定番シリーズ(「甲州きいろ香」の通常品。テロワール・シリーズ) 甲州きいろ香は、甲州ぶどうに潜む柑橘の香りを引き出した、シャトー・メルシャンの辛口白です。2003年の試験醸造での発見から、ボルドー大学の富永敬俊博士との研究を経て、2005年3月1日に「甲州きいろ香 2004」として発売されました。現在の通常品は甲府市玉諸地区の甲州100%で造る「玉諸甲州きいろ香」です。
この記事の目次
どんなワインか
甲州きいろ香は、日本固有のぶどう品種・甲州から柑橘の香りを引き出した、シャトー・メルシャンの辛口白です。公式の記事によると、甲州のワインはかつて「香りが弱く平坦」と言われていました。2003年の仕込みで行った試験醸造のなかで、ひとつだけ柑橘系の香りがするキュヴェが見つかり、これが出発点になりました。分析と研究は、ボルドー大学でワインの香りを研究していた富永敬俊博士のもとで進められ、ソーヴィニヨン・ブランにも含まれる香りと同じ種類の成分が見つかったとされます。
2005年3月1日に「甲州きいろ香 2004」として発売され、約5,000本がすぐに完売したと公式は振り返っています。名前は、博士の研究生活と愛鳥「きいろ」のことを書いた著書『きいろの香り』に由来し、ラベルにも鳥が描かれています。ボトルには、それまで甲州で使われていなかったアルザス瓶が選ばれました。現在の公式ラインナップでは、甲府市玉諸地区の甲州で造る**「玉諸甲州きいろ香」**が通常品にあたります。
造りと味わい
香りを引き出すために、栽培と醸造の両面で工夫が重ねられました。公式の記事では、香りを抑えてしまう銅を主成分とする防除剤(ボルドー液)の使用を、地元の農家が制限してくれたことが紹介されています。2024年の記載では、ぶどうは**甲府市玉諸地区の甲州100%**で、棚式栽培。8月下旬から9月上旬に収穫し、ステンレスタンクで18℃・約14日間発酵、さらにステンレスタンクで約4か月育成します。アルコール度数は11.5%です。
公式は、ユズやカボスといった和柑橘を思わせる香りと、フレッシュな酸の調和を特徴に挙げています。2024年のテイスティングコメントでは、グレープフルーツなどの柑橘やパッションフルーツ、白い花の香りが挙げられています。
合う料理と飲み方
公式が勧める料理は、魚介の天ぷら、お刺身、鶏肉のグリルの柚子胡椒のせです。柑橘を搾る料理や、塩でいただく和食と特に相性がよいでしょう。温度は8〜10℃前後が目安で、冷やしすぎると香りが閉じやすくなります。甲州という品種の背景は品種:甲州、山梨の産地全体は第70講 山梨完全編で学べます。
シャトー・メルシャン 玉諸甲州きいろ香の
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
シャトー・メルシャン 玉諸甲州きいろ香の
ヴィンテージ
| 2024 | 春から気温が高く萌芽が早かった。6月と8月は雨が多く若干の病気が見られたが、健全なぶどうを収穫できたと公式は説明 |
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| 2023 | 寒い冬から一転して6・7月は過去の平均気温を大きく更新する暑さ。連続した降雨がなく病害が少なかったとされる |
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シャトー・メルシャン 玉諸甲州きいろ香の
ワイン情報
| 名称 | シャトー・メルシャン 玉諸甲州きいろ香Château Mercian Tamamoro Koshu Kiiroka |
| 生産者 | シャトー・メルシャン(メルシャン) |
| 位置づけ | 定番シリーズ(「甲州きいろ香」の通常品。テロワール・シリーズ) |
| 種類 | 白 |
| 国・地域 | 日本/山梨/甲府市玉諸地区 |
| 原産地呼称 | GI Yamanashi(山梨) |
| 主な品種 | 甲州 |
| 発売 | 2005年3月1日に「甲州きいろ香 2004」を発売(約5,000本) |
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| 誕生のきっかけ | 2003年の試験醸造で甲州から柑橘系の香りを発見。ボルドー大学の富永敬俊博士のもとで成分と仕組みを研究 |
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| 名前 | 富永博士の著書『きいろの香り』と、博士の愛鳥「きいろ」に由来。ラベルにも鳥が描かれる |
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| 産地・品種 | 山梨県甲府市玉諸地区の甲州100%。棚式栽培(2024年の記載) |
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| 醸造 | ステンレスタンクで18℃・約14日間発酵、ステンレスタンクで約4か月育成(2024年の記載) |
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| アルコール度数 | 11.5%(2024年)。年によって10〜11.5% |
| 飲み頃の温度 | 8〜10℃前後(一般的な軽やかな辛口白の目安) |
| グラス | 白ワイン用の中ぶりのグラス |
| 飲み頃の目安 | フレッシュな香りを楽しむため、若いうちに飲むのが一般的 |
| 価格帯の目安 | 〜3,000円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
どんな料理に合う?
公式は、魚介の天ぷら、お刺身、鶏肉のグリルに柚子胡椒をのせたものを挙げています。ユズやカボスを思わせる香りが特徴なので、柑橘を搾って食べる料理や、塩で食べる天ぷら、白身魚の刺身など和食と合わせやすい白です。
「甲州きいろ香」と「玉諸甲州きいろ香」は違うワイン?
「甲州きいろ香」は2005年発売の「甲州きいろ香 2004」から続く名前で、現在の公式ラインナップでは、甲府市玉諸地区の甲州で造る「玉諸甲州きいろ香」が通常品にあたります。ほかに、香りの発見のきっかけとなった山梨市の岩出ヴィンヤードの畑名を冠した「岩出甲州きいろ香 キュヴェ・ウエノ」もあります。
出典・確認日
4件
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-24 / 編集: Vinotier編集部