本文へ移動
ワインガイド Vinotier
旅とワインの特集

泊まれる滞在型ワインリゾート

とまれるたいざいがたワインリゾート
中伊豆ワイナリー シャトーT.Sの建物とテラス
中伊豆ワイナリー シャトーT.Sの建物とテラス / Photo: “Nakaizu Winery Hills 20120610 b” by Batholith, Public domain(Wikimedia Commons)
この特集は

ワイナリーに泊まる——それは、ワイン旅のいちばん贅沢なかたち。ホテルや温泉、グランピングを備えた滞在型リゾートなら、ディナーでワインを楽しんだ後、そのまま一泊。翌朝はぶどう畑の風景で目覚める、特別な時間が過ごせます。

この記事の目次

ワイン好きにとって、いちばんの贅沢は「ワイナリーに泊まる」ことかもしれません。昼はぶどう畑を歩き、夕には併設レストランでワインと料理のマリアージュを楽しむ。運転を気にせずグラスを重ね、そのまま一泊——翌朝は、畑の緑とともに目覚める。

ホテルや温泉、グランピング、キャンプ場を備えた、日本の滞在型ワインリゾートを集めました。数はまだ多くありませんが、どこも「ワインを軸に過ごす一日」を叶えてくれる特別な場所です。宿泊プランや料金は変わりやすいので、各公式サイトで最新情報をご確認ください。

滞在型ワイナリーの選び方——4つのタイプ

ひとくちに「泊まれるワイナリー」といっても、過ごし方はタイプでかなり変わります。自分の旅の目的に合わせて選ぶのが失敗しないコツです。

①オーベルジュ・温泉型——ワインと食事、湯までを一か所で完結させたい人へ。草分けのカーブドッチ(新潟)はレストラン・スパ・温泉・宿を敷地内に揃え、「ワインを軸にした一日」をまるごと設計できます。中伊豆ワイナリー(静岡)はホテル・温泉に加えてグランピングや乗馬まで備えた大型リゾートで、家族旅行との相性が抜群です。

②ホテル型——景色と食事を静かに楽しみたい大人の旅へ。NIKI Hills Winery(北海道・仁木町)は約33haの丘に醸造所・庭園・レストラン・ホテルが点在し、樽庫を併設した地下レストランでのディナーと、森に面した客室での一夜が核になります。

③宿泊ドメーヌ型——造り手の暮らしのそばに泊まりたい人へ。ウッディファーム&ワイナリー(山形・上山市)は蔵王の麓で畑見学ツアーから試飲、滞在までを一体で楽しめる「宿泊できるドメーヌワイナリー」。派手さより、畑と蔵の日常に近い時間が魅力です。

④アウトドア型——自然の中で一杯やりたい人へ。奥利根ワイナリー(群馬・昭和村)は標高約700mの赤城高原、ぶどう畑のなかにキャンプ場「Camp in the vineyards」を構えます。焚き火とワインという組み合わせは、ホテルでは得られない開放感があります。

「泊まる」からこそできること

ワイナリー滞在の最大の価値は、運転の心配が消えることです。ワイナリー巡りの最難関はいつも「足」の問題——試飲も飲酒ですから、車で来た人はグラスに口をつけられません。泊まってしまえばこの制約がなくなり、テイスティングでもディナーでも、心置きなくグラスを重ねられます。

もうひとつは、時間帯の特権です。日帰り客が帰ったあとの夕暮れの畑、朝もやの中のぶどう樹——ワイナリーがいちばん美しい時間は、実は営業時間の外にあります。夕食の前に畑を散歩し、翌朝もう一度同じ道を歩く。それだけで、昼に見た景色とはまったく違う産地の顔に出会えます。

滞在を最高にする段取り

計画はシンプルで構いません。順番だけ押さえておきましょう。

  1. 宿泊とディナーは別予約かを確認する——施設によってはレストラン(特にディナーコース)が宿泊と別枠の事前予約制です。泊まれたのに食事の席がない、が滞在型でいちばん多い失敗です。
  2. 見学ツアーの時間を先に押さえる——ツアーは開催時間が決まっていることが多く、チェックイン前後のどちらに入れるかで一日の設計が変わります。予約制の蔵(カーブドッチ、ウッディファームなど)は公式サイトから先に確保を。
  3. 買ったワインの持ち帰りを考えておく——せっかくの蔵元限定ボトルも、夏場の車内放置は厳禁です。クール便での発送に応じてくれるワイナリーが多いので、迷ったら送ってしまうのが安心です。

試飲の作法や予約の細かなコツは、第51講 ワイナリー訪問とワインツーリズム完全編にまとめてあります。あわせてどうぞ。

よくある質問

泊まれるワイナリーはどこ?
カーブドッチ(新潟・温泉と宿)、NIKI Hills Winery(北海道・ホテル)、中伊豆ワイナリー(静岡・ホテルと温泉)、ウッディファーム&ワイナリー(山形・宿泊ドメーヌ)、奥利根ワイナリー(群馬・キャンプ場)などがあります。
ワイナリーに泊まる魅力は?
ディナーで存分にワインを楽しんでも、そのまま宿泊できるのが最大の魅力です。運転を気にせず試飲やペアリングを満喫でき、翌朝はぶどう畑の風景に包まれて過ごせます。
予約はどうすればいい?
宿泊は各施設の公式サイトや予約サイトから申し込みます。人気のリゾートは早めの予約がおすすめです。プラン内容や料金は変わりやすいので、各公式サイトで最新情報をご確認ください。
泊まらずに日帰りでも楽しめる?
楽しめます。今回紹介したワイナリーはいずれも見学・試飲・ショップを備えており、日帰り客も受け入れています。ただしレストランのディナーや見学ツアーは予約制・時間指定の場合が多いので、日帰りでも事前に営業時間と予約要否を確認しておくと確実です。
おすすめの季節はいつ?
畑の緑が濃くなる初夏と、収穫を控えた晩夏〜初秋(おおむね8〜10月)が景色のピークです。一方で収穫期は醸造の繁忙期にあたり、見学ツアーが縮小されることもあります。造り手とゆっくり話したいなら、仕込みが落ち着く晩秋〜春も狙い目です。
ワインが飲めない同行者がいても大丈夫?
滞在型リゾートは、温泉・スパ・庭園散策・グランピング・乗馬(中伊豆)・キャンプ(奥利根)など、ワイン以外の過ごし方が用意されているのが強みです。レストランもノンアルコールのドリンクやジュースを置く施設が多く、飲む人と飲まない人が同じ時間を楽しめます。

最終更新: 2026-08-30 / 編集: Vinotier編集部 / 掲載情報は取材時点のもの。お出かけ前に各公式サイトでご確認ください。