単一区画(コレクション・パルセレール) エルミタージュ レ・ベサールは、1835年創業のドラス・フレールが、エルミタージュの丘でも名高い区画レ・ベサールのシラーだけで造る赤です。公式によると同社はこの区画に6.9ヘクタールを持ち、初ヴィンテージは1990年。花崗岩の土から生まれる、力を内に秘めた長期熟成型の一本です。
この記事の目次
どんなワインか
エルミタージュ レ・ベサールは、北ローヌのドラス・フレールが、エルミタージュの丘の区画レ・ベサールから造るシラー100%の赤です。国内では「ドゥラス」の表記で売られていることも多い造り手です。公式はこの区画を、エルミタージュの「背骨」と呼ぶ伝説的な場所とし、「エルミタージュがあり、そしてレ・ベサールがある」と書いています。
ドラス・フレールの始まりは1835年、トゥルノン・シュル・ローヌで創業した商社にさかのぼります。1870年にフィリップ・ドラスらが引き継ぎ、1924年に息子のアンリとフロランタンが社名をドラス・フレールに改めました。区画名を冠したこのキュヴェの最初のヴィンテージは1990年。1997年には技術責任者にジャック・グランジュが就き、2020年にはタン・レルミタージュに新しい醸造所が完成しています。
畑と造り
公式によると、ドラスはレ・ベサールに6.9ヘクタールを持ち、この区画の大きな持ち主の一つです。畑は75の段々畑に分かれ、標高は120〜263メートル。土は風化した花崗岩に沖積土が混じり、有機物が少なく水はけがよいため、根が深く伸びるとされます。
収穫は手摘みで、区画ごとに分けて仕込みます。除梗したぶどうをステンレス槽で約3週間発酵させ、抽出は発酵の前半を中心に穏やかに行います。マロラクティック発酵は樽で行い、樽熟成は約18か月。2023年ヴィンテージでは新樽を25%までに抑え、瓶詰めの10か月前にステンレス槽で組み合わせました。生産量は2023年が5,177本と、ごく限られています。
飲み頃と楽しみ方
公式は、各ヴィンテージの熟成の目安を30年としています。2023年については、黒い果実の香りに続いて、このキュヴェの軸だという黒鉛のニュアンスが現れ、厚みのある味わいがタンニンを包み込むと説明しています。若いうちは時間をかけて空気に触れさせ、大ぶりなグラスで。同じ丘のシャーヴと並べると、単一区画と複数区画の組み合わせという考え方の違いが見えてきます。
※熟成と生産量の数字は公式サイトの各ヴィンテージの資料によるもので、年により変わります。
ドラス・フレール エルミタージュ レ・ベサールの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
ドラス・フレール エルミタージュ レ・ベサールの
ヴィンテージ
| 2023 | 公式によると、乾いた冬と早い芽吹きのあと、8月の猛暑で区画により熟し方に差が出た年。樽で約18か月(新樽25%まで)、瓶詰め前にステンレス槽で10か月。公式は黒い果実と黒鉛の香りを挙げ、熟成の目安を30年としている。 |
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| 2022 | 公式によると、記録的な乾燥と早熟の年で、収量は少なかったがぶどうの状態はきわめて良かった。樽で約18か月、瓶詰め前にステンレス槽で3か月、計21か月。7,237本。 |
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ドラス・フレール エルミタージュ レ・ベサールの
ドラス・フレール エルミタージュ レ・ベサールのワイン情報
| 名称 | ドラス・フレール エルミタージュ レ・ベサールDelas Frères Hermitage Les Bessards |
| 生産者 | ドラス・フレール(ドゥラス・フレール) |
| 位置づけ | 単一区画(コレクション・パルセレール) |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | フランス/ローヌ/北ローヌ・エルミタージュ |
| 原産地呼称 | AOCエルミタージュ |
| 主な品種 | シラー |
| 畑 | エルミタージュの区画(リュー・ディ)レ・ベサールに6.9ha。75の段々畑に分かれ、標高120〜263m。土は風化した花崗岩に沖積土が混じり、有機物が少なく水はけがよい(公式) |
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| 初ヴィンテージ | 1990年(公式「L'Histoire」) |
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| 醸造 | 手摘み。区画ごとに分けて仕込み、除梗してステンレス槽で約3週間発酵。抽出は発酵の前半を中心に穏やかに。マロラクティック発酵は樽で(公式) |
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| 熟成 | 樽で約18か月、新樽は25%まで。瓶詰め前にステンレス槽で10か月かけて組み合わせ、熟成期間は計28か月(公式・2023年ヴィンテージ) |
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| 生産量 | 5,177本(2023年)、7,237本(2022年)、6,869本(2020年)(公式) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(北ローヌの赤の一般的な目安) |
| グラス | ボルドー型など大ぶりなグラス |
| 飲み頃の目安 | 公式は各ヴィンテージの熟成の目安(Garde)を30年としている |
| 価格帯の目安 | 3〜10万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
ドラス・フレール エルミタージュ レ・ベサールのよくある質問
「ドラス」と「ドゥラス」は同じ造り手ですか?
同じです。フランス語の Delas Frères の読み方の違いで、国内の販売店では「ドゥラス」と書かれることが多くあります。公式の歴史によると、1835年にトゥルノン・シュル・ローヌで創業した商社を、1870年にフィリップ・ドラスらが引き継ぎ、1924年に息子たちが「ドラス・フレール(ドラス兄弟)」と名を改めました。
毎年造られていますか?
公式サイトのレ・ベサールのページに並んでいるのは2023年・2022年・2020年の3つのヴィンテージで、2021年は載っていません。ただし公式は、造らない年があるかどうかを明記していないため、このページでは断定しません。
出典・確認日
3件
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-11-02 / 編集: Vinotier編集部