甲府の街中で、ひとりで造るワイン
信玄ワインは、甲府市中央の市街地に工場を構える小さなワイナリーです。山梨県ワイン酒造組合のワイナリー一覧では、甲府市の造り手として所在地(甲府市中央5-1-5)と電話番号が掲載されています。
公式ページのショップ情報には、自らを「よりよいワイン造りをめざして、葡萄栽培から、瓶詰めまで、一人でやっている小さなワイン製造会社」と書いています。山梨県の公式観光サイト「富士の国やまなし観光ネット」は社長の市川英明さんの名前を挙げ、数あるワイナリーの中で、ひとりで地道な研究を重ねてこだわりのワインを提供している「街中のワイナリー」と紹介しています。
公式ページの冒頭には、自然が織りなす季節の移ろいを一粒一粒に包み込んだぶどうの特徴を最大限に引き出し、一本一本のボトルに閉じ込めることが自分たちの仕事だ、という趣旨の言葉が置かれています。創業の年や会社の歩みは、公式ページでも観光サイトでも確認できませんでした。
四つの品種と、ぶどうの四季
公式ページの「葡萄の種類」では、使うぶどうを4品種紹介しています。
- 甲州——古くから山梨県で栽培されてきた品種。公式の説明では、繊細で上品な味わいの白ワインになる。
- 甲斐ブラン——甲州とピノ・ブランを交配した醸造専用品種。公式の説明では、華やかな香りとしっかりした酸味の白。
- マスカット・ベーリーA——ベーリーとマスカット・ハンブルグの交配品種。公式の説明では、甘い香りと軽やかな口当たりの赤。
- 甲斐ノワール——ブラッククイーンとカベルネ・ソーヴィニヨンを交配した醸造専用品種。公式の説明では、爽やかな酸味と渋味のある、厚みのある赤。
「葡萄の四季」のページには、4月の終わりごろにようやく芽吹き、5月の中ごろから房を持ち始め、5月21日にデラウェアの花が咲き始めた、という畑の記録があります。甲斐ブランや甲斐ノワールのような山梨で生まれた交配品種を、看板の銘柄に据えている点がこの蔵の特徴です。
主な銘柄
公式ページの「現在販売中のワイン」(2017年9月6日掲載)には、次のワインが載っています。
- 『葡萄蔓(えびかずら)』720ml——甲斐ブラン(2014・2016・2017・2018)、甲州(2017)、甲斐ノワール(2015)。各1,650円(税込、参考)
- 『葡萄蔓(えびかずら)』1.8L——白・赤。各2,750円(税込、参考)
ほかに数の少ないワインもあるので気軽に立ち寄ってほしい、と添えられています。山梨県の公式観光サイトが挙げる代表銘柄は『えびかずら』『サヴール』『甲斐』です。掲載から年数がたっているため、ヴィンテージや価格はいまと異なる可能性があります。
訪ねる——工場内の店と無料の試飲
公式ページのショップ情報によれば、工場内に店があり、気軽に立ち寄ってほしいと案内しています。特典として、販売中のワインの無料試飲が挙げられています。
山梨県の公式観光サイトの基本情報(2022年10月27日現在)では、営業時間は8:00〜18:00、年中無休。見学と試飲はいずれも可能で、要問い合わせ。人数が多い場合の工場見学は事前予約が必要です。無料駐車場は普通車8台・バス3台(マイクロバスまで、バス利用時は要問い合わせ)、JR中央線甲府駅から車で約5分とされています。電話は055-233-2579。情報が少し前のものなので、条件は変わることがあります。出かける前に電話で確かめてください。
甲府のワイナリーとあわせて
甲府市には、北口のサドヤワイナリー、酒折のシャトー酒折ワイナリー、桜井町のドメーヌQ、朝日のSPRING WINEと、市街地から近い造り手が集まっています。山梨の産地全体は山梨の産地ガイドと第70講 山梨完全編にまとめています。


