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ワインガイド Vinotier
日本のワイナリー

サントリー信州塩尻ワイナリー

suntory-shiojiri / 創業 1936年
産地
長野県塩尻市
訪問
ショップ
代表銘柄
SUNTORY FROM FARM 岩垂原 メルロ・塩尻 メルロ
青空の下、門の奥に建つ切妻屋根の醸造棟と、積み上げられた樽の飾り
青空の下、門の奥に建つ切妻屋根の醸造棟と、積み上げられた樽の飾り / Photo: “Suntory Shiojiri Winery” by Qurren, CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)
どんなワイナリー?

サントリー信州塩尻ワイナリーは、長野県塩尻市にあるサントリーのワイナリーです。1936年に「壽屋(ことぶきや)塩尻工場」として開かれ、赤玉ポートワインの原料をつくる拠点として出発しました。いまは県内の契約栽培農家と組んで、桔梗ヶ原の一角にある岩垂原(いわだれはら)などのメルロを中心に日本ワインを造っています。2026年9月1日に「サントリー塩尻ワイナリー」から現在の名前に変わりました。一般向けの見学は行っていないとされています。

この記事の目次

赤玉の工場から始まったワイナリー

サントリー信州塩尻ワイナリーは、長野県塩尻市にある、サントリーのワイナリーです。始まりは1936年。サントリーの前身・壽屋(ことぶきや)が「壽屋塩尻工場」を開き、コンコードなどのぶどうから、当時の看板商品「赤玉ポートワイン」の原料をつくりました。長野県の観光サイトによれば、いまも赤玉の原料づくりを続けながら、日本ワインを造っています。創業から間もないころに建てられた、半地下の低い木造の貯蔵庫が、道路からも見えると紹介されています。

1930年代、壽屋の工場が桔梗ヶ原に進出したことは、この土地がワイン産地として育つきっかけの一つになりました。桔梗ヶ原は長野県で最も古いワイン産地とされ、塩尻の歩みは第72講「長野完全編」で詳しく扱っています。

農家とともに積み重ねた歩み

サントリーの日本ワインの通販サイトにある紹介ページによると、1960年代に塩尻周辺のぶどう農家が「壽屋赤玉出荷組合」をつくり、この組合はいまも契約栽培を続けています。1980年代にはメルロの契約栽培を本格的に始め、北安曇郡池田町や千曲市ではシャルドネの契約栽培も始めました。

その後も、造りの見直しが続きます。

  • 2001年──畑ごとに作業の時期を決め、収量を抑えて、よく熟したぶどうを得る取り組みを始めました。醸造では選果台、ピジャージュ(果帽を突き崩す作業)、新樽での熟成を取り入れています
  • 2004年──瓶詰め機を入れ、発酵から瓶詰めまでを一貫して行えるようになりました
  • 2013年──新しい棟を建て、小さな仕込みタンクと新しい選果の仕組みを導入
  • 2017年──上位の銘柄として「塩尻ワイナリー」シリーズを立ち上げ
  • 2026年9月1日──「サントリー塩尻ワイナリー」から「サントリー信州塩尻ワイナリー」へ名称を変更。あわせて「岩垂原」「塩尻」を冠した銘柄のラベルを新しくしました

岩垂原と、県内の畑

看板の産地は、桔梗ヶ原の一角にある岩垂原(いわだれはら)です。長野県の観光サイトでは、ワイナリーの畑が岩垂原の小高い丘にあると紹介されています。サントリーは、岩の多い水はけのよい土で、力強い赤に向く土地と説明し、ぶどうを十分に熟させることを重んじています。

ぶどうは塩尻のほかにも、県内の各地から集めています。北アルプスのふもとの松本市梓川地区、2016年から甲州を育てている蓼科、標高およそ500〜750mの9つの畑と契約する高山村などです。高山村は白ワイン用の品種に向く土地とされています。

主な銘柄

2026年9月8日に数量限定で発売された新ヴィンテージは次のとおりです(いずれも750ml、長野県産ぶどう100%、価格はオープン価格)。

  • 岩垂原 メルロ 2022──赤・フルボディ。ワイナリーの看板の一本
  • 塩尻 メルロ 2023──赤・フルボディ
  • 塩尻 マスカット・ベーリーA 2023──赤・ミディアムボディ
  • 塩尻 メルロ ロゼ 2025──ロゼ・辛口
  • 高山村 シャルドネ 2025、信州松本 アロマティック アッサンブラージュ(ブラン/ロゼ)2025

受賞では、「岩垂原 メルロ 2019」と「岩垂原 メルロ キュベスペシャル 2020」が日本ワインコンクール2024で金賞を受けています。サントリーの通販サイトでは、「信州富士見町産 甲州 ブリュット 2023」が日本ワインコンクール2026で金賞と紹介されています。

訪ねるなら

長野県の観光サイトによれば、一般向けの見学は行っておらず、建物は外から眺めるだけになります。常設の試飲も確認できませんでした。同じサイトでは、ワインの購入は平日10:00〜16:00と案内されていますが、時期によって変わる可能性があるため、出かける前に確認してください。場所はJR塩尻駅の西口から近く、塩尻のワインタクシーのコースでも前を通ります。

中を見たい場合は、塩尻市観光協会の「ワイナリーめぐりバス」が手がかりになります。2026年は11月28日の回で、五一わいん(林農園)、信濃ワインとあわせて訪問先に入っています(旅行代金は1人18,000円・税込)。塩尻市には16のワイナリーがあり(同協会、2024年8月時点)、近くのドメーヌ・コーセイなど、メルロを手がける造り手が集まっています。訪問の心得は第51講「ワイナリー訪問」にまとめています。

山梨のサントリー登美の丘ワイナリーが自社畑で造る「登美 赤」と、農家と組んで育てた岩垂原のメルロ。同じ会社の二つのワイナリーを飲み比べると、畑のあり方の違いが見えてくるかもしれません。

よくある質問

サントリー信州塩尻ワイナリーはどんなワイナリー?
長野県塩尻市にあるサントリーのワイナリーです。1936年に「壽屋塩尻工場」として開かれ、赤玉ポートワインの原料をつくる拠点でした。いまは県内の契約栽培農家と組み、岩垂原などのメルロを中心に日本ワインを造っています。2026年9月1日に「サントリー塩尻ワイナリー」から名前が変わりました。
見学や試飲はできる?
長野県の観光サイトでは、一般向けの見学は行っていないとされています。常設の試飲も確認できませんでした。塩尻市観光協会のワイナリーめぐりバスで訪問先になる回(2026年11月28日など)があるので、中を見たい場合はこうした催しを探すのが近道です。ワインの購入は平日10〜16時と案内されていますが、事前に確認してください。
代表的なワインは?
桔梗ヶ原の一角・岩垂原のメルロで造る「岩垂原 メルロ」が看板です。2019年産と「岩垂原 メルロ キュベスペシャル 2020」は日本ワインコンクール2024で金賞を受けました。手に取りやすい「塩尻 メルロ」「塩尻 マスカット・ベーリーA」「塩尻 メルロ ロゼ」もあり、いずれも長野県産ぶどう100%です。

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最終更新: 2026-10-13 / 編集: Vinotier編集部