単一畑 クロ・サン・テュルバンは、アルザス最南の特級ランゲン・ド・タンにあるツィント・ユンブレヒトの畑で、ここのリースリングは辛口で造られます。平均傾斜90%の南向きの段々畑で、土壌は火山性の凝灰岩とグレーワッケ。公式の資料では、2024年の収量は1ヘクタールあたり17ヘクトリットル、平均樹齢は62年です。
- 辛口
- 火山性の土壌
- 急斜面の段々畑
- 張りのある酸
- 長期熟成型
この記事の目次
どんなワインか
クロ・サン・テュルバンは、アルザスの名門ドメーヌ・ツィント・ユンブレヒトが、最南の特級ランゲン・ド・タンに持つ畑です。リースリングのほか、ピノ・グリやゲヴュルツトラミネールもこの畑から造られ、ここで取り上げるのは辛口のリースリングです。
公式によると、ユンブレヒト家は1620年からぶどうを育ててきた家で、ドメーヌ・ツィント・ユンブレヒトとしての創業は1959年。1989年にレオナールとジュヌヴィエーヴから引き継ぎ、2000年代のはじめからオリヴィエとマーガレットが共同で率い、2019年には息子のピエール=エミールが加わりました。畑は42ヘクタールで、そのうちランゲンが5.5ヘクタールです。
ランゲンの名は中世から知られていました。公式は、1272年の記録にすでに丘一帯がぶどう畑と書かれていることや、ハプスブルク家のウィーンの宮廷で飲まれたという話を紹介しています。1983年にグラン・クリュに、2011年に独立したアペラシオンになりました。
畑と造り
畑はトゥール川の谷の出口で、タンの町を見下ろす真南向きの斜面にあります。平均**90%**という急な傾斜のため、段々畑で育てます。土壌はアルザスでは珍しい石炭紀の火山性の岩で、グレーワッケや火山性の凝灰岩、褐色の安山岩の石が表面を覆います。ドメーヌは1ヘクタールあたり1万本の密植で、栽培は1997年からビオディナミです。
標高は350〜450メートルと高く、雨も多いため、ほかの区画より収穫が2〜3週間遅くなります。公式は、黒っぽい土が夏に「太陽のかまど」となり、秋にゆっくりと熟すと説明しています。ドメーヌの醸造は、少なくとも6か月は澱とともに寝かせ、収穫から12〜24か月で瓶詰めします。2024年の資料では、収量は1ヘクタールあたり17ヘクトリットルと、とても少なくなっています。
飲み頃と楽しみ方
公式の資料は、2024年の飲み頃を2028〜2050年以降としています。若いうちは冷やしすぎず、大きめのグラスで時間をかけて開けたい一本です。
アルザスの特級の仕組みはアルザス・グラン・クリュに、別の名門の単一畑ならトリンバックのクロ・サン・テューヌをまとめています。
※収量・樹齢などは公式資料の各年の数値です。年によって変わります。
ツィント・ユンブレヒト リースリング グラン・クリュ ランゲン・ド・タン クロ・サン・テュルバンの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
ツィント・ユンブレヒト リースリング グラン・クリュ ランゲン・ド・タン クロ・サン・テュルバンの
ヴィンテージ
| 2024 | 公式の資料では、収量17hl/ha、平均樹齢62年、残糖2.3g/l、アルコール13.2%。2026年1月瓶詰め、飲み頃の目安は2028〜2050年以降。 |
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| 2022 | 公式の資料では、収量25hl/ha、平均樹齢60年、残糖1.4g/l、アルコール12.8%。2024年1月瓶詰め、飲み頃の目安は2026〜2047年以降。とても暑い年だったが辛口で張りのある仕上がりと説明。 |
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ワイン情報
| 名称 | ツィント・ユンブレヒト リースリング グラン・クリュ ランゲン・ド・タン クロ・サン・テュルバンDomaine Zind-Humbrecht Riesling Grand Cru Rangen de Thann Clos Saint Urbain |
| 生産者 | ドメーヌ・ツィント・ユンブレヒト |
| 位置づけ | 単一畑 |
| 種類 | 白 |
| 国・地域 | フランス/アルザス/タン(特級ランゲン) |
| 原産地呼称 | AOCアルザス・グラン・クリュ ランゲン |
| 格付け | アルザス・グラン・クリュ(ランゲン。1983年に特級、2011年に独立したアペラシオン) |
| 主な品種 | リースリング |
| 畑 | 特級ランゲン(タン、ヴュー・タン)。アルザスで最も南の畑で、トゥール川とタンの町を見下ろす。真南向き、平均傾斜90%で段々畑(公式) |
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| 土壌 | 石炭紀の火山岩と砂岩質の堆積物。グレーワッケ・火山性凝灰岩・褐色の雲母安山岩の石が散らばり、表土は40〜60cm(公式) |
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| 標高と気候 | 標高350〜450m、年間降水量750mm。ほかの区画より収穫が2〜3週間遅い晩熟の土地(公式) |
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| 植え付け | ドメーヌはランゲンで1haあたり1万本の密植。ドメーヌのランゲンの畑は5.5ha(公式) |
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| 栽培 | ドメーヌ全体で1997年からビオディナミ(公式) |
| 飲み頃の温度 | 10〜12℃前後(一般的な目安。冷やしすぎない) |
| グラス | 白ワイン用の中〜大ぶりのグラス |
| 飲み頃の目安 | 公式の資料は、2024年の飲み頃を2028〜2050年以降としている |
| 価格帯の目安 | 1〜3万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
クロ・サン・テュルバンのワインは甘口ですか?
リースリングは辛口です。公式の2024年の資料では残糖は1リットルあたり2.3グラムで、ドメーヌ独自の甘さの目安(1〜5)は最も辛口の「1」です。同じ畑からはピノ・グリやゲヴュルツトラミネールも造られ、こちらは年によって甘さが変わるため、ラベルの品種と公式の資料で確かめるのが確実です。
なぜ南向きの急斜面なのに「遅い畑」なのですか?
公式によると、ランゲンは標高350〜450メートルと高く、ヴォージュ山脈に近く、雨も多い(年750ミリ)ため、春は涼しく芽吹きも遅れます。一方で南向きの急斜面と黒っぽい火山性の土が夏から秋に熱をため、10〜11月にかけてゆっくり熟します。ドメーヌでは収穫が2〜3週間遅く、2024年の資料では、ドメーヌで最後から2番目に収穫する畑と書かれています。
出典・確認日
5件
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-30 / 編集: Vinotier編集部