代表銘柄 シレックスは、プイィ・フュメの村サン・タンドランのドメーヌ・ディディエ・ダグノーが造るソーヴィニヨン・ブランの看板ワインです。名前はフランス語で火打ち石を意味し、火打ち石を含む粘土質の畑に由来します。2008年からは息子のルイ=バンジャマンが率い、2017年産からはAOCを名乗らずヴァン・ド・フランスとして出していると報じられています。
この記事の目次
どんなワインか
シレックスは、ロワール川上流、プイィ・フュメの中心にあるサン・タンドラン村のドメーヌ・ディディエ・ダグノーが造る白ワインです。ドメーヌの公式サイトには接続できなかったため、ここではフランスのワインガイドBettane+Desseauveの記事(2026年)、iDealwineの報道(2019年)、Wikipediaをもとに整理します。
ドメーヌは1982年にディディエ・ダグノーが始めました。ディディエは1956年サン・タンドラン生まれで、2008年9月、超軽量飛行機の事故で亡くなっています。その年から息子のルイ=バンジャマンがドメーヌを率いています。シレックスは、同じドメーヌのピュール・サンと並ぶ看板キュヴェとして紹介されています。品種はソーヴィニヨン・ブランです。
畑と造り
名前の「シレックス」は火打ち石のことです。Bettane+Desseauveによると、ドメーヌはサン・タンドランの火打ち石を含む粘土質の土地を本拠とし、畑はサン・タンドランのほか、サンセールのモン・ダムネ、南西部ジュランソンにも持ち、合わせて約11ヘクタールです(Wikipediaは12ヘクタールとしています)。
造りで知られるのは樽の使い方です。同誌によると、ロワール伝統のドゥミ・ミュイ(大きめの樽)に加え、300リットルの葉巻形の樽「シガール」や、一部に球形の容器(ワイン・グローブ)も使います。ソーヴィニヨンは木の容器で2年、その後タンクで1年寝かせると説明されています。これはドメーヌ全体の説明で、シレックス単独の詳しい造りは確認できませんでした。
もうひとつの話題はアペラシオンです。iDealwineによると、2017年産が認定試飲で酢酸エチルが多すぎる(酢のような香りがある)と判断されて認められず、ドメーヌはAOCプイィ・フュメを離れ、ヴァン・ド・フランスとして出すことにしました。
飲み頃と楽しみ方
シレックスは熟成にも向く白とされます。若い年は香りが閉じていることもあるため、冷やしすぎず、時間をかけてグラスの中の変化を楽しみたいワインです。樽の大きさや形がワインに与える影響は第63講 樽とオーク完全編、産地全体は第18講 ロワール完全編で学べます。
※アペラシオンの表示や造りは年によって変わることがあります。購入時はラベルの表記をご確認ください。
ディディエ・ダグノー シレックスの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
ディディエ・ダグノー シレックスの
ワイン情報
| 名称 | ディディエ・ダグノー シレックスDomaine Didier Dagueneau Silex |
| 生産者 | ドメーヌ・ディディエ・ダグノー |
| 位置づけ | 代表銘柄 |
| 種類 | 白 |
| 国・地域 | フランス/ロワール/中央フランス・プイィ・シュル・ロワール(サン・タンドラン) |
| 原産地呼称 | AOCプイィ・フュメ(2017年産からヴァン・ド・フランスとして出していると報じられている) |
| 主な品種 | ソーヴィニヨン・ブラン |
| 創業 | 1982年にディディエ・ダグノーが創設(Bettane+Desseauve、2026年) |
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| 継承 | ディディエは2008年9月17日に超軽量飛行機の事故で死去(Wikipedia)。2008年から息子ルイ=バンジャマンが運営(Bettane+Desseauve) |
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| 畑 | サン・タンドラン、サンセールのモン・ダムネ、ジュランソンに計約11ha(Bettane+Desseauve)。Wikipediaは12haとしており、資料で幅がある |
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| 土壌 | サン・タンドランの、火打ち石(シレックス)を含む粘土質(Bettane+Desseauve) |
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| 樽 | ロワール伝統のドゥミ・ミュイに、300リットルの葉巻形の樽「シガール」、一部に球形の容器(ワイン・グローブ)も使う。ソーヴィニヨンは木の容器で2年、タンクで1年(ドメーヌ全体の説明、Bettane+Desseauve) |
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| アペラシオン | 2017年産が認定試飲で認められず、ドメーヌはAOCプイィ・フュメを離れヴァン・ド・フランスとして出すと報じられた(iDealwine、2019年) |
| 飲み頃の温度 | 10〜12℃前後(一般的な目安。冷やしすぎない) |
| グラス | 白ワイン用の中〜大ぶりのグラス |
| 飲み頃の目安 | 熟成向きとされる。若い年はデキャンタで空気に触れさせてもよい(年による) |
| 価格帯の目安 | 3〜10万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
「プイィ・フュメ」ではなく「ヴァン・ド・フランス」と書かれているのはなぜですか?
iDealwine(2019年)によると、2017年産がアペラシオンの認定試飲で認められず、ルイ=バンジャマン・ダグノーはAOCプイィ・フュメを離れ、ヴァン・ド・フランスとして出すと決めました。本人は分析値に問題はなく、手摘みや長い樽熟成といった独自の造りが理由のひとつだと反論しています。国内の販売ページでは年によって表示が異なるため、購入時はラベルの表記を確かめてください。
「シレックス」という名前の意味は?
フランス語で火打ち石のことです。サン・タンドラン周辺には火打ち石を含む粘土質の土があり、この銘柄はその土壌の畑から造られます。プイィ・フュメやサンセールでは、こうした土壌がワインの個性に関わると語られることが多くあります。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-19 / 編集: Vinotier編集部