甲府盆地を見下ろす、南の丘の醸造所
raku醸造所は、山梨県西八代郡市川三郷町市川大門にあるワイナリーです。山梨県の観光サイトでは「楽園葡萄酒醸造場(らくえんぶどうしゅじょうぞうじょう)」の名で紹介されていて、ワインのラベルにもこの「楽園」の名が残っています。ふるさと納税の返礼品ページでは、事業者は株式会社raku醸造所です。
市川三郷町は、甲府盆地の南の端、笛吹川と釜無川が合わさって富士川になるあたりの町です。山梨のワイナリーといえば、盆地の東側の勝沼や一宮に多く集まっていますが、ここは盆地を南から眺める側にあたります。観光サイトは、醸造所を甲府の市街を正面に見下ろす小高い丘の中腹にあると紹介しています。勝沼の造り手とは、同じ盆地を反対側から見ていることになります。
観光サイトの写真には、地下のワインセラー、くつろげる店内、テラス、そして店主の一瀬さんが写っています。創業年は、公式サイトでは確認できませんでした。
1,200坪の自家畑から、甲州とベーリーA
観光サイトによれば、使うぶどうは1,200坪の自家畑で穫れたものと、近郊のぶどうだけ。少量仕込みで、品質を第一に、自然な味わいのワインを目指していると紹介されています。
公式サイトのワインの説明を見ると、白はすべて市川三郷町産の甲州、赤とロゼは市川三郷町産のマスカット・ベーリーAが軸です。一本だけ、ベーリーAにチリ産のカベルネ・ソーヴィニヨンを合わせた赤があり、産地がラベルの説明にきちんと書き分けられています。
店に並ぶワイン
公式サイトに載っているワインは次のとおりです(720ml、価格は1,650円〜2,580円)。
- 白 2025 ── 甲州(市川三郷町)。少し甘口。いまの店頭に並ぶ新しいヴィンテージです。
- 白 2024 ── 甲州(市川三郷町)。少し甘口。
- 『信天翁(あほうどり)』 ── 甲州(市川三郷町)の辛口の白で、すっきりとした味わい。観光サイトでも代表銘柄として挙げられています。
- 『古酒』 ── 甲州(市川三郷町)の甘口の白。独特の風味があると説明されています。
- 赤 2025 ── マスカット・ベーリーA(市川三郷町)とカベルネ・ソーヴィニヨン(チリ)。ミディアムの赤。
- 『峨眉(がび)』 ── マスカット・ベーリーA(市川三郷町)のミディアムの赤。
- ロゼ ── マスカット・ベーリーA(市川三郷町)の辛口のロゼ。
11月3日から1月ごろまでは、冬季限定のにごり新酒が加わります。公式サイトによれば日ごとに味が変わっていくワインで、早めに開けること、開けたら冷蔵庫に入れて7日のうちに飲み切ることが勧められています。年の暮れ、甲府の夜景を思いながら、搾ったばかりの甲州のにごりを家で開ける。そんな季節の一本です。
一本から作れる、オリジナルラベル
この醸造所ならではなのが、オリジナルラベルです。公式サイトによれば、1本から無料で作ってもらえます。観光サイトは、写真を渡せばラベルにしてくれると紹介し、思い出をワインの形で残せる贈り物として勧めています。記念日の写真を貼った甲州を、結婚祝いや退職祝いの席に持っていく、といった使い方ができます。
化粧箱は2本用(300円)と3本用(420円)があり、包装もしてもらえます。注文は電話・FAX・メールで受け付けていて、発送の場合は本数と送り先で送料が変わります。支払いは郵便振替か銀行振込です。ふるさと納税の返礼品ページでは、直売所でしか売られず一般には流通していないワインと紹介されているので、手に入れるには店か直接の注文が中心になります。
訪ねるときに
公式サイトによれば、店は朝8時から日没ごろまで開いていて、休みは元日だけです。店頭での支払いは現金かPayPay。山梨県の観光サイト(2022年10月時点の情報)には「見学可・試飲可(要お問い合わせ)」とありますが、営業時間を8:00〜19:00・無休とする記載もあり、公式サイトの案内とは少し違います。試飲の料金は確認できなかったので、訪ねる前に電話(055-272-0026)で確かめると安心です。
行き方は、観光サイトによればJR身延線の市川本町駅から徒歩約10分、車なら約5分。普通車10台分の駐車場があります。運転する人と20歳未満は試飲できません。
甲府盆地の西側では、南アルプス市のドメーヌ ヒデ、甲府の街なかにはサドヤワイナリーがあります。山梨の産地の全体像は産地:山梨と第70講 山梨完全編で、訪問の心得は第51講 ワイナリー訪問完全編でまとめています。


