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ワインガイド Vinotier マイリスト
日本のワイナリー

ファンキー・シャトー

funky-chateau / 創業 2011年
産地
長野県小県郡青木村
代表銘柄
Chardonnay・Strate Cassée
どんなワイナリー?

ファンキー・シャトー(Funky Château)は、長野県小県郡青木村にあるワイナリーです。音楽プロデューサーと医師の仕事を続けながらワイン造りに取り組む金橋豊彦さん・美智子さん夫妻が立ち上げ、公式サイトの年表によれば2011年に醸造所が完成して初めての仕込みを行いました。青木村の子檀嶺岳(こまゆみだけ)のふもとと上田市東山に自社畑を持ち、自然発酵・無濾過・無清澄を柱にワインを造っています。なお、ワイナリーでの見学・試飲・販売は行っていません。

この記事の目次

子檀嶺岳のふもとのシャトー

ファンキー・シャトー(Funky Château)は、長野県東部、小県郡青木村にあるワイナリーです。所在地は青木村村松1491-1。公式サイトは、南に夫神岳(おかみだけ)、北に子檀嶺岳(こまゆみだけ)、西に十観山(じっかんざん)と、「青木三山」に囲まれた村の風景を紹介しています。子檀嶺岳は古くから信仰を集めてきた山で、かつて蚕糸業が盛んだった時代には山麓で桑が育てられ、のちに村の花アイリスの郷を経て、いまはぶどう畑へと姿を変えた――と公式サイトは書いています。ワイナリーのロゴのモチーフも、この子檀嶺岳です。

立ち上げたのは金橋豊彦さん・美智子さん夫妻です。2024年の雑誌記事は、夫妻が音楽プロデューサーと医師の仕事を続けながら、2011年に50代でワイナリーを立ち上げたと紹介しています。2019年に訪れた英国のワイン評論家ジェイミー・グッド氏の記事では、豊彦さんはCM音楽や映画音楽を手がける音楽プロデューサー、美智子さんは整形外科医で、ふたりとも大のワイン好きだったとされます。同じ記事によれば、夢を形にしようと決めたのが2005年で、東京での音楽の仕事を続けやすい距離にある長野を選んだそうです。

年表でたどる畑とワイナリー

公式サイトの年表は、畑づくりの順番をはっきり示しています。

  • 2007年 ── 上田市東山地区、標高530mの自社畑を取得・整地
  • 2008年 ── 東山地区の自社畑を含む1.25haに植栽
  • 2009年 ── 青木村の子檀嶺岳山麓、標高600〜700mの自社畑を取得・整地
  • 2010年 ── 子檀嶺岳山麓の自社畑約3haに植栽
  • 2011年 ── 子檀嶺岳山麓に約1haを植栽。ワイナリー完成、秋に初めての醸造
  • 2012年 ── 東山地区に0.85haを植栽。ワインを初出荷

公式サイトの畑の図では、青木村の畑は4.6ha。区画ごとにソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、ヴィオニエ、ピノ・グリ、シャルドネが植えられ、畑の中ほどに醸造所が建っています。なお、前述の評論家の記事では東山の畑を「約4ha・標高約800m」としており、公式の年表(標高530m)とは数字が食い違います。ここでは公式の数字を採りました。

晴れの多い上田・小県の気候

公式サイトによれば、畑のある上田・小県地域は晴天率が高く、年間日照時間は2000時間を超えます。年間降水量は年によって1000mmに達しないこともあり、全国でも有数の少雨地帯です。夏は30℃を超える一方、冬は−10℃を下回ることもあり、標高差による昼夜の温度差も大きいとしています。地質についても、東山地区と子檀嶺岳山麓の畑はともに約1700万〜520万年前の海でできた青木層にあたると紹介しています。雨の少なさと寒暖差は、長野東部のワイン産地に共通する強みで、その全体像は第72講 長野完全編で解説しています。

農薬を絞った畑と、手を加えない醸造

栽培について公式サイトは、施肥は極力少なく、農薬は春先の石灰硫黄合剤と雨季の数度のボルドー液のみと書いています。それ以外は、ぶどうの木が致命的な被害を受けそうなときに部分的に手で散布するだけ。除草剤は使わず、生えた草は刈って対応します。カナヘビやカエル、カマキリ、クモ、テントウムシなど、畑の生き物は年々増えて多様になっているそうです。土壌や気候に合う品種を選び、クローンの種類も多くしていると説明しています。畑の一年の作業は第59講 ぶどう畑の一年・栽培完全編で紹介しています。

醸造は、選果の徹底、自然発酵、無濾過、無清澄が柱です。人の手による操作と添加物をできるだけ減らし、その土地を映すピュアなワインを目指すとしています。長野県上田地域振興局のワインガイド(2023年)も同じ方針を紹介しています。考え方の背景は第45講 ナチュラルワイン完全編へ。

主なワイン

公式サイトに載る2012年ヴィンテージの資料と、その後の報道から主な銘柄を整理します。

  • Chardonnay ── 青木村産のシャルドネの白。2012年産は手摘みで、コールド・マセラシオン後にやさしくプレスし、ステンレスタンクで約3週間、その後は新樽で6か月以上かけて自然発酵、無濾過・無清澄で瓶詰め(約580本)。2024年の雑誌記事では、自社栽培シャルドネ100%の「シャルドネ 2021」(720ml・税込6,600円)が紹介されています。
  • Strate Cassée(ストラート・カッセ) ── 上田市東山産のセミヨンを主体とする白。2012年産はセミヨン100%、新樽で約4週間の自然発酵後、ステンレスタンクで約6か月熟成(約400本)。2019年の評論家の記事ではセミヨンとソーヴィニヨンのブレンドとして紹介されています。
  • La première fois Cabernet Sauvignon ── 東山の畑のカベルネ・ソーヴィニヨンの赤。上田地域のワインガイドは、凝縮感と凜とした味わいにオークの香りが重なる、長期熟成に耐える一本と紹介しています。

このほか、評論家の記事ではヴィオニエ、リースリング、ピノ・ノワール、メルロー、カベルネ・フラン、シラーのワインも取り上げられています。生産量は少なく、現行の品ぞろえは公式サイトでは確認できません。

訪問はできない。買える場所は

公式サイトには「ワイナリーでは見学、試飲、販売はお受けしておりません」とあり、問い合わせも原則メールのみです。サイトにはグラステイスティングと販売を行う「showcase」をオープンする予定とも書かれていますが、開業したかどうかは確認できませんでした。

長野県上田地域振興局のワインガイド(2023年1月更新)は、ファンキー・シャトーを実店舗のないワイナリーとして扱い、取扱店に道の駅あおき、セブンイレブン信州青木村店、地酒屋 宮島、酒乃うちやま 金正-内山商店、東御ワインチャペル、森田屋、キリマン酒店を挙げています。在庫は時期によって変わるので、各店に確かめてください。

上田・東御の周辺には、見学や試飲を受け付けるワイナリーも多くあります。上田市のシャトー・メルシャン 椀子ワイナリー、東御市のヴィラデストワイナリーやリュードヴァンと組み合わせれば、この地域のワインを畑とともに味わえます。

よくある質問

ファンキー・シャトーはどんなワイナリー?
長野県青木村にある小さなワイナリーです。金橋豊彦さん・美智子さん夫妻が、音楽プロデューサーと医師の仕事を続けながら立ち上げました。公式サイトの年表では、2007年に上田市東山の畑を取得し、2009年に青木村の子檀嶺岳のふもとの畑を取得、2011年に醸造所が完成して秋に初めての仕込みを行い、2012年にワインを初出荷しています。
見学や試飲、ワインの購入はできる?
ワイナリーではできません。公式サイトには、ワイナリーでは見学・試飲・販売を受け付けていないと書かれており、問い合わせも原則メールです。長野県上田地域振興局のワインガイド(2023年)では、道の駅あおき、セブンイレブン信州青木村店、地酒屋 宮島、酒乃うちやま 金正-内山商店、東御ワインチャペル、森田屋、キリマン酒店が取扱店として挙げられています。在庫は時期で変わるので、各店に確かめてください。
どんな造り方をしている?
公式サイトによれば、施肥は極力少なくし、農薬は春先の石灰硫黄合剤と雨季の数度のボルドー液のみ。除草剤は使わず、草刈りで対応しています。醸造は、ぶどうの選果を徹底したうえで、自然発酵・無濾過・無清澄を柱に、人の手による操作と添加物をできるだけ減らすとしています。

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最終更新: 2026-10-20 / 編集: Vinotier編集部