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ワインガイド Vinotier マイリスト
日本のワイナリー

ワインづくり研究所

wine-labo / 創業 2022年
産地
山梨県山梨市万力
訪問
見学ツアー・ショップ
代表銘柄
Koshu ST・Muscat Bailey A
どんなワイナリー?

ワインづくり研究所は、山梨県山梨市万力にあるシンワフーズケミカル株式会社のワイナリーです。本業はワイン用の醸造資材や機械を輸入販売する商社で、扱う機械や資材を実際に使って効果を確かめるために、2022年から醸造を始めました。施設内では醸造機械をガラス越しに見学でき、オリジナルワインを扱うショップは土日祝日のみの営業です。

この記事の目次

醸造資材の商社が建てた「研究所」

ワインづくり研究所を営むのは、シンワフーズケミカル株式会社です。本業はワイン用の醸造資材や機械を輸入販売する商社。公式サイトは自らを、ワイナリーを後方で支える「裏方的存在」と書いています。その会社が山梨市万力にワイナリーを持ったのは、扱っている醸造機械や資材を自社で実際に使い、実証実験することで、その使い心地や効果を提案するためでした。醸造の開始は2022年です。

公式サイトによれば、ワイン用の醸造機械はフランスをはじめヨーロッパ製が多く、導入を考える人が現物を見る機会はほとんどなかった。ここに最新の設備を入れたことで、機械やタンクを身近に確かめられる場所ができた、と説明しています。酵母や乳酸菌のような資材も、カタログや口伝えで選ぶしかなかったものを、自社のワインで評価できるようになりました。

所長の川上晃さんは、山梨大学工学部を出て県内のワイナリーで10年以上醸造や商品企画に携わり、2008年に同社へ入社して山梨営業所を開いた人。栽培・醸造責任者の古屋誠一さんは山梨大学大学院で工学博士を取り、学生時代はぶどう栽培を研究していました。醸造家の村田雄大さんは東京農業大学の醸造科学科と山梨大学大学院のワイン科学コースを経て、2022年のオープニングスタッフとして入社し、2023年から醸造の主担当を務めています。

毎年組み合わせを変える、試験醸造のワイン

ワインは原料のぶどうで品質のほとんどが決まると言われる——公式サイトはそう前置きしたうえで、それでも醸造機械、酵母などの資材、熟成用の木樽がなければワインはできないと続けます。ここでは、使う機械や資材の組み合わせを毎年変え、試験的に数種類のワインを造って売っています。たとえば同じぶどうを違う酵母で発酵させ、香りや味わいの違いを飲み比べる、という具合です。

その考え方がよく見えるのが、公式オンラインストアの商品説明です。『2024 Koshu ST』は、甲州のフリーラン果汁を2つのタンクに分け、柑橘系の香りを引き出す酵母と、トロピカルフルーツの香りと厚みを与える酵母でそれぞれ発酵させ、春先にブレンドしたもの。ブレンド前のワインは「甲州7」「甲州8」として300mlの小瓶でワイナリー売店だけで売っています。

赤では、『2023 Muscat Bailey A』が除梗・破砕後に約20%の果汁を抜くセニエで凝縮感を高め、発酵力の弱い非サッカロマイセス属の酵母と通常の酵母を併せて使う共発酵、乳酸菌を選んだマロラクティック発酵、複数メーカーのフレンチオーク樽で14か月の樽熟成と、工程が細かく書かれています。発酵温度や添加した栄養剤の名前まで公開しているのは、資材の商社ならではです。

主な銘柄と参考価格

公式オンラインストア(2026年11月1日時点)に並ぶ銘柄です。価格は750mlの税込で、参考です。

  • 『2024 Koshu ST』——山梨県産甲州。STはStandardの意味。辛口・ライトボディ。2,750円(参考)
  • 『2023 Muscat Bailey A』——山梨県産マスカット・ベーリーA、セニエ法、樽熟成14か月。3,300円(参考)
  • 『2023 Merlot』——長野県産メルロー、フレンチオークで12か月。3,850円(参考)
  • 『2024 Merlot ROSE』——長野県塩尻産メルロー、やや甘口のロゼ。2,750円(参考)

公式オンラインストアでは、『2023 Muscat Bailey A』『2023 Merlot』『2024 Merlot ROSE』が日本ワインコンクール2026の各部門で銀賞を受けたと案内しています。毎年テーマを決めて研究したワインは300ml瓶でワイナリー直売限定、750mlのワインは一部の酒販店とオンラインストアでも買えます。

訪ねる——ガラス越しの醸造設備と、土日祝のショップ

公式サイトによれば、施設内からは様々な醸造機械をガラス越しに見学でき、どの機械がどう働くかはスタッフに聞いてほしいとのこと。オリジナルワインやグッズを扱うショップは土日祝日のみの営業で、営業時間は10:00〜17:00。最新の営業日は公式Instagramで案内しています。製法の違いで味や香りがどう変わるかを確かめられる、ブレンド前の原酒の小瓶もここで売られています。その場での試飲の有無や料金は、公式サイトでは確認できませんでした。

ワイン造りに携わる人や、これからワイナリーを立ち上げる人には、機材見学や導入相談、醸造研修を兼ねた委託醸造にも応じています(ぶどうの収穫量やタンクの状況によっては受けられない場合あり)。所在地は山梨市万力758-1、問い合わせはメールで受け付けています。条件は変わることがあります。出かける前に公式サイトとInstagramで確かめてください。

万力・山梨市の造り手とあわせて

同じ万力には、夫婦で有機栽培に取り組む金井醸造場(キャネーワイン)があり、上神内川にはサントネージュワイン、牧丘町には四恩醸造。畑から語るワイナリーが多い山梨市で、機械と酵母の側からワインを語る造り手は珍しい存在です。山梨全体の見取り図は産地:山梨と第70講 山梨完全編に、ワイナリーを訪ねる準備は第51講にまとめています。

ワインづくり研究所のよくある質問

ワインづくり研究所はどんなワイナリー?
ワイン用の醸造資材や機械を輸入販売する商社、シンワフーズケミカル株式会社のワイナリーです。公式サイトによれば、自社で扱う醸造機械や資材を実際に使って実証実験し、その使用感や効果を提案する目的で設立され、2022年から醸造を始めました。
見学はできる?
公式サイトでは、様々な醸造機械を施設内からガラス越しに見学でき、どの機械がどんな働きをするかはスタッフに聞いてほしいと案内しています。ワイン造りに携わる人やワイナリーを立ち上げる予定の人には、機材見学・導入相談にも応じています。
ショップの営業日は?
公式サイトによれば、オリジナルワインやグッズを扱うショップは土日祝日のみの営業で、営業時間は10:00〜17:00です。最新の営業日は公式Instagramで案内されています。
どんなワインがある?
山梨県産甲州を複数の方法で醸造してブレンドした『Koshu ST』、セニエ法と14か月の樽熟成の『Muscat Bailey A』、長野県産メルロの『Merlot』と『Merlot ROSE』など。毎年テーマを決めて研究したワインは300ml瓶でワイナリー直売限定、750mlのワインは一部の酒販店と公式オンラインストアで買えます。

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最終更新: 2026-11-01 / 編集: Vinotier編集部