グラン・ヴァン シャトー・レオヴィル・ラス・カーズは、サン=ジュリアンの1855年メドック格付け第2級シャトーが造るグラン・ヴァンです。旧レオヴィル領の中心にあたる石垣に囲まれた畑「クロ(グラン・アンクロ)」のぶどうを主体に造られます。近年はカベルネ・ソーヴィニヨンが8割を超え、メルローよりカベルネ・フランが多いのが特徴です。
この記事の目次
どんなワインか
シャトー・レオヴィル・ラス・カーズは、ボルドー左岸メドック地区のサン=ジュリアン村にある、1855年メドック格付け第2級のシャトーが造るグラン・ヴァンです。第2級の中でも別格の評価を受ける「スーパーセカンド」の筆頭格として語られることが多く、緻密で厳格な造りと、長い熟成に耐える骨格で知られます。
成り立ちは17世紀にさかのぼります。公式サイトによると、メドックでも古い名門だった「ドメーヌ・ド・レオヴィル」は、フランス革命の影響で1826〜1840年に分割されました。ラス・カーズは、もとの領地の5分の3と、その中心部を受け継いでいます。現在のグラン・ヴァンの畑は、この歴史的な中心にあたる、と公式は説明しています。19世紀末から同じ一族が経営し、現在の単独所有者はジャン=ユベール・ドゥロン氏です。
畑と造り
グラン・ヴァンの主な畑は、村を出てポイヤック方面へ向かう道沿いの、石垣に囲まれた**「クロ(グラン・アンクロ)」**です。公式の「Terroir」ページは、広さ55ha、平均樹齢52年、植栽はカベルネ・ソーヴィニヨン70%・メルロー21%・カベルネ・フラン9%としています(ワインの紹介ページでは「60ha近く」とあり、数字に差があります)。
土壌は第四紀の砂利が主体で、下層には砂礫や砂利まじりの粘土があり、粘土が地表まで出てくる場所もあります。公式によると、ジロンド河に近いことがこの土壌の多様さを生み、さらに川がつくる微気候のおかげでぶどうが早く熟し、霜からも守られるそうです。
ブレンドの特徴は、メルローよりカベルネ・フランが多いことです。2024年はカベルネ・ソーヴィニヨン84%・カベルネ・フラン11%・メルロー5%、2022年は同83.5%・10.5%・6%でした。公式は、水も養分も控えめな土壌がカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランの力を引き出す、と書いています。
飲み頃と楽しみ方
力強く長命なタイプとされ、若いうちはタンニンがかたく感じられることがあります。公式サイトは銘柄ごとに「ヴィンテージガイド」(PDF)を公開し、年ごとの品質と熟成の見通しを示しているので、手持ちの年を開ける前に確かめるとよいでしょう。若いヴィンテージを開けるなら、早めにデキャンタに移して空気に触れさせるのが無難です。
2007年からはセカンドワインの「ル・プティ・リオン」も造られています。メルローを多めに使い、早くから楽しめるように仕立てたワインで、グラン・ヴァンの品質を守るために生まれたと公式は説明しています。ボルドー全体の中での位置づけは第5講 ボルドー完全編で学べます。
※品種構成・畑の面積・価格はヴィンテージや資料、時期により変わります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
シャトー・レオヴィル・ラス・カーズの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
シャトー・レオヴィル・ラス・カーズの
ヴィンテージ
| 2024 | カベルネ・ソーヴィニヨン84%・カベルネ・フラン11%・メルロー5%。収穫は9月30日〜10月9日(公式の技術資料) |
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| 2022 | カベルネ・ソーヴィニヨン83.5%・カベルネ・フラン10.5%・メルロー6%。収穫は9月8日〜30日。公式は「例外的な年」と表現 |
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シャトー・レオヴィル・ラス・カーズの
ワイン情報
| 名称 | シャトー・レオヴィル・ラス・カーズChâteau Léoville Las Cases |
| 生産者 | シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ(ドメーヌ・ドゥロン) |
| 位置づけ | グラン・ヴァン |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | フランス/ボルドー/メドック |
| 原産地呼称 | AOCサン=ジュリアン |
| 格付け | 1855年メドック格付け 第2級 |
| 主な品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー |
| 成り立ち | 17世紀からの名門「ドメーヌ・ド・レオヴィル」が1826〜1840年に分割された際、もとの領地の5分の3と、その中心部を受け継いで生まれた |
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| クロ(グラン・アンクロ)の畑 | 55ha、平均樹齢52年、植栽はカベルネ・ソーヴィニヨン70%・メルロー21%・カベルネ・フラン9%、植栽密度8,600本/ha(公式の「Terroir」ページ。ワインのページでは、グラン・ヴァンの畑は主にクロにあり「60ha近く」と記載) |
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| 土壌 | 第四紀の砂利が主体で、下層は砂礫と砂利まじりの粘土。深さや締まり方の違う粘土が地表に顔を出す場所もある |
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| 所有 | 19世紀末から同じ一族が経営し、現在はジャン=ユベール・ドゥロン氏が単独所有者 |
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| セカンドワイン | ル・プティ・リオン(2007年ヴィンテージから) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(一般的な目安) |
| グラス | ボルドー型の大ぶりなグラス |
| 飲み頃の目安 | 長期熟成型とされる。公式の「ヴィンテージガイド」は年ごとに熟成の見通しを示しているので、開ける前に確認するのが確実 |
| 価格帯の目安 | 3〜10万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
「クロ」とは何ですか?
シャトーの畑のうち、サン=ジュリアンの村からポイヤックへ向かう道沿いに広がる、石垣に囲まれた区画のことです。公式サイトは、ここが17世紀からの旧レオヴィル領の歴史的な中心だと説明しています。広さは公式の「Terroir」ページでは55ha、ワインのページでは「60ha近く」と書かれており、数え方によって差があるようです。
セカンドワインはありますか?
2007年ヴィンテージから「ル・プティ・リオン」が造られています。公式によると、植え替えた区画が実をつけはじめたため、グラン・ヴァンの品質を守る目的で生まれたワインで、メルローを多めに使い、早くから楽しめるように造られています。なお、同じドゥロン家の「クロ・デュ・マルキ」は、公式サイトでは独立した銘柄として扱われています。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-12 / 編集: Vinotier編集部