グラン・ヴァン シャトー・ベイシュヴェルは、サン=ジュリアンの1855年メドック格付け第4級シャトーが造るグラン・ヴァンです。名前はガスコーニュ語の「帆を下げよ」に由来するとされ、ジロンド河に面した90haの畑から、選び抜いた区画のぶどうで造られます。公式は「10年ほどで本領を見せる」熟成型のワインと説明しています。
この記事の目次
どんなワインか
シャトー・ベイシュヴェルは、ボルドー左岸メドック地区のサン=ジュリアン村にある、1855年メドック格付け第4級シャトーのグラン・ヴァンです。公式サイトは、力強さとエレガンスの均衡をこのワインの持ち味とし、サン=ジュリアンの名高い土地の繊細さを体現するワインと紹介しています。
歴史は16世紀にさかのぼります。公式の年表によると、1565年にフォワ=カンダル司教が館を建て、その後エペルノン公の領地となりました。1587年には、前を通る船が公への敬意として帆を下げる決まりがあり、ガスコーニュ語の「ベシャ・ヴェラ(帆を下げよ)」が名前の由来とされています。1825年にワイン商でサン=ジュリアン村長のピエール=フランソワ・ゲスティエが手に入れ、1855年の格付けを迎えました。現在はグラン・ミレジム・ド・フランス(GMF)が所有し、公式の年表ではサントリーが1989年に所有者に加わったと記されています。
畑と造り
敷地は250ヘクタールに及び、そのうち90ヘクタールがぶどう畑です。ジロンド河口に近い2つの台地に、ガロンヌ川が運んだ深い砂利が積もっています。植栽はカベルネ・ソーヴィニヨン57%・メルロー40%・プティ・ヴェルド3%。平均樹齢は38年です。
醸造は区画ごとに行い、発酵槽は59基、地下の樽貯蔵庫には約3,000の樽が並びます。新しい醸造棟は建築家アルノー・ブーランの設計です(公式の年表は2014年、醸造のページは2016年としていて、年が一致しません)。グラン・ヴァンには最良の区画を厳しく選んで使い、2019年は収穫の約55%だけがグラン・ヴァンになったと公式は記しています。2023年はカベルネ・ソーヴィニヨン61%・メルロー35%・プティ・ヴェルド4%で、新樽70%で熟成されました。
飲み頃と楽しみ方
公式は「10年ほどで本領を見せ、年ごとに変化していく」熟成型のワインと説明しています。若い年を開けるなら、早めにデキャンタに移すのが無難です。同じ村のデュクリュ・ボーカイユや、もとはベイシュヴェルの領地の一部だったと公式が紹介するブラネール・デュクリュと比べると、サン=ジュリアンの幅が見えてきます。
※品種構成・熟成条件・価格はヴィンテージや時期により変わります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
シャトー・ベイシュヴェルの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
シャトー・ベイシュヴェルの
ヴィンテージ
| 2024 | カベルネ・ソーヴィニヨン55%・メルロー42%・プティ・ヴェルド3%。収穫は9月24日〜10月9日(公式のワインページ) |
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| 2023 | カベルネ・ソーヴィニヨン61%・メルロー35%・プティ・ヴェルド4%。収穫は9月13日〜10月6日、新樽70%。公式はカベルネの比率が過去最高と記している(公式の技術資料) |
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| 2022 | カベルネ・ソーヴィニヨン54%・メルロー42%・プティ・ヴェルド4%。収穫は9月12日〜29日 |
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シャトー・ベイシュヴェルの
ワイン情報
| 名称 | シャトー・ベイシュヴェルChâteau Beychevelle |
| 生産者 | シャトー・ベイシュヴェル(グラン・ミレジム・ド・フランス) |
| 位置づけ | グラン・ヴァン |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | フランス/ボルドー/メドック |
| 原産地呼称 | AOCサン=ジュリアン |
| 格付け | 1855年メドック格付け 第4級 |
| 主な品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、プティ・ヴェルド |
| 畑 | 250haの敷地のうち90haがぶどう畑。ガロンヌ川由来の深い砂利の台地が2つ。平均樹齢38年、植栽密度8,300〜10,000本/ha |
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| 植栽 | カベルネ・ソーヴィニヨン57%・メルロー40%・プティ・ヴェルド3% |
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| 醸造 | 区画ごとに仕込む。発酵槽は59基(うち37基は二重壁の円錐形ステンレス槽)。地下の樽貯蔵庫に約3,000樽 |
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| 名前の由来 | 1587年、前を通る船はエペルノン公への敬意として帆を下げる決まりがあり、ガスコーニュ語の「ベシャ・ヴェラ(帆を下げよ)」が名の由来とされる |
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| 所有 | グラン・ミレジム・ド・フランス(GMF)が所有。公式の年表によると、サントリーが1989年に所有者に加わった |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(一般的な目安) |
| グラス | ボルドー型の大ぶりなグラス |
| 飲み頃の目安 | 公式は「10年ほどで本領を見せ、年ごとに変化していく」熟成型のワインと説明している。若い年はデキャンタで空気に触れさせるのが無難 |
| 価格帯の目安 | 約1.4万〜2万円(ヴィンテージで変動) |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
ラベルに船が描かれているのはなぜですか?
名前の由来にちなんでいます。公式の年表によると、1587年当時、シャトーの前のジロンド河を通る船は、領主であるエペルノン公への敬意として帆を下げる決まりでした。ガスコーニュ語の「ベシャ・ヴェラ(帆を下げよ)」がベイシュヴェルという名の由来とされ、帆を下げた船がこのシャトーの象徴になっています。
ほかにどんなワインがありますか?
公式サイトには、グラン・ヴァンのほかに「アミラル・ド・ベイシュヴェル」と「ブリュリエール・ド・ベイシュヴェル」が載っています。ブリュリエールはオー=メドックの、より冷涼な土地から造られるワインと紹介されています。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-13 / 編集: Vinotier編集部