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日本のワイナリー

たてしなップルワイナリー

tateshinapple / 創業 2017年
産地
長野県北佐久郡立科町
訪問
見学ツアー
代表銘柄
シードル フェルミエ・蓼 Ryou(メルロー)
どんなワイナリー?

たてしなップルワイナリーは、長野県北佐久郡立科町牛鹿にある、立科町で初めてのワイナリーです。母体は、2004年にりんご農家が立ち上げたブランド「たてしなップル」。公式サイトによれば、2017年4月にワイナリーを設立し、2019年2月に醸造免許を取得、同年10月末にファーストヴィンテージを出荷しました。自社農園のりんご(サンふじ)のシードルが主力で、2020年からは長野県産のぶどうでワインも造っています。

この記事の目次

りんご農家から始まった、立科町初のワイナリー

たてしなップルワイナリーは、長野県北佐久郡立科町牛鹿にあるワイナリーです。公式サイトは、立科町で初めてのワイナリーと紹介しています。

母体は、りんごのブランド「たてしなップル」です。会社概要によれば、立科町の小さなりんご農家から始まり、旬の数か月だけでなく一年を通して立科町のりんごを味わってもらいたいという思いから、2004年3月25日に「たてしなップル」を設立しました。代表は小宮山和幸氏。りんごを丸ごとすりおろした果肉入りジュースや、当時は珍しかったシードルの販売を手がけ、国道沿いにアンテナハウスを開いて観光客や地元の人に親しまれてきました。

シードルは当初、近くの古屋酒造店(佐久市)に委託して造っていました。生産を広げ、立科町のりんごをもっと多くの人に知ってもらいたいという思いから、2017年4月に「たてしなップルワイナリー」を設立。2019年2月に醸造免許を取得し、同年3月から本格的な醸造を始め、2019年10月末にファーストヴィンテージを出荷しました。公式サイトの「たてしなップルの思い」のページでは、免許を取って「たてしなップルワイナリー」を設立したのを2019年としており、ページによって設立の書き方が異なります。

所在地と運営会社

公式サイトの会社概要では、運営会社を株式会社たてしなップルワイナリーとし、本社を立科町牛鹿1616-1、醸造所を立科町牛鹿699-12(本社敷地内)としています。一方、長野県原産地呼称管理制度のシードル認定リスト(第28回)では、製造者が「(同)たてしなップルワイナリー」(合同会社)と記されており、会社の形態の表記が資料によって異なります。

ブランドの母体である有限会社たてしなップルは、立科町茂田井2564-1にあります。ここが国道142号沿いの「カフェ&ショップ たてしなップル」で、醸造所のある牛鹿とは別の場所です。

醸造家・井上雅夫氏

醸造を任されているのは井上雅夫氏です。公式サイトの紹介によれば、カリフォルニアのワイナリーで約20年間、ワイン醸造とワイナリーの運営に携わり、その間に醸造責任者として造った赤ワインが世界的なワインコンクールの赤ワイン部門でグランプリを受けたとされます。帰国後は複数のワイナリーで醸造を手がけ、J.S.A.認定ソムリエ、ワイナリーコンサルタントとしても活動しています。著書に『ビジネスの武器としての「ワイン」入門』(日本実業出版社)などがあります。

公式サイトは、古屋酒造店の製法に井上工場長の経験とノウハウが合わさり、自社製のシードルは新しい味わいになったと説明しています。2025年2月のお知らせでは、自らを「観光ワイナリーと違い、設備も最小限」で、りんご農家が始まりなので主力はシードル、ぶどうの農場はまだ収穫量も面積もかなり小さい、と紹介しています。

立科町の風土と、りんご

公式サイトによれば、立科町は蓼科山から流れる水、高い晴天率、昼夜の大きな寒暖差、粘土質の土壌に恵まれた土地です。生産者の言葉として、畑は標高700mで南向きの斜面にあり、1日の寒暖差は10℃を超え、年間の降水量は1,000mm以下と紹介されています。

自社農園では、りんごのサンふじと、早生種の千秋(せんしゅう)を袋をかけずに育てています。千秋は日持ちしにくい品種で、立科町で千秋を多く栽培しているのはたてしなップルだけ、と公式サイトは書いています。

シードルとワイン

主力のシードルは「シードル フェルミエ」です。公式サイトは「たてしなップルワイナリーのフラッグシップ」と位置づけ、自社農園のふじを100%使い、発酵途中で瓶に詰めて泡を生むメトード・アンセストラルで1本ずつ造っていると説明しています。アルコール分は9度前後で、亜硫酸塩は無添加。長野県原産地呼称管理制度の認定品で、第28回のシードル認定リストには、2019年産ふじのフェルミエ(750ml・2,860円)が載っています。

ぶどうのワインは、2020年に仕込みを始めた3つのシリーズです。

  • 蓼 Ryou(赤)── 長野県産の赤ワイン用ぶどう。ファーストヴィンテージはメルローの2020年で、公式のお知らせでは新樽由来のカラメルやトーストの香り、なめらかな舌触りと紹介されています。オンラインショップでは「蓼Ryou メルロ 2021」(3,520円)を販売しています。
  • 峰 Mine(白)── 長野県産の白ワイン用ぶどう。2020年産の初ヴィンテージは予約でほぼ完売したとされます。オンラインショップには「峰Mine 樽リッチシャルドネ 2022」(3,520円、SOLD OUT)が載っています。
  • 橙 Tou(オレンジ)── シャルドネを果皮と一緒に醸したオレンジワイン。2025年3月に、2023年産の「橙Tou オレンジ」(2,970円)と、泡のある「橙Tou オレンジスパーク」(3,190円、SOLD OUT)を発売しました。

公式サイトは、近隣の生産者から委託されたぶどうでワインを造り、2020年から少しずつ立科町産のワインも造っていくとしています。銘柄ごとのぶどうの産地(自社畑か、町内・県内の生産者か)は公式サイトでは示されていません。なお、東御市のナゴミ・ヴィンヤーズは、2025年の「ta.to chardonnay」に立科町産のシャルドネとソーヴィニヨン・ブランを使っており、町内でワイン用ぶどうを育てる人が増えていることがうかがえます。

委託製造品の販売休止

2024年12月24日のお知らせによれば、委託先の蔵元の工場火災で、委託製造していた「シードル オリジナル」「シードル スペシャリテ」「アップルワイン」などの販売と注文を休止しています(再開時期は未定)。長野県原産地呼称管理制度の第29回シードル認定リストでは、「たてしなップルシードル ブリュット/デミセック」の製造者は佐久市の古屋酒造と記されています。ワイナリー自社製のシードル フェルミエとぶどうのワインは、引き続き販売されています。

訪ねる前に

公式サイトによれば、ワイナリーは現在醸造施設のみの運営です。見学を希望する場合は、事前にメール(info@tateshinapple.jp)か電話で連絡が必要です。試飲ができるテイスティングルームは「調整中」で、決まり次第公式サイトで案内するとしています。過去には、イベントの特典として醸造所の見学とテイスティング、りんごの出荷作業の見学を組み合わせたツアーを受け入れたことがお知らせで紹介されています。

立ち寄りやすいのは、国道142号沿い、大きなりんごのオブジェが目印の「カフェ&ショップ たてしなップル」(立科町茂田井2564-1)です。営業は10:00〜18:00、毎週水曜定休。立科町産のりんごを使った手作りのアップルパイやアップルクグロフ、地元の野菜をのせたガレットを出しています。公式サイトは、白樺湖や女神湖へ向かう途中に立ち寄ってほしいと案内しています。最寄り駅や駐車場の情報は公式で確認できませんでした。訪問の心得は第51講 ワイナリー訪問へ。

近くでワイナリーを巡るなら、小諸市のマンズワイン 小諸ワイナリーやジオヒルズワイナリーがあります。長野の産地全体は産地:長野と第72講 長野完全編で整理しています。

よくある質問

たてしなップルワイナリーはどんなワイナリー?
長野県立科町で初めてのワイナリーです。母体は、立科町のりんご農家が2004年に立ち上げたブランド「たてしなップル」(有限会社たてしなップル、代表は小宮山和幸氏)。それまで近隣の古屋酒造店に委託していたシードルを自社で造るため、2017年4月にワイナリーを設立し、2019年2月に醸造免許を取得しました。醸造責任者は、カリフォルニアのワイナリーで約20年働いた井上雅夫氏です。
見学や試飲はできる?
公式サイトによれば、ワイナリーは現在、醸造施設のみの運営です。見学したい場合は、事前にメール(info@tateshinapple.jp)か電話で連絡するよう案内されています。試飲ができるテイスティングルームは調整中で、決まり次第公式サイトで知らせるとしています。2026年10月時点で、常設の試飲の案内はありません。
シードルやワインはどこで買える?
公式のオンラインショップ(shop.tateshinapple.jp)のほか、国道142号沿いの「カフェ&ショップ たてしなップル」(立科町茂田井2564-1、10:00〜18:00、毎週水曜定休)で扱っています。大きなりんごのオブジェが目印です。醸造所とは別の場所にある点に注意してください。

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最終更新: 2026-10-21 / 編集: Vinotier編集部