本文へ移動
ワインガイド Vinotier マイリスト
日本のワイナリー

笹一酒造(OLIFANT)

sasaichi-olifant / 創業 1953年
産地
山梨県大月市
訪問
試飲・ショップ・レストラン・カフェ
代表銘柄
OLIFANT 甲州シュール・リー・OLIFANT シャルドネ樽熟成
どんなワイナリー?

笹一酒造は、山梨県大月市笹子町にある日本酒蔵です。公式サイトによれば1661(寛文元)年に「花田屋」として創業し、1919年に笹一酒造と名を改めました。ワインは1953年にブランド「OLIFANT(オリファン)」を立ち上げてから造り続けていて、ぶどうの栽培から醸造まで自社で行います。名付け親はフランス文学者の辰野隆で、酒神バッカスが持つ角笛に由来します。直営ショップ「酒遊館」には有料と無料の試飲カウンターがあり、営業は9:30〜18:00、年中無休です。

この記事の目次

笹子峠のふもとの酒蔵

笹一酒造は、山梨県大月市笹子町吉久保26にある酒蔵です。公式サイトの社長あいさつによれば、1661(寛文元)年に「花田屋」として創業し、花田屋を継いだ初代蔵元の天野久が1919年に笹一酒造と名を改めました。いまの代表取締役社長は天野怜さんです。社名の「笹」は酒を、「一」は日本一を目指す思いを表すといいます。

山梨県公式観光サイトは、国道20号沿い、笹子峠の自然に囲まれた場所にある蔵と紹介しています。仕込み水は自家井戸から湧く「御前水」。明治天皇が東京から京都へ向かう際に携えた水として選ばれた、と公式サイトにあります。

日本酒の蔵として知られる一方で、山梨という土地柄から、笹一酒造は70年以上ワインを造ってきました。山梨県公式観光サイトは、日本酒蔵が醸す日本ワインとしてこのブランドを紹介しています。

角笛の名を持つワイン

ワインのブランド名は「OLIFANT(オリファン)」。立ち上げは1953年です。名付け親は東京帝国大学(いまの東京大学)教授でフランス文学者の辰野隆で、酒神バッカスが持つ角笛に由来します。エンブレムは、山梨県出身の木版画家萩原英雄の作品です。公式サイトは、俳優の早川雪洲や石黒敬七もこのワインを好んで飲んでいた、と記しています。

公式サイトの沿革からは、地方の酒蔵がワインに取り組んできた歩みが読めます。

  • 1963年 ── 甲州のOLIFANTをアメリカ・アイオワ州へ輸出。1969年にはロサンゼルスへの輸出を始める。
  • 1976年 ── ボルドー大学から講師を招き、甲府市と大月市で研修会を開く。
  • 1977年 ── 甲州のスパークリングワインを発売。
  • 1981年 ── 貴腐ワイン「ノーブルオリファン」「プリチュールノーブル」を発売。
  • 1999年 ── フランス製の樽を買い入れる(2012年に追加)。
  • 2006年 ── 中央市豊富地区の自社農園で欧州系品種の栽培を始める。
  • 2016年 ── 本格的なエージングセラーが完成。

甲府盆地の南の畑

公式サイトによれば、OLIFANTの畑は甲府盆地の南、比較的標高の高いところにあります。南アルプスと八ヶ岳から吹く風で空気がよどまず、日照に恵まれて病気の少ないぶどうが育つといいます。畑にはれんげの花が咲き、それがやがて腐葉土になって土をつくります。

白の甲州とシャルドネでは酸を大切にし、そのために土の管理を徹底します。赤のマスカット・ベーリーAとシラーは、葉を丁寧に取って房に日を当て、色をしっかり出すようにしています。メルローにも力を入れている、と公式サイトにあります。

日本酒の知見をワインに

OLIFANTの特徴は、母体が日本酒蔵であることです。公式サイトは、酒造りで培った衛生管理をワイン造りにも生かしていると書き、「綺麗なところでしか綺麗なワインは造られない」と述べています。乳酸菌の働きを使う日本酒の伝統的な山廃仕込みは、理屈のうえではワインの醸造に通じる部分がある、とも書いています。目指すのは、繊細な和食に合わせられる、きれいでやさしく、厚みのある味わいです。

公式サイトとお知らせに名前が出ている主なワインは、『OLIFANT 甲州シュール・リー』、『OLIFANT シャルドネ樽熟成』、『OLIFANT マスカット・ベーリーA樽熟成』です。日本ワインコンクールでは、シャルドネ樽熟成2016が2017年に欧州系白の金賞、甲州シュール・リーが2011年(2010ヴィンテージ)と2012年(2011ヴィンテージ)に銀賞を受けています。毎年11月3日の山梨ヌーボー解禁日には、新酒の『OLIFANT 甲州』『OLIFANT マスカット・ベーリーA』『OLIFANT デラウェア』の3本が出ます。

酒遊館で試飲を

蔵の直営ショップ「酒遊館」は約500平方メートルの広さで、有料と無料の試飲専用カウンターとギャラリースペースがあります。営業は9:30〜18:00、年中無休。日本酒やワイン、焼酎、梅酒が並ぶと山梨県公式観光サイトは紹介しています。試飲できる銘柄や料金は公式サイトでは確認できませんでした。日本酒とワインを同じカウンターで並べて味わえるのは、酒蔵が造るワインならではです。

併設の「sasaichi krand cafe」は、笹一の酒粕や山梨の素材を使ったカフェで、平日11:00〜16:00、土日祝10:00〜16:00(ラストオーダーはいずれも15:30)、年中無休です。

毎年11月には「笹一新酒まつり」が開かれます。2026年は11月7日・8日の9:30〜17:00で、試飲はオリジナルグラスと試飲チケット10枚で3,000円(税込)。新酒の日本酒と『OLIFANT 甲州2026』などの新酒ワインを含む21種類から選べ、発酵途中の「もろみわいん」も会場だけで飲めます。3月下旬には春の「ささいちの日」もあります。

行き方

公式サイトによれば、JR中央本線の笹子駅から徒歩5分、車なら中央自動車道の大月ICから25分です(山梨県公式観光サイトでは大月ICから15分、勝沼ICから17分)。同サイトによれば駐車場は普通車15台、バス7台。試飲をするなら電車で。勝沼ICからも近いので、シャトレーゼベルフォーレワイナリー 勝沼など勝沼の造り手と組み合わせて回ることもできます。山梨の産地の全体像は山梨のページと第9講 日本ワイン産地巡りでまとめています。

よくある質問

笹一酒造のワイン「OLIFANT」とは?
大月市笹子町の日本酒蔵・笹一酒造(1661年創業)が1953年から造るワインのブランドです。名付け親は東京帝国大学教授でフランス文学者の辰野隆で、酒神バッカスの角笛に由来します。エンブレムは山梨県出身の木版画家・萩原英雄の作品。甲州を中心に、2006年からは中央市豊富地区の自社農園で欧州系品種も育て、栽培から醸造まで自社で行っています。
試飲や見学はできる?
直営ショップ「酒遊館」に、有料と無料の試飲専用カウンターがあります。営業は9:30〜18:00、年中無休。試飲できる銘柄や料金、予約の要否は公式サイトでは確認できませんでした。ワイナリー見学の案内も公式サイトには見当たらないため、行く前に電話(0554-25-2111)で確かめると確実です。試飲をするなら、JR笹子駅から徒歩5分の電車が向いています。
どんなワインがある?
公式サイトとお知らせに名前が出ているのは、『OLIFANT 甲州シュール・リー』『OLIFANT シャルドネ樽熟成』『OLIFANT マスカット・ベーリーA樽熟成』、11月3日に出る新酒の『OLIFANT 甲州』『OLIFANT マスカット・ベーリーA』『OLIFANT デラウェア』などです。日本ワインコンクールでは、シャルドネ樽熟成2016が2017年に欧州系白の金賞を受けています。

同じ産地のワイナリー

最終更新: 2026-10-29 / 編集: Vinotier編集部