グラン・ヴァン シャトー・ラ・トゥール・ブランシュは、ソーテルヌの1855年格付け第1級のシャトーです。公式によると、格付けではディケムに次いで第1級の先頭に置かれました。1907年に亡くなった所有者ダニエル・イフラ(通称オジリス)の遺言で国に遺され、1911年からぶどう栽培とワイン醸造の学校を併設する、珍しい格付けシャトーです。
この記事の目次
どんなワインか
シャトー・ラ・トゥール・ブランシュは、ボルドー南部ソーテルヌのボム村にある、貴腐ぶどうから造る甘口白ワインのシャトーです。1855年の格付けで第1級に選ばれ、公式によると、唯一の特別第1級であるシャトー・ディケムに次いで、第1級の先頭に置かれました。
歴史に登場する人物も個性的です。名の由来は17世紀半ばの領主ド・サン=マルク氏。19世紀にはドイツ出身の所有者フレデリック・フォッケが、遅摘みと選り摘みの技術を持ち込み、ソーテルヌに広めたと公式は紹介しています。1876年からは、オジリスの名で知られた資産家ダニエル・イフラが所有し、1907年に亡くなる際、学校をつくることを条件に地所を国に遺しました。1911年に開かれたワイン学校はいまも続き、2010年からはヌーヴェル=アキテーヌ地域圏が所有しています。
畑と造り
畑は標高60mの丘の上にあり、表土は砂利、下層は粘土石灰質。セミヨン83%、ソーヴィニヨン・ブラン12%、ミュスカデル5%が植わります。ガロンヌ川と冷たい支流シロン川が生む朝霧が、貴腐菌の働きを助けます。
収穫は手摘みで、貴腐の進んだ粒だけを選んで摘むため、平均4〜6回畑を回ります。収量は1haあたり10〜15hlほど。公式は「1本の木から、グラス1杯分」と表現しています。第1級に回すのは、潜在アルコール度数で平均20〜22度に達した濃い果汁だけで、少し軽い果汁はセカンドやサードのワインになります。セミヨンは毎年すべて新しくする樽で、ソーヴィニヨン・ブランとミュスカデルはステンレス槽で発酵・熟成させ、16〜18か月後に組み合わせます。
飲み頃と楽しみ方
公式は、力強さと爽やかさの見事な均衡、複雑な香りがこのシャトーの持ち味だとしています。熟成の目安は15〜20年。8〜10℃ほどに冷やし、食前酒や、フォアグラ、青かびのチーズと合わせるのが定番です。生まれ年のヴィンテージを贈り物に選ぶのもよいでしょう。
※植栽比率・収量・生産量は公式サイトの記載時点の情報です。年により変わります。
シャトー・ラ・トゥール・ブランシュの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
シャトー・ラ・トゥール・ブランシュの
ヴィンテージ
| 2023 | 公式の資料によると、収穫は9月15日〜10月29日に3回の選り摘み。収量は1haあたり3.5hl。セミヨン90%・ミュスカデル10%。残糖149g/L、アルコール度数13.5%。生産は7,900本。飲み頃の目安は2028〜2043年。 |
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| 2022 | 公式の資料によると、収穫は10月24日〜29日に3回の選り摘み。収量は1haあたり4.7hl。セミヨン85%・ソーヴィニヨン・ブラン10%・ミュスカデル5%。残糖135g/L、アルコール度数14%。生産は1万5,000本。飲み頃の目安は2027〜2042年。 |
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シャトー・ラ・トゥール・ブランシュの
ワイン情報
| 名称 | シャトー・ラ・トゥール・ブランシュChâteau La Tour Blanche |
| 生産者 | シャトー・ラ・トゥール・ブランシュ(ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏) |
| 位置づけ | グラン・ヴァン |
| 種類 | 白(甘口) |
| 国・地域 | フランス/ボルドー/ソーテルヌ(ボム) |
| 原産地呼称 | AOCソーテルヌ |
| 格付け | 1855年ソーテルヌ・バルサック格付け 第1級 |
| 主な品種 | セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデル |
| 所有の歩み | 1876年からの所有者ダニエル・イフラ(通称オジリス)が1907年に亡くなる際、地所に醸造学校を設けることを条件に国へ遺した。学校は1911年に開校。2010年からヌーヴェル=アキテーヌ地域圏の所有で、畑と醸造はぶどう栽培とワインの専門家が担う(公式) |
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| 畑 | 標高60mの丘の上。ガロンヌ川の古い沖積層で、表土は砂利、下層は粘土石灰質。セミヨン83%・ソーヴィニヨン・ブラン12%・ミュスカデル5%。HVE3(環境価値重視)認証(公式) |
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| 収穫 | 手摘みの選り摘み(トリ)で、平均4〜6回畑を回る。約2か月のあいだに30日ほどかけて収穫する。収量は1haあたり10〜15hlほど(公式) |
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| 醸造と熟成 | 平均で潜在アルコール度数20〜22度に達した果汁だけを第1級に回す。セミヨンは新樽で、ソーヴィニヨン・ブランとミュスカデルは温度管理したステンレス槽で発酵・熟成し、16〜18か月後に組み合わせる。樽は毎年すべて新しくする(公式) |
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| 生産量と熟成の目安 | 年平均3万本。熟成の目安は15〜20年。品質に満たない1992年・1993年・2000年は瓶詰めしなかった(公式) |
| 飲み頃の温度 | 8〜10℃前後(甘口白ワインの一般的な目安) |
| グラス | 白ワイン用の中ぶりのグラス |
| 飲み頃の目安 | 公式の資料は熟成の目安を15〜20年とし、2022年は2027〜2042年、2023年は2028〜2043年を飲み頃としている |
| 価格帯の目安 | 3,000〜1万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
なぜワイン学校があるのですか?
公式によると、1876年からの所有者で、オジリスの名で知られた資産家ダニエル・イフラは跡継ぎがなく、1907年に亡くなる際、地所に栽培と醸造の学校をつくることを条件にフランス国家へ遺しました。学校は1911年に開かれ、いまも公立の農業高校として学生が学んでいます。ただし格付けシャトーとしての畑と醸造は、ぶどう栽培とワインの専門家が担っていると公式は説明しています。
合う料理はありますか?
公式のファクトシートは、食前酒のほか、フォアグラ、甲殻類、クリームを使った魚料理、白身の肉、エスニック料理、青かびのチーズ、果物のデザートを挙げています。ロックフォールのような青かびチーズとの組み合わせは、ソーテルヌの定番として知られます。
出典・確認日
8件
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-31 / 編集: Vinotier編集部