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日本のワイナリー

月山ワイン山ぶどう研究所

gassan-wine / 創業 1979年
産地
山形県鶴岡市
訪問
見学ツアー・試飲・ショップ
代表銘柄
ソレイユ・ルバン 甲州シュール・リー・豊穣神話
どんなワイナリー?

月山ワイン山ぶどう研究所は、山形県鶴岡市越中山にある、庄内たがわ農業協同組合(JA庄内たがわ)のワイナリーです。1979(昭和54)年に旧朝日村の農協がワインの製造を始めたのが起点で、原料は庄内産のぶどう100%。地元の約70の農家が育てる山ぶどう、山ぶどうとカベルネ・ソーヴィニヨンを交配したヤマ・ソーヴィニヨン、栽培の北限とされる櫛引地区の甲州、セイベル9110を柱にしています。『ソレイユ・ルバン 甲州シュール・リー 2023』は2025年の日本ワインコンクールで金賞を受けました。売店は12月下旬から3月末まで冬期休業です。

この記事の目次

「一村一品」から始まった、農協のワイン

月山ワイン山ぶどう研究所は、山形県鶴岡市にある庄内たがわ農業協同組合(JA庄内たがわ)のワイナリーです。公式サイトの「月山ワインの歴史」によれば、きっかけは昭和40年代後半。北海道で山ぶどう系のワインが造られていると聞き、「一村一品」の流れのなかで、旧朝日村でも取り組むことになりました。

酒類の製造免許は農協が取得し、1979(昭和54)年に製造を開始。翌年の国税局の鑑定では「良」の評価を受けたとされています。それでも、納得のいくワインができたのは醸造を始めて7〜8年目だったと振り返られています。

醸造を担ってきたのは、農芸化学を学んだ醸造主任の赤松博美さん。公式サイトでは、月山ワインの誕生のときから醸造を担当してきた人物として紹介されています。原料は庄内産のぶどう100%。農協のワイナリーらしく、地域の農家が育てたぶどうが仕込みを支えています。

山ぶどうを「育てる」まで

名前に掲げる山ぶどうは、はじめ山に自生するものを摘んで使っていました。しかし糖度も収量も安定しなかったため、自生株から枝を選んで栽培に切り替え、以来40年以上育ててきました。いまでは主に朝日地区で約70の農家が栽培し、糖度18度以上が当たり前になったと公式サイトは伝えています。山ぶどうは搾っても果汁になるのが原料の55%ほどで、糖度や渋み、果汁率の条件を満たす系統の改良にも取り組んでいるとされます。

もうひとつの柱がヤマ・ソーヴィニヨン。山梨大学の山川博士(公式サイトの表記は「Dr. Yamakawa」)が1990年に、山ぶどうとカベルネ・ソーヴィニヨンを交配して生んだ赤ワイン用の品種で、月山ワインでは1997年ごろから朝日地区を中心に育てています。糖度が高く色づきがよく、山形らしいきりっとした酸を持つ傾向と紹介されています。交配で品種を生む考え方は第69講「交配品種とクローン完全編」でまとめています。

北限の甲州と、セイベル9110

白の顔ぶれもこの土地ならではです。甲州は、鶴岡市櫛引地区の西荒屋で育ち、公式サイトはここを栽培の北限と紹介しています。約250年の歴史があり、江戸時代後期に庄内藩の家老が植え、のちに西荒屋の農家に栽培が引き継がれたという言い伝えが残るとされています。

白ワインの主力品種は、フランスの育種家セイベルが生んだ交配種セイベル9110です。粘土質の朝日地区と、砂地の袖浦地区で育てられ、寒い土地では特にきりっとした酸が出ると説明されています。収穫は9月中旬から10月下旬で、セイベル、山ぶどう、ヤマ・ソーヴィニヨン、甲州の順に摘み取ります。白は果汁だけを温度管理したタンクで低温発酵、赤は果皮や種ごと比較的高めの温度で発酵させ、タンクか木樽で1〜2年ほど熟成してから瓶詰めします。

主な銘柄と受賞

公式サイトに並ぶ主な銘柄は、『豊穣神話』(甲州・白・赤)、『月山ワイン オリジナル赤』、『月山ワイン 山ぶどう酒』。上位のシリーズとして『ソレイユ・ルバン』があり、山形県ワイン酒造組合の紹介では、甲州やヤマ・ソーヴィニヨンのソレイユ・ルバン、『豊穣神話』『月のささやき』などが地理的表示(GI)「山形」の認定ワインとして挙げられています。

公式サイトのお知らせによれば、『ソレイユ・ルバン 甲州シュール・リー 2023』が2025年の日本ワインコンクールで金賞、同じ年のKura Master 日本ワインコンクール甲州部門でも金賞を受けました。2025年の第19回フェミナリーズ世界ワインコンクール(フランス)では『ソレイユ・ルバン メルロ 2022』が金賞で、月山ワインのヨーロッパ系の赤として初の金賞と案内されています。同じコンクールで甲州シュール・リー 2023と『ソレイユ・ルバン ベーリーA 2022』が銀賞です。北限の甲州を澱とともに寝かせた一本が、全国の舞台で評価を得たかたちです。

売店を訪ねる

公式サイトの2026年4月23日のお知らせによれば、売店はリニューアルして4月24日に再開しました。営業は月・金・土・日の10:00〜15:00で、無料試飲のワインサーバーがあります。2026年からは工場見学も不定期で始まり、1人1,000円(税込)、11時と14時の1日2回・約30分です。予約の要否は書かれていないので、電話(0235-53-2789)で確かめてから出かけると確実です。

注意したいのは営業期間です。公式サイトのよくある質問では、売店は12月下旬から3月末まで冬期休業。ただし2024年は12月2日から冬期休業に入り、2025年は8月28日でその年度の売店営業を終えるなど、年によって前後しています。所在地は公式サイトの表記で山形県鶴岡市越中山字名平3-1。アクセスや駐車場の案内は公式サイトになく、近くの施設として道の駅「月山」月山あさひ博物村や月山ダムが挙げられています。いずれも2026年11月1日に公式サイトで確認した内容で、条件は変わることがあります。

山形のなかの、庄内のワイン

山形のワイナリーは、高畠ワイナリーや酒井ワイナリーのある置賜、タケダワイナリーのある上山など内陸に多く集まります。日本海側の庄内で、山ぶどうと北限の甲州を軸に40年以上続く月山ワインは、県内でも原料の顔ぶれがはっきり異なる造り手です。日本の産地の全体像は第9講「日本ワイン産地巡り」でまとめています。

月山ワイン山ぶどう研究所のよくある質問

月山ワイン山ぶどう研究所はどんなワイナリー?
庄内たがわ農業協同組合(JA庄内たがわ)が営む、山形県鶴岡市のワイナリーです。公式サイトによれば、昭和40年代後半に「一村一品」の流れのなかで山ぶどうのワインに取り組むことになり、旧朝日村の農協が免許を取って1979(昭和54)年に製造を始めました。原料は庄内産のぶどう100%です。
山ぶどうはどこで育てている?
公式サイトによれば、はじめは山に自生する山ぶどうを使っていましたが品質が安定せず、自生株から選んだ枝で栽培に切り替えました。40年以上育てており、主に朝日地区で、約70の農家が栽培しています。糖度18度以上が当たり前になったと紹介されています。
ヤマ・ソーヴィニヨンとは?
山梨大学の山川博士(公式サイトの表記は「Dr. Yamakawa」)が1990年に、山ぶどうとカベルネ・ソーヴィニヨンを交配して生んだ赤ワイン用の品種です。公式サイトによれば、月山ワインでは1997年ごろから朝日地区を中心に栽培しています。
甲州はどこのもの?
公式サイトでは、櫛引地区の西荒屋で育つ甲州を、栽培の北限と紹介しています。約250年の歴史があり、江戸時代後期に庄内藩の家老が植え、のちに地元の農家に栽培が引き継がれたという言い伝えが残るとされています。
受賞歴は?
公式サイトのお知らせによれば、『ソレイユ・ルバン 甲州シュール・リー 2023』が2025年の日本ワインコンクールとKura Master 日本ワインコンクール甲州部門で金賞を受けました。2025年のフェミナリーズ世界ワインコンクールでは『ソレイユ・ルバン メルロ 2022』が金賞、甲州シュール・リー 2023と『ソレイユ・ルバン ベーリーA 2022』が銀賞です。
試飲や見学はできる?
2026年4月の公式のお知らせでは、売店に無料試飲のワインサーバーがあり、工場見学は不定期で1人1,000円(税込)、11時と14時の1日2回・約30分と案内されています。予約の要否は書かれていないので、事前に電話(0235-53-2789)で確かめてください。
冬も開いている?
公式サイトのよくある質問によれば、売店は12月下旬から3月末まで冬期休業です。ただし2025年は8月28日でその年度の売店営業を終えるなど、営業期間は年によって変わります。出かける前に公式サイトのお知らせを確認してください。

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最終更新: 2026-11-01 / 編集: Vinotier編集部