椀子ヴィンヤードのワインを、年で比べる
シャトー・メルシャンの公式ラインアップは、両年の椀子メルローを長野県上田市丸子地区の椀子ヴィンヤードに結び付けています。同じ畑と銘柄でありながら、年ごとの天候、収穫、育成は同一ではありません。畑の訪問情報は椀子ワイナリーの案内で確認できます。
2018年は乾燥した暑い夏と、収穫に近づく時期の夜間の低温が記録されています。2019年は春先の低温や長い梅雨を経て、9月の好天につながったと説明されています。これらは生産者による各年の記録であり、現時点のボトルを試飲した評価ではありません。
品種の公表範囲が異なる
2019年はメルロー91%、残りにカベルネ・フラン、プティ・ヴェルド、カベルネ・ソーヴィニヨンを用いたと公表されています。残りの各品種の割合は記されていません。2018年は「メルロー主体」との記載で、比率も他品種の内訳も確認できません。比較表の「資料未確認」は、この公表情報の違いを示しています。
2018年の収穫は9月下旬から10月上旬。2019年はメルローを10月中旬、その他の品種を10月下旬から11月上旬に収穫しています。年をまたいで同じ収穫時期とみなさず、それぞれの記録を読むのがよいでしょう。
育成と本数、その先の好みの判断
公式情報では、2018年は約12カ月の樽育成、約17,000本の生産。2019年は約13カ月、約21,000本です。これらの数字は造りの背景を表し、味わいの優劣を順位付けするものではありません。
生産者ページには両年のワインメーカーによるコメントも載っています。2018年のコメントは2020年7月、2019年のコメントは2021年7月のものです。香りやタンニンの説明を好み探しの参考にする際は、生産者の当時の所感として読み、2026年の販売ボトルの実飲評価と混同しないようにします。まずはメルローの特徴を押さえ、具体的な一本は販売店の年・容量・保管情報を確認して選んでください。