代表銘柄 クラープのコルナスは、北ローヌのコルナス村で1957年にいち早く自家元詰めを始めたオーギュスト・クラープの家が造るシラーです。全房のまま区画ごとに発酵させ、使い込んだ楕円形の大樽で長く熟成させる古典的な造りで知られます。いまは孫のオリヴィエ・クラープが率いています。
- シラー100%
- 全房発酵
- 古い大樽
- 花崗岩の急斜面
- 長期熟成型
この記事の目次
どんなワインか
クラープのコルナスは、北ローヌのコルナス村を代表する造り手、ドメーヌ・オーギュスト・クラープのシラーです。ドメーヌの公式サイトは確認できなかったため、ここではWine Spectatorの訃報記事、ワイン評論家ジェブ・ダナックの追悼文、Sotheby’s Wineの生産者紹介をもとに整理します。
Wine Spectatorによると、クラープ家はラングドックで何代も続いた栽培家でしたが、20世紀初めの苦境を経てローヌ渓谷でやり直しました。1925年生まれのオーギュスト・クラープは、1949年に結婚した妻アリエットが受け継いだ畑から出発します。当時のコルナスでは、ぶどうを地元のネゴシアンに売るのが当たり前でした。クラープ家は1957年、村でいち早く自家元詰めを始め、英国や米国での評価を足がかりに畑と設備を広げていきます。
オーギュストは2018年に93歳で亡くなりました。息子のピエール=マリーが1980年代末から父とともに働き、2025年6月28日に74歳で世を去っています。2002年に加わった孫のオリヴィエは、ナパやオーストラリア、ニュージーランドで経験を積んだのちに戻り、いまドメーヌを率いています。
畑と造り
畑はコルナスとサン=ペレに合わせて8.5ヘクタール。花崗岩の急斜面に段々畑が続き、作業はすべて手で行います。オーギュストは斜面の段を一つずつ植え直していったと伝えられます。
造りは徹底して古典的です。ぶどうは全房のまま区画ごとに発酵させ、区画は樹齢で分けて管理します。発酵には中性的なセメント槽を使い、熟成は使用30〜50年の楕円形の大樽で長く行います。新しい樽の香りではなく、花崗岩の斜面の個性をそのまま見せるという考え方です。樹齢30年までの若木は「ルネサンス」として別に瓶詰めされます。
飲み頃と楽しみ方
若いうちはタンニンがしっかりしているため、急がずに寝かせたいワインです。若いヴィンテージを開けるなら、早めに抜栓してデキャンタで空気に触れさせ、大きめのグラスで。ジビエや煮込み、炭火で焼いた赤身の肉と合わせる夜に向く一本です。
北ローヌのシラーを知るなら、エルミタージュのジャン=ルイ・シャーヴと並べてみるのも一案です。同じシラーでも、花崗岩のコルナスと丘のエルミタージュで、骨格の出方が変わります。
※畑の面積・造りは報道・資料の記載時点の情報です。
オーギュスト・クラープ コルナスの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
オーギュスト・クラープ コルナスの
ワイン情報
| 名称 | オーギュスト・クラープ コルナスDomaine Auguste Clape Cornas |
| 生産者 | ドメーヌ・オーギュスト・クラープ |
| 位置づけ | 代表銘柄 |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | フランス/ローヌ/北ローヌ(コルナス) |
| 原産地呼称 | AOCコルナス |
| 主な品種 | シラー |
| 自家元詰め | 1957年、コルナスでいち早く自家元詰めを始めた。当時、村の栽培家はぶどうを地元のネゴシアンに売るのが一般的だった(Wine Spectator) |
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| 三代の歩み | オーギュスト・クラープ(1925〜2018年)。息子ピエール=マリーが1988年(Wine Spectatorは1989年)から加わり、2025年6月28日に74歳で死去。孫オリヴィエが2002年に加わり、現在の運営を担う(Wine Spectator・Jeb Dunnuck) |
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| 畑 | コルナスとサン=ペレに合わせて8.5ha。花崗岩の急斜面のため作業はすべて手で行う(Sotheby's Wine) |
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| 造り | 全房のまま区画ごとに発酵。樹齢で区画を分け、介入は最小限。発酵はセメント槽、熟成は使用30〜50年の楕円形の大樽(フードル)で長く(Wine Spectator・Sotheby's Wine) |
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| 若木のキュヴェ | 樹齢30年までの若木は「ルネサンス」として別に瓶詰め(Sotheby's Wine) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(フルボディの赤の一般的な目安) |
| グラス | 大ぶりなボルドー型、またはシラー向けの大きめのグラス |
| 飲み頃の目安 | 長期熟成型。若いヴィンテージはタンニンが強いため、数年以上寝かせるかデキャンタで空気に触れさせるのが一般的な目安 |
| 価格帯の目安 | 1〜3万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
「コルナス」と「ルネサンス」は何が違いますか?
どちらもクラープが造るコルナスです。Sotheby's Wineの紹介によると、ドメーヌは区画を樹齢で分けており、樹齢30年までの若木のぶどうは「ルネサンス」として別に瓶詰めします。古い樹の区画から造るのが、ラベルに「コルナス」とだけ書かれた看板のワインです。ルネサンスは若いうちから開けやすく、この家のスタイルを知る入口になります。
クラープはなぜ「コルナスの開拓者」と呼ばれるのですか?
Wine Spectatorによると、オーギュスト・クラープの時代、コルナスの栽培家はぶどうを地元のネゴシアンに売るのが一般的でした。クラープ家は1957年に村でいち早く自家元詰めを始め、英国や米国での評価をもとに畑と設備を広げていきました。北ローヌのシラーの産地としてコルナスが知られるようになったのは、この家の働きが大きいとされています。
出典・確認日
4件
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-29 / 編集: Vinotier編集部