代表銘柄 ジャメのコート・ロティは、アペラシオン各地の16のリュー・ディ(小区画)のぶどうを区画ごとに仕込み、最後にひとつに合わせる一本です。シラーを約90%全房のまま発酵させ、主にドゥミ・ミュイ(600L前後の樽)で22か月熟成。単一畑ではなく、コート・ロティという産地そのものを描こうとするワインです。
- シラー100%
- 全房発酵
- 多区画のブレンド
- 片岩の急斜面
- 長期熟成型
この記事の目次
どんなワインか
ジャメのコート・ロティは、北ローヌのコート・ロティで家族経営を続けるドメーヌ・ジャメが造るシラーです。ドメーヌの公式サイトは確認できなかったため、ここでは米国の輸入元カーミット・リンチの生産者資料をもとに整理します。
ジャン=ポール・ジャメは1976年、16歳で父ジョゼフとともにコート・ロティの畑に入りました。その年、父は初めて自分たちのワインを瓶詰めしています。現在は妻のコリーヌ、息子のロイックとともにドメーヌを営んでいます。
コート・ロティでは新樽の多用や除梗、平らな台地への植え付けが広がった時期がありました。ジャメはそのどれにも乗らず、伝統的な熟成用の樽ドゥミ・ミュイ、全房での発酵、手作業でしか耕せない急な段々畑を守り続けてきました。単一畑のキュヴェを並べるよりも、産地全体を映すブレンドを看板にしているのもこの家の特徴です。
畑と造り
コート・ロティの畑は8ヘクタール。土壌は片岩が95%、花崗岩が5%で、樹齢は5年から85年まで幅があります。このワインには、アペラシオン各地に散らばる16のリュー・ディのぶどうが入ります。コート・ブリュンヌ、コート・ブロンド、ラ・ランドンヌ、ル・プロン、フォンジャンなど、コート・ロティの主要な斜面がほぼ顔をそろえます。
ぶどうは手で摘み、畑で選果します。シラーは約90%を全房のまま、ステンレス槽で3週間発酵。区画ごとに醸造と熟成を分け、熟成中は澱引きをしません。主にドゥミ・ミュイ、一部バリックで22か月寝かせたあとでひとつに合わせ、濾過せずに瓶詰めします。
飲み頃と楽しみ方
古典的な造りのコート・ロティらしく、長い熟成を前提にしたワインです。若いヴィンテージなら早めに抜栓するかデキャンタで空気に触れさせ、大きめのグラスで。鴨やジビエ、ハーブを効かせた仔羊と合わせる、少し特別な夜の一本です。
同じ産地で単一畑を突き詰めるギガルのラ・ランドンヌと比べると、「畑を一つに絞る」か「産地全体を一本にまとめる」か、コート・ロティの二つの考え方がよく見えてきます。
※畑の面積・リュー・ディの数・造りは輸入元資料(2018年ごろ作成)の記載です。最新の構成は変わっている可能性があります。
ジャメ コート・ロティの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
ジャメ コート・ロティの
ワイン情報
| 名称 | ジャメ コート・ロティDomaine Jamet Côte-Rôtie |
| 生産者 | ドメーヌ・ジャメ |
| 位置づけ | 代表銘柄 |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | フランス/ローヌ/北ローヌ(コート・ロティ) |
| 原産地呼称 | AOCコート・ロティ |
| 主な品種 | シラー |
| 造り手 | ジャン=ポール・ジャメと妻コリーヌ、息子ロイック。ジャン=ポールは1976年、16歳で父ジョゼフとともにコート・ロティの畑に入った(Kermit Lynch) |
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| 畑 | コート・ロティに8ha。土壌は片岩95%・花崗岩5%、樹齢5〜85年(Kermit Lynch) |
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| 16のリュー・ディ | ジェリーヌ、レザルド、フォンジャン、シャヴァロッシュ、コート・ボダン、ボニヴィエール、ル・プロン、ル・トリュシェ、レ・ムトンヌ、ラ・ランドンヌ、コート・ブロンド、コート・ロジエ、レヤ、コート・ブリュンヌ、タルタラ、ロシャン(Kermit Lynch) |
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| 醸造 | 手摘みで畑で選果。約90%全房。ステンレス槽で3週間発酵し、ポンピングオーバーを行う。区画ごとに醸造・熟成し、澱引きはしない(Kermit Lynch) |
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| 熟成 | 主にドゥミ・ミュイ、一部バリックで22か月熟成してからブレンド。無濾過で瓶詰め(Kermit Lynch) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(シラーの赤の一般的な目安) |
| グラス | 大ぶりなブルゴーニュ型、またはシラー向けの大きめのグラス |
| 飲み頃の目安 | 長期熟成型。若いヴィンテージは数年寝かせるか、デキャンタで空気に触れさせるのが一般的な目安 |
| 価格帯の目安 | 1〜3万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
ジャメは単一畑のワインを造らないのですか?
米国の輸入元カーミット・リンチによると、ジャメは単一畑のキュヴェを並べることを避け、アペラシオン全体を映すブレンドを看板にしてきました。例外が「コート・ブリュンヌ」で、この畑だけで蔵全体の要約になるとして一部を別に瓶詰めしています。ラ・ランドンヌの単独キュヴェは特に良い年だけ造られます。
全房発酵とは何ですか?
ぶどうを茎から外さず、房のまま発酵槽に入れる造り方です。ジャメはコート・ロティのシラーを約90%全房で仕込みます。除梗するのが主流になっていった時期にも、ジャメはこの伝統的なやり方を続けてきたと輸入元は紹介しています。
出典・確認日
2件
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-29 / 編集: Vinotier編集部