは2004年で、5年ほど勤めました。自然派ワインに魅了された貴博さんは山梨の中央葡萄酒(グレイスワイン)へ移ります。NAGANO WINEの記事は在籍を6年とし、ノウキナビでは本人が5年半と語っています。その後フランスへ渡り、ボジョレーやアルザスの生産者のもとで仕込みを手伝いました。Wine Anorakの記事は、訪ねた先としてパカレ、ラピエール、ラパリュ、ピエール・フリックなどの名を挙げています。

公式サイトによれば、2014年にボジョレーを訪ね、翌2015年に東御市へ移住して、気候がなんとなく似ていると感じたといいます。ボジョレーで最も世話になった造り手として名を挙げるのは、ニコラ・テスタールです。

東御市を選んだ理由について、夫妻は栽培したい品種が合いそうなこと、ワイン特区で新規参入しやすいことを挙げています。ただ朋子さんは2021年の記事で、結局はひと目惚れだったと振り返っています。朋子さんは移住後、JA信州うえだファームの研修生として、ぶどうとりんごの栽培を2年間学びました。

ゴブレ仕立てのガメイ

夫妻が最も好きな品種として挙げるのがガメイです。NAGANO WINEの記事によれば、ぶどうの房を地面から30〜40cmほどの高さに実らせるゴブレ仕立てで育てています。株仕立ての一種で、日本の高温多湿な気候では樹勢が強くなりやすく、病気にもなりやすいため難しいとされる方法です。ボジョレーで飲んだゴブレのガメイの味わいが出発点でした。

ガメイは苗木が手に入りにくく、Wine Anorakの記事では、年に30本しか植えられなかった時期があると紹介されています。公式サイトの2024年12月の文章によれば、樹の勢いが弱く育つまでに時間がかかり、収穫できても少なくてピノ・ノワールに混ぜるしかありませんでした。2024年にようやく単一で仕込める量がとれましたが、それでも極く少量です。

畑はガメイのほか、垣根仕立てでシュナン・ブラン、リースリング、シャルドネ、ピノ・ノワールが植わります。ピノ・ノワールは2016年に植えた樹から2021年に初めて極く少量を収穫しました。シュナン・ブランは晩熟の品種と考え、11月になるまでは収穫しない方針で、東御市はこの品種の適地だと公式サイトは書いています。

面積は、Penの2020年の記事でぶどう4ha(作付けは3.1ha)、りんご0.8ha。NAGANO WINEの2021年の記事は、東京の飲食店と契約している畑を含めてぶどう畑を4haとしています。その契約畑のぶどうは、当時その店で出すオリジナルワインとして醸造されていました。

栽培については、自社の畑で除草剤を使わず、農薬に代わるものを試しては経過を見ていると語られています。公式の仕様表にはボルドー液の散布2回とレメディの使用が記され、りんごは減農薬のリュットレゾネで、2019年には無農薬で育てる園地も植えました。一方、契約栽培の畑は農薬や化学肥料を使って栽培しているとNAGANO WINEの記事は注記しています。

シードルから始まった理由

最初に世に出たのはワインではなくシードルでした。ノウキナビの取材で貴博さんは、果実酒の免許を得るには一定の製造数量が要るのに、ぶどうがまだ足りなかったことが一番の理由だと語っています。当初シードルに関心はなかったものの、フランスのナチュラルなシードル、ラ・シードルリー・デュ・ゴルフを飲んで考えを変えたと、Penの記事は伝えています。

2019年の仕込みは少量ずつ8回に分けて行われ、途中でサンふじの比率を上げました。Penによれば、比率を上げる前の2回のロットが『みずいろ』、3回目以降が『あお』です。りんごはサンふじ、シナノゴールド、シナノスイート、秋映を自社の園地で育て、紅玉はJAから買っています。『みずいろ』は当時750mlで2,640円(税込)でした。

製法は、NAGANO WINEによれば一次発酵の終盤に瓶に詰めて瓶内で発酵を終えるメトード・アンセストラルで、辛口に仕上げます。公式の仕様表には野生酵母、亜硫酸なし、無補糖、無補酸、無濾過、無清澄、デゴルジュマン済みと並びます。公式サイトの掲載では、ふじ100%でアルコール6.5%の『シードル 2022 はくろ』が販売中、ピノ・ノワールとシャルドネの搾りかすを使う『こくう』、発酵の途中で微生物の想定外の動きから生まれたという『あか』なども並びます。ラベルの絵は画家の内山ユニコさんです。

亜硫酸を加えない、自社畑の5本

NAGANO WINEの記事によれば、夫妻は仕込みから瓶詰めまで亜硫酸塩を加えません。公式サイトの理念の言葉では、日本のヴァンナチュール造りを目指すとしています(考え方は自然派ワインの項へ)。

発酵は温度管理が支えます。醸造所は軽井沢の建築設計事務所ハルタの施工で、断熱が効き、夏にエアコンを入れなくても醸造室は18℃までしか上がらないといいます。

2025年1月12日の日付で公式サイトに載った自社畑のワインは次の5種で、いずれも売り切れの表示です。価格の記載はありません。

  • Chardonnay 2021── ステンレスタンクで全房のセミ・マセラシオン・カルボニック。瓶で長く休ませました。アルコール12%。
  • Chardonnay 2023── 古樽で9か月熟成。アルコール13%。
  • CheninBlanc / Riesling 2023── シュナン・ブラン63%、リースリング37%。貴腐も付いた暑い年で、シュナン・ブラン単一には収量が足りず、同じ晩熟のリースリングと仕込みました。アルコール13.5%。
  • PinotNoir 2021── ピノ・ノワール91%、ガメイ9%。45日間の低温発酵で、アルコール9.5%。丸3年たって試飲すると大きく変わっていたと公式サイトは書いています。
  • Gamay 2024── ガメイ100%、375ml、アルコール8.5%。残暑で糖度も色づきも伸びなかった年で、フランスのガメイとはまったく違うと承知したうえで、熟成に期待を託した一本です。

買ったぶどうで造る、もう一つの列

公式サイトは自社畑のワインとは別に、原料を買って造るワインも並べています。『記号』は巨峰やシャインマスカットなど、『めまい 2024』は大阪府産のシャインマスカット、ピオーネ、デラウェア、『デラ 2023』は山形県産のデラウェア100%、『スチューベン 2023』は青森県産スチューベン100%。生食でなじみのある品種が目立ちます。こちらも野生酵母で仕込み、無補糖、無補酸、無濾過、無清澄。多くの銘柄の仕様にはサンスフル(亜硫酸無添加)とあります。

店の棚と、レストランのリストで

公式サイトは、夫婦二人で全ての作業を行っており、現在はワイナリーの見学と訪問の希望には対応できないと案内しています。長野県上田地域振興局の2023年時点の案内には有料試飲と要予約の見学の記載がありますが、いまは公式の案内が優先です。質問はメールで受けています。

オンライン販売はありません。公式サイトの「Revendeurs」には全国の酒販店と飲食店が載り、長野県内は東御ワインチャペル、湯楽里館ワイン&ビアミュージアム、わざマート、上田市のFika、軽井沢町のWineboutique Soirなど、東京は信濃屋食品、カーヴドリラックス、伊勢五本店、ウィルトスワイン神宮前など。海外ではニューヨーク、アムステルダム、メルボルンなどの名も見えます。取扱銘柄と在庫は各店に確かめてください。

東御市にはリュードヴァン、ドメーヌ・ナカジマ、496ワイナリー/シクロヴィンヤードなど小さな造り手が集まっています。産地の全体像は産地:長野と第72講 長野完全編で整理しています。

レヴァンヴィヴァン(LES VINS VIVANTS)のよくある質問

レヴァンヴィヴァンはどんなワイナリー?
長野県東御市滋野乙にある、シードルとワインの醸造所です。山梨県出身の荻野貴博さんと北海道出身の朋子さん夫妻が2015年に東御市へ移り住み、2019年10月に醸造所を開きました。NAGANO WINE(長野県の公式サイト)によれば、ワイナリーを設立したのはレストラン運営会社のオザミワールドで、荻野さんがワイン造りを担っています。公式サイトは、全ての作業を夫婦二人で行っていると書いています。
見学や試飲はできる?
公式サイトは、作業量が増えたため、現在はワイナリーの見学と訪問の希望には対応できないとしています。試飲の案内もありません。長野県上田地域振興局の2023年時点の案内や2021年の記事には訪問できる旨の記載がありますが、いまは公式サイトの案内を優先してください。
どこで買える?
オンライン販売はしていません。公式サイトの「Revendeurs」に取引先の酒販店と飲食店が都道府県ごとに載っています。長野県内では東御ワインチャペル、湯楽里館ワイン&ビアミュージアム、わざマートなど、東京では信濃屋食品、カーヴドリラックス、伊勢五本店などが並びます。取扱銘柄や価格、在庫は各店に確かめるよう案内されています。

同じ産地のワイナリー

同じ品種のワイナリー

県をまたいで、育てている品種の重なりが大きい順に並べています。育てる造り手が少ない品種の一致ほど重く数えます。

最終更新: 2026-11-05 / 編集: Vinotier編集部