プレステージ・キュヴェ クリスタルは、ルイ・ロデレールが1876年、ロシア皇帝アレクサンドル2世のために生み出したプレステージ・キュヴェです。公式には、ピノ・ノワール約60%・シャルドネ約40%が完璧に熟した最良の年だけに造られ、セラーで6年、澱抜き後さらに8か月寝かせてから出荷されます。
この記事の目次
どんなワインか
クリスタルは、ランスの名門ルイ・ロデレールのもっとも有名なワインです。公式サイトによれば、1876年、ロシア皇帝アレクサンドル2世の求めに応じて生まれました。メゾンのワインを特に好んだ皇帝は、毎年最良のキュヴェを自分のために取り置くよう求めました。それを他と区別するため、平底で透明な鉛クリスタルガラスの瓶に詰めたことが、名前の由来です。
セラーマスターのジャン=バティスト・レカイヨンは、クリスタルを「純粋な喜びのワインであり、洗練された食事のワイン」と表現し、力強さと繊細さ、精妙さと正確さをあわせ持つと説明しています。ルイ・ロデレールの家風はシャンパーニュのグランメゾンで紹介しています。
畑と造り
クリスタルは最良の年だけに造られます。公式には、シャルドネ(約40%)とピノ・ノワール(約60%)が完璧に熟した年が条件です。完成したワインはルイ・ロデレールのセラーで6年熟成し、澱抜きのあとさらに8か月休ませてから出荷されます。
年ごとの技術資料を見ると、造りの輪郭がはっきりします。2016年はピノ・ノワール58%・シャルドネ42%で、32区画のぶどうを使い、オーク樽で仕込んだワインが31%。2015年はピノ・ノワール60%・シャルドネ40%で、オーク樽のワインは25%でした。どちらの年もマロラクティック発酵は行わず(0%)、ドザージュ(仕上げの糖分)は1リットルあたり7グラムです。主な村として、ヴェルズネ、ヴェルジー、ボーモン・シュル・ヴェール、アイ、アヴィーズ、ル・メニル・シュル・オジェ、クラマンが挙げられています。
公式はクリスタルの理想を「土壌50%、太陽50%」の均衡と表現しています。熟したピノ・ノワールが太陽を、白亜土壌のシャルドネの塩気が土壌を担う、という考え方です。2016年は、その理想に近い「偉大なクリスタル」と説明されています。
飲み頃と楽しみ方
公式は、クリスタルは20年以上保存してもフレッシュさと個性を失わないとしています。リリース直後は精緻さを、年を重ねたものは深みを楽しめます。冷やしすぎると香りが閉じるので、8〜10℃前後を目安に、やや大きめのグラスで注ぐのがおすすめです。
食事との相性のよさもメゾン自身が強調する点です。シャンパーニュ以外のスパークリングとの違いは第13講 スパークリング大全、造りの基本は第6講 シャンパーニュ完全編で学べます。
※品種構成・価格はヴィンテージや時期により変わります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
ルイ・ロデレール クリスタルの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
ルイ・ロデレール クリスタルの
ヴィンテージ
| 2016 | ピノ・ノワール58%・シャルドネ42%。涼しく遅い春と暑く乾いた夏。9月15日〜10月1日に収穫。32区画から |
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| 2015 | ピノ・ノワール60%・シャルドネ40%。記録的な暑さと乾燥の夏、8月後半の雨で救われた年。9月7日〜20日に収穫 |
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ルイ・ロデレール クリスタルの
ワイン情報
| 名称 | ルイ・ロデレール クリスタルLouis Roederer Cristal |
| 生産者 | ルイ・ロデレール |
| 位置づけ | プレステージ・キュヴェ |
| 種類 | スパークリング |
| 国・地域 | フランス/シャンパーニュ/ランス |
| 原産地呼称 | AOCシャンパーニュ |
| 主な品種 | ピノ・ノワール、シャルドネ |
| 誕生 | 1876年。ロシア皇帝アレクサンドル2世の求めで、メゾン最良のキュヴェを毎年皇帝のために取り置いたのが始まり |
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| ボトル | 平底で透明な鉛クリスタルガラスの瓶に詰めたことから「クリスタル」と名付けられた |
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| 熟成 | セラーで6年、澱抜き後さらに8か月 |
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| 主な村 | ヴェルズネ、ヴェルジー、ボーモン・シュル・ヴェール、アイ、アヴィーズ、ル・メニル・シュル・オジェ、クラマン(2015年・2016年の技術資料) |
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| 醸造の要点 | 2015年・2016年ともマロラクティック発酵0%、ドザージュ7g/L。オーク樽で仕込んだワインは2016年31%、2015年25% |
| 飲み頃の温度 | 8〜10℃前後(一般的なプレステージ・シャンパーニュの目安) |
| グラス | 白ワイン用のやや大ぶりなグラスか、チューリップ型のグラス |
| 飲み頃の目安 | 公式は、20年以上経ってもフレッシュさと個性を失わずに保存できるとしている |
| 価格帯の目安 | 3〜10万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
なぜ「クリスタル」という名前なのですか?
1876年、ロシア皇帝アレクサンドル2世のためにメゾン最良のキュヴェを詰めた瓶が、平底で透明な鉛クリスタルガラス製だったからです。公式は、この特に透明で輝く素材にちなんで新しい銘柄が名付けられたと説明しています。現在も透明な瓶はクリスタルの象徴です。
どのくらい熟成させられますか?
公式は、クリスタルは20年以上保存してもフレッシュさと個性を失わないとしています。出荷前にもセラーで6年、澱抜き後に8か月寝かせているため、リリース直後から楽しめます。2015年について、セラーマスターは「すばらしい熟成力」があると述べています。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-12 / 編集: Vinotier編集部