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日本のワイナリー

SPRING WINE(スプリングワイン)

spring-wine / 創業 2024年
産地
山梨県甲府市
訪問
試飲・ショップ・レストラン・カフェ
代表銘柄
SPRING WINE 甲州・SPRING WINE シャルドネ
どんなワイナリー?

SPRING WINE(スプリングワイン)は、山梨県甲府市朝日にあるワイナリーです。代表の佐野いずみさんが2018年に甲府市役所を退職してぶどう栽培を学び、公式サイトによれば2024年4月に醸造場を新設、同年9月に醸造を始めました。北杜市明野町・甲斐市双葉地区・甲府市国玉町の自社農園で醸造用ぶどうを育て、醸造場に併設したショップ&バーでは販売中の全アイテムを無料で試飲できます。

この記事の目次

市役所を辞めて、甲府の街なかにワイナリーを

SPRING WINE(スプリングワイン)は、山梨県甲府市朝日4丁目にあるワイナリーです。代表の佐野いずみさんは甲府市の出身。公式サイトの経歴によれば、ワイン造りを目指して2018年に甲府市役所を退職し、2019年から農業生産法人アイ・ヴァインズ代表の池川仁氏に師事してぶどう栽培を学び、2020年から自園の栽培を始めました。2019年から2023年にかけては、甲州市塩山の機山洋酒工業で研修を重ねています。

関東農政局が紹介する山梨県内の新規就農者のページでは、佐野いずみさんと夫の佐野哲也さんが並んで紹介されています。それによると、哲也さんは2017年、いずみさんは2018年に就農。2022年に株式会社スプリングワインを設立して、委託醸造したワインを販売してきたとされます。ふだんの畑仕事は夫婦二人で、傘かけや収穫にはアルバイトやボランティアの手を借りているそうです。

自前の醸造場ができたのは2024年。公式サイトには、2024年4月に甲府市朝日に醸造場を新設し、7月に酒類製造免許を取得、9月から醸造を開始したとあります。コンパクトながら最新の設備を入れ、朝日通りからはウィンドウ越しに醸造場や作業風景が見えるつくりです。

名前の「SPRING」は「湧き出す」「はじける・はずむ」といった意味をもつ言葉で、代表の名前の「いずみ(泉)」にも重ねられています。飲んで心が弾んだり、幸せが湧き出たりするワインに――という思いが、公式サイトに書かれています。

明野・双葉・甲府、三つの自社農園

ぶどうは三か所の自社農園で育てています。公式サイトの農園紹介から、数字を拾っておきます。

  • 明野農園(北杜市明野町) ── 茅ヶ岳の裾野、標高約700m。栽培面積70アール。甲州、マスカット・ベーリーA、シャルドネ、メルロー。棚仕立て
  • 双葉農園(甲斐市双葉地区) ── 標高約550m、穂坂ぶどう郷に位置する南向きのなだらかな斜面。栽培面積25アール。甲州、マスカット・ベーリーA。棚仕立て
  • 甲府農園(甲府市国玉町) ── 標高約250m、中心市街地から東へ4kmほど。栽培面積0.7アール。マスカット・ベーリーAを早摘みしてロゼに使う。棚仕立て

明野農園では2020年に甲州・マスカット・ベーリーA・シャルドネ・メルローの苗木を植えて栽培を始め、シャルドネとメルローは2024年から本格的に収穫できるようになったと公式サイトは書いています。明野町を「日照時間日本一」と紹介し、晴天率の高さと少ない雨、昼夜の寒暖差、水はけの良い火山性の土壌を、畑の条件として挙げています。甲府の宅地の中に古いぶどう畑が点在する国玉町の小さな区画も、街のワイナリーらしい一枚です。

銘柄と価格(参考)

公式サイトの商品一覧に載っている主な銘柄です。価格は2026年11月1日時点の公式サイトの表示(税込・750ml)で、参考として載せています。

  • 『シャルドネ 2025』 ── 明野の自社農園のシャルドネ100%。ステンレスタンクで発酵後、約7か月木樽で熟成。辛口。GI Yamanashi。3,960円
  • 『メルロー 2024』 ── 明野の自社農園のメルロー100%。発酵後、約12か月木樽で熟成。ミディアムボディ。GI Yamanashi。3,960円
  • 『甲州 2025』 ── 甲斐市双葉地区・北杜市明野町・甲府市玉諸地区の甲州100%。辛口。GI Yamanashi。2,530円
  • 『甲州オレンジ 2025』 ── 明野の甲州100%を皮ごと醸して発酵させたオレンジワイン。辛口。2,750円
  • 『マスカット・ベーリーA 2025 ロゼ』 ── 甲府市・甲斐市双葉地区の自社農園のぶどうを、白ワインと同じ直接圧搾法で仕込んだ辛口のロゼ。2,530円
  • 『マスカット・ベーリーA 2023 樽熟成』 ── 甲斐市双葉地区・北杜市明野町のマスカット・ベーリーA100%。ミディアム。2,860円

ほかに、双葉地区のマスカット・ベーリーAを100%使った無添加・無加糖のストレートジュース(720ml・1,890円)もあります。甲州やロゼ、樽熟成のマスカット・ベーリーAのラベルは、イラストレーターの神山奈緒子さんによるもの。公式サイトでは季節ごとに、自社のワインに合わせた家庭向けのレシピ(甲州ワインビーフと蓮根の味噌ミートソース、鱈と白菜のフリカッセなど)も公開しています。

訪ねる:金曜の夜に寄れるショップ&バー

醸造場にはショップ&バーが併設されています。公式サイトによれば、ショップでは販売中の全アイテムを無料で試飲してから買うことができ、飲食スペースでは窓越しに醸造場を眺めながら、グラスワインや山梨県産の食材を使ったフードメニューを楽しめます。

  • 営業日:金・土・日・祝日
  • 営業時間:11:00〜19:00
  • 注意:9月・10月の仕込み期間は金曜日休業
  • 所在地:山梨県甲府市朝日4丁目5番3号(電話 055-231-5601)

19時まで開いているので、甲府で一泊する旅の夕方に一杯、という寄り方もできます。見学ツアーの案内はありませんが、醸造場は朝日通りから窓越しに見えるつくりです。予約の要否、最寄り駅からの道順、駐車場の有無は公式サイトでは確認できませんでした。営業日や時間は変わることがあるので、出かける前に公式サイトやInstagramで確かめてください(2026年11月1日に公式サイトで確認)。ワイナリーを訪ねるときの心得は第51講 ワイナリー訪問にまとめています。

甲府盆地の新しい造り手として

山梨のワイナリーは甲州市勝沼や笛吹市、山梨市に多く集まりますが、SPRING WINEは県庁所在地・甲府の市街地に醸造場を構え、ぶどうは北杜市明野や甲斐市双葉の丘から運んでくる――という組み立てです。研修先の機山洋酒工業は、自家ぶどう園のぶどうだけで少量を造る塩山の家族経営のワイナリー。そこで5年学んだ造り手が、自社農園のぶどうで甲州やメルローを仕込み始めたところです。

山梨の産地の広がりと歴史は第70講 山梨完全編、日本各地の産地は第9講 日本ワイン産地巡りでたどれます。甲州という品種そのものについては品種:甲州、国産ぶどうだけで造る「日本ワイン」の定義は用語:日本ワインにまとめています。

SPRING WINE(スプリングワイン)のよくある質問

SPRING WINE(スプリングワイン)はどんなワイナリー?
甲府市朝日にある小さなワイナリーです。代表の佐野いずみさんは甲府市出身で、2018年に甲府市役所を退職し、ぶどう栽培と醸造を学んだうえで2024年にワイナリーを開業しました。公式サイトによれば、2024年4月に醸造場を新設、7月に酒類製造免許を取得し、9月から醸造を始めています。
試飲はできる?料金は?
できます。公式サイトによれば、醸造場に併設したショップでは販売中の全アイテムを無料で試飲してから購入できます。飲食スペースではグラスワインや山梨県産食材を使ったフードメニューも出しています。
営業日と営業時間は?
公式サイトでは、ショップ&バーの営業日は金・土・日・祝日、営業時間は11:00〜19:00です。9月・10月の仕込み期間は金曜日が休業になります。条件は変わることがあるので、出かける前に公式サイトやInstagramで確かめてください。
ぶどうはどこで育てている?
北杜市明野町(標高約700m・70アール)、甲斐市双葉地区(標高約550m・25アール)、甲府市国玉町(標高約250m・0.7アール)の3か所の自社農園です。いずれも棚仕立てで、明野では甲州・マスカット・ベーリーA・シャルドネ・メルロー、双葉では甲州とマスカット・ベーリーA、甲府ではロゼ用のマスカット・ベーリーAを育てています。
どんなワインがある?
公式サイトの商品一覧には、シャルドネ2025、メルロー2024、甲州2025、甲州オレンジ2025、マスカット・ベーリーA 2025 ロゼ、マスカット・ベーリーA 2023 樽熟成、マスカット・ベーリーAの100%ジュースが並んでいます。シャルドネ・メルロー・甲州はGI Yamanashi認証商品と表示されています。
見学はできる?
見学ツアーの案内は公式サイトにありません。公式サイトによれば、醸造場や作業の様子は朝日通りから窓越しに見ることができ、ショップ&バーの飲食スペースからも窓越しに醸造場を眺められます。

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最終更新: 2026-11-01 / 編集: Vinotier編集部