単一区画 レルミットは、タン=レルミタージュのM.シャプティエが、エルミタージュの丘の頂、サン・クリストフ礼拝堂を囲む区画から造る単一区画の赤です。専門家の資料ではシラー100%、花崗岩に由来するやせた浅い土に、樹齢100年前後と紹介される古木が植わっています。白もありますが、本ページは赤を扱います。
この記事の目次
どんなワインか
レルミットは、北ローヌのエルミタージュの丘に大きな畑を持つM.シャプティエが、丘の頂の区画だけから造るワインです。Wikipediaによると、シャプティエ家はこの地での歴史を1808年までさかのぼり、1879年にポリドール・シャプティエが最初の畑を買って本格的に商いを始めました。区画ごとに瓶詰めする「セレクション・パルセレール」の代表格として知られ、ラベルに点字を入れたことでも有名です(1994年に始め、1996年に全銘柄へ広げたとされます)。
「エルミット」は隠者の意味です。丘に隠者が住んだという話はエルミタージュという地名とも結びつけて語られますが、騎士の隠棲伝説そのものは史実とは認められていないとされます(詳しくは銘醸図鑑で)。専門誌Decanterはシラー100%の赤として紹介しています。
畑と造り
区画はエルミタージュの丘の頂、サン・クリストフ礼拝堂を囲むリュー・ディ「レルミット」にあります。英国の老舗ワイン商ベリー・ブラザーズ&ラッドの解説では、礼拝堂へ登るにつれて土が薄くなり、最後は花崗岩だけになると説明されています。ジャンシス・ロビンソンはトゥルノン花崗岩の上の浅い砂質の褐色土、米国の取扱業者は風化した白い花崗岩とレスと書いており、いずれもやせた土地である点は共通しています。
樹齢は資料によって約100年、約120年、80〜120年と分かれますが、いずれも古木です。栽培はビオディナミで、シャプティエは1991年からビオディナミに取り組んだとされます。
醸造の細部はヴィンテージや資料によって異なります。ジャンシス・ロビンソンの2013年の評では、すべて除梗してコンクリートタンクで発酵させ、4〜6週間かもしたとされます。一方、2024年について取扱業者は、かもしは約3週間、コンクリートタンクの後にフランス産の樽で18〜20か月熟成させると紹介しています。
飲み頃と楽しみ方
丘の頂の花崗岩と古木から生まれる、凝縮感と長い熟成力で語られる赤です。若いうちは時間をかけて開かせ、16〜18℃前後で大ぶりのグラスに注ぐとよいでしょう。同じ丘の礼拝堂の名を冠したジャブレのラ・シャペルと飲み比べると、同じ頂の名を持つ2本の個性の違いが見えてきます。北ローヌの全体像は第8講 ローヌ完全編でどうぞ。
※生産者の公式サイトに接続できなかったため、専門誌と取扱業者の資料をもとに記載しています。初ヴィンテージと生産量は確認できなかったため記載していません。
M.シャプティエ エルミタージュ レルミット(赤)の
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
M.シャプティエ エルミタージュ レルミット(赤)の
ワイン情報
| 名称 | M.シャプティエ エルミタージュ レルミット(赤)M. Chapoutier Ermitage L'Ermite (Rouge) |
| 生産者 | M.シャプティエ |
| 位置づけ | 単一区画 |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | フランス/ローヌ/北ローヌ・エルミタージュ |
| 原産地呼称 | AOCエルミタージュ |
| 主な品種 | シラー |
| 区画 | エルミタージュの丘の頂、サン・クリストフ礼拝堂を囲むリュー・ディ「レルミット」 |
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| 土壌 | 花崗岩に由来するやせた浅い土。トゥルノン花崗岩の上の砂質の褐色土(ジャンシス・ロビンソン)、風化した白い花崗岩とレス(取扱業者)と説明される |
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| 樹齢 | 古木。資料により約100年、約120年、80〜120年と分かれる |
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| 栽培 | ビオディナミ(シャプティエは1991年からビオディナミに取り組んだとされる) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(一般的なフルボディの赤の目安) |
| グラス | 香りが広がる大ぶりのグラス |
| 飲み頃の目安 | 長期熟成型と評される。若いうちは時間をかけて開かせたい |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
レルミットには白もありますか?
はい。シャプティエはレルミットの区画から赤と白の両方を出しており、本ページは赤を扱っています。どちらを代表とするかは公式サイトで確認できなかったため、エルミタージュの丘を象徴するシラーの赤を取り上げました。
同じ丘のラ・シャペルとはどう関係がありますか?
名前のもとになった丘の頂の礼拝堂は、ポール・ジャブレ・エネが所有するサン・クリストフ礼拝堂です。ジャブレの「ラ・シャペル」はその礼拝堂の名を冠したワインで、シャプティエの「レルミット」は礼拝堂のまわりの区画「レルミット」から造る単一区画のワインです。造り手も造り方も異なる別のワインです。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-19 / 編集: Vinotier編集部