グラン・ヴァン シャトー・ネナンは、ポムロールの台地に32ヘクタールの畑を持つシャトーです。1997年の収穫直前、サン=ジュリアンのレオヴィル・ラス・カーズを率いるジャン=ユベール・ドゥロンが取得し、畑と醸造所を一から立て直しました。メルロー主体に、少しずつ比率を高めてきたカベルネ・フランが緊張感を添える、長い熟成を前提にしたポムロールです。
- メルロー主体
- カベルネ・フランの張り
- 力強さと上品さ
- 長期熟成型
この記事の目次
どんなワインか
シャトー・ネナンは、ボルドー右岸のポムロールにあるシャトーです。ポムロールには公式の格付けがなく、ネナンも格付けのないワインですが、台地にまとまった広い畑と、名門ドゥロン家の手による立て直しで知られます。ここでは、ドゥロン家のシャトーをまとめたドメーヌ・ドゥロンの公式サイトをもとに整理します。
公式によると、ネナンは1847年からデスピュジョル家が150年近く所有してきました。1997年の収穫を目前に控えた時期、サン=ジュリアンのシャトー・レオヴィル・ラス・カーズを率いるジャン=ユベール・ドゥロンが、いとこにあたる同家からシャトーを取得します。取得後は、剪定と仕立ての見直し、畑の排水、改植と抜根、設備の刷新に加え、熟成庫と貯蔵庫を建て直して空調を入れ、新しい醸造棟を建てるという大がかりな改革が行われました。
畑と造り
畑はポムロールの台地に32ヘクタール。1区画を除いてひと続きにまとまっています。土壌は、ドルドーニュ川が運んだ砂利に覆われた漸新世の堆積層で、粘土と珪質の砂利、石英、花崗岩、鉄分を含む層、玄武岩の小石までが混じります。グラン・ヴァンは台地の粘土砂利の区画から造られます(公式ページ内に8ヘクタールと10ヘクタールの両方の記載があり、面積は年により変わる可能性があります)。
植栽はメルロー76%・カベルネ・フラン23%・カベルネ・ソーヴィニヨン1%、平均樹齢は28年、1ヘクタールあたり6,300〜7,100本という密植です。公式は、畑のカベルネ・フランの比率を少しずつ高めてきたことで、ワインに緊張感と気品、みずみずしさが加わったと説明しています。
飲み頃と楽しみ方
公式はシャトー・ネナンを、力強さと上品さ、複雑さと均整を兼ね備えた長期熟成型のポムロールと位置づけ、偉大なポムロールと同じく忍耐が報われるワインだとしています。若いヴィンテージを開けるなら、早めに抜栓してデキャンタで空気に触れさせ、ボルドー型の大ぶりなグラスで時間をかけて変化を追うのがよさそうです。
生まれ年のワインを記念日に開ける、あるいはレオヴィル・ラス・カーズと並べて、同じ造り手が左岸と右岸でどう表現を変えるかを確かめる、という楽しみ方もできます。より早くから開けやすい一本を探すなら、セカンドワインのフューグ・ド・ネナンが入口になります。
※畑の面積・植栽比率・樹齢は公式サイトの記載時点の情報です。
シャトー・ネナンの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
シャトー・ネナンの
ワイン情報
| 名称 | シャトー・ネナンChâteau Nénin |
| 生産者 | シャトー・ネナン(ドメーヌ・ドゥロン) |
| 位置づけ | グラン・ヴァン |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | フランス/ボルドー/リブルネ(ポムロール) |
| 原産地呼称 | AOCポムロール |
| 主な品種 | メルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン |
| 所有の歩み | 1847年からデスピュジョル家が約150年所有。1997年の収穫直前に、いとこにあたるジャン=ユベール・ドゥロンが取得(公式「歴史」) |
|---|
| 取得後の改革 | 剪定と仕立ての見直し、排水、改植と抜根、設備の刷新。熟成庫と貯蔵庫を建て直して拡張・空調化し、新しい醸造棟を新設(公式) |
|---|
| 畑 | ポムロールの台地に32ha。1区画を除いてひと続き。土壌はドルドーニュ川が運んだ砂利に覆われた漸新世の堆積層で、粘土と珪質の砂利、石英、花崗岩、鉄分、玄武岩の小石を含む(公式「テロワール」) |
|---|
| 植栽 | メルロー76%・カベルネ・フラン23%・カベルネ・ソーヴィニヨン1%。平均樹齢28年、植栽密度は1haあたり6,300〜7,100本(公式) |
|---|
| グラン・ヴァンの区画 | 台地の粘土砂利の区画から。面積は公式ページ内に8haと10haの両方の記載がある(公式「テロワール」) |
|---|
| セカンドワイン | フューグ・ド・ネナン。1997年から。畑の東半分の砂質粘土の区画と、台地の若木から造る(公式「ワイン」) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(フルボディの赤の一般的な目安) |
| グラス | ボルドー型の大ぶりなグラス |
| 飲み頃の目安 | 公式は忍耐が報われる長期熟成型と説明。具体的な年数は示していない。若い年はデキャンタで空気に触れさせるのが無難 |
| 価格帯の目安 | 1〜3万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
レオヴィル・ラス・カーズとはどういう関係ですか?
どちらもドゥロン家のシャトーです。ドメーヌ・ドゥロンの公式サイトによると、レオヴィル・ラス・カーズを率いるジャン=ユベール・ドゥロンが、1997年の収穫直前に、1847年からネナンを所有していたいとこのデスピュジョル家から取得しました。現在はレオヴィル・ラス・カーズ、クロ・デュ・マルキ、ポタンサックと並ぶ、ドメーヌ・ドゥロンの一員です。
セカンドワインの「フューグ・ド・ネナン」はどんなワインですか?
1997年から造られているセカンドワインです。公式によると、畑の東半分にある砂質粘土の区画と、台地の若木のぶどうから造られ、丸くなめらかで、グラン・ヴァンより早くから楽しめるポムロールとされています。名前の「フーガ」は音楽用語で、主題の繰り返しを意味します。
出典・確認日
4件
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-29 / 編集: Vinotier編集部