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ワインガイド Vinotier
日本のワイナリー

MGVsワイナリー(マグヴィス)

mgvs / 創業 2015年
産地
山梨県甲州市
訪問
見学ツアー・試飲・ショップ
代表銘柄
甲州の白(畑ごとの仕込み)・POSH(甲州・ロゼのスパークリング)
どんなワイナリー?

MGVsワイナリー(マグヴィス)は、山梨県甲州市勝沼町等々力にあるワイナリーです。半導体の事業を営む株式会社塩山製作所が、社内の酒類製造部門として2015年に設立し、2017年4月に開業しました。育てて醸すのは甲州とマスカット・ベーリーAの2品種だけ。畑の区画ごとに分けて仕込み、ショップではタンク室や瓶詰めの部屋をガラス越しに見学できます。

この記事の目次

半導体の会社が始めたワイナリー

MGVsワイナリー(マグヴィス)は、山梨県甲州市勝沼町等々力(とどろき)にあるワイナリーです。運営するのは、甲州市塩山に本社と工場を置く株式会社塩山製作所。公式サイトの会社概要によれば、1984年に創業し、同じ年に半導体の事業を始めた会社です。

ワイン造りは、別の子会社ではなく、塩山製作所の中の酒類製造部門として行われています。年表では、2015年にワイナリーを設立し、2017年4月に開業。開業と同時に、甲州のスティルワイン3種と、マスカット・ベーリーAのスティルワイン2種を最初の商品として出しました。名前の「MGVs」はMatsuzaka Green Vineyardsの略で、公式サイトは自らを「緑の風薫るワイナリー」と紹介しています。

2018年に海外の業界誌が伝えたところでは、ワイナリーの建物はもともと半導体の工場で、ボイラーやコンプレッサー、純水をつくる装置、窒素の設備、そしてクリーンルームを、ワイン造りにそのまま生かしているとされます。クリーンルームは瓶詰めに使われていると紹介されました。醸造の責任者は、公式サイトによれば、醸造・研究の経験が40年を超える袖山政一さんです。

甲州とベーリーA、畑ごとの仕込み

MGVsが育てて醸すのは、甲州とマスカット・ベーリーAの2品種だけです。日本で長く育てられてきた品種に絞り、その表情の違いを畑ごとに見せる——それがこのワイナリーの考え方です。

公式サイトの畑のページには、甲州市勝沼町、笛吹市一宮町、山梨市(万力・牧丘など)、そして黒富士の斜面に広がる穂坂町(標高約500m)の4つの地域にある、15の区画の名前が並びます。区画ごとに分けて醸造し、勝沼と一宮は扇状地の花崗岩質の砂礫、穂坂は火山灰の混じった粘土質と、土の違いも記されています。

栽培は、山梨で一般的な棚仕立てが中心です。粒も房も小さめに育て、すべての房に緑色の傘をかけて、酸が落ちるのを防いでいるといいます。日本の品種を垣根仕立てで育てる試験も進めています。産地の土や仕立ての違いが味にどう表れるかは、第67講 土壌とテロワールや第59講 ぶどう畑の一年・栽培完全編で詳しく扱っています。

型番のようなワインの名前

商品の構成は、甲州が白とスパークリング「POSH」、マスカット・ベーリーAがロゼ、ロゼのスパークリング「POSH」、そして全量を樽で熟成させた赤です。スパークリングは、2018年にタンクの中で二次発酵させる甲州の泡を開発して2019年に発売し、2020年には瓶の中で二次発酵させる商品も出しました。泡の造り方の違いは第13講 スパークリング大全へ。

目を引くのは、銘柄の名前です。「K131」「B521」のように、アルファベット1文字と数字3桁の型番で表されます。Kの付く番号が甲州、Bの付く番号がマスカット・ベーリーAのワインで、その後ろに「一宮町卯ツ木田 2020」のような畑の名前や、「GI Yamanashi 2023」のような地理的表示が続きます。部品に型番を付けて管理する、ものづくりの会社らしい名付けと言えそうです。単品の価格は公式サイトに載っていませんが、2026年春の販売企画では2本セットが税込5,000〜7,500円でした。

公式サイトのお知らせによれば、2021年に米国、2022年にイタリアとシンガポールへの輸出を始めています。海外のコンクールでも、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2026でベーリーAの「GI Yamanashi 2023」が銀賞、ベーリーAの「勝沼町引前 2019」と甲州の泡「GI Yamanashi N.V. POSH」が銅賞を受けたと報告しています。DWWA(デキャンター・ワールド・ワイン・アワード)やベルリン・ワイン・トロフィーでの受賞も、会社概要に並んでいます。

訪ねる前に・アクセス

ワイナリーにはショップと試飲スペースがあり、レストランはありません。公式サイトによれば、営業時間は10時〜12時と13時〜16時で、土日祝は12時〜13時も開いています。定休日は、4〜11月が火曜、12〜3月が火曜と水曜。年末年始や臨時の休業もあるので、公式サイトの営業カレンダーで確かめてから出かけましょう。

ショップからは、タンク室や瓶詰室をガラス越しに自由に見学できます。試飲は有料で、車を運転する人、未成年、妊娠中・授乳中の人には出していません。畑には入れません。山梨県の観光サイトによれば駐車場は普通車8台ほどで、大型バスは入れず、10名以上の団体は事前の連絡が必要とされます。

アクセスは、公式サイトによれば、JR中央本線の勝沼ぶどう郷駅から約5km(車で約10分)、塩山駅の南口から約6km(車で約12分)、中央自動車道の勝沼ICから約3km(車で約6分)です。試飲をするなら、ドライバーを決めておくか、駅からタクシーを使いましょう。ワイナリーを訪ねるときの心得は第51講 ワイナリー訪問にまとめています。

同じ甲州市には、ワインの宿を併設する東夢ワイナリーなどもあります。山梨の産地全体は第70講 山梨完全編と産地:山梨へ。

よくある質問

MGVsワイナリーはどんなワイナリー?
山梨県甲州市勝沼町等々力にあるワイナリーです。1984年創業の半導体の会社・株式会社塩山製作所が、社内の酒類製造部門として2015年に設立し、2017年4月に開業しました。名前は「Matsuzaka Green Vineyards」の略です。甲州とマスカット・ベーリーAの2品種だけを育てて醸しています。
どんなワインがある?
甲州の白とスパークリング「POSH」、マスカット・ベーリーAのロゼ、ロゼのスパークリング「POSH」、全量を樽で熟成させた赤があります。銘柄名は「K131」「B521」のように、アルファベット1文字と数字3桁の型番で表され、畑の名前や「GI Yamanashi」の表示がそこに続きます。
見学や試飲はできる?
ショップからタンク室や瓶詰室をガラス越しに自由に見学できます。試飲は有料で、運転する人には出していません。営業時間は10時〜16時(平日は12時〜13時が休み)、4〜11月は火曜、12〜3月は火曜と水曜が定休日です。臨時休業もあるので、訪ねる前に公式サイトの営業カレンダーを確認してください。

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最終更新: 2026-10-12 / 編集: Vinotier編集部