日本の棚、世界の垣根
日本では、甲州など生食と兼ねる品種を中心に、頭の上に棚を張って枝を広げる棚仕立てが広く使われてきました。欧州系のワイン用品種では、針金を張った垣根に沿って枝を伸ばす垣根仕立ても多く見られます。ワイナリーの説明や見学で「棚」「垣根」と出てきたら、この違いです。
研究で比べると
山梨県果樹試験場は、赤ワイン用のカベルネ・ソーヴィニヨンで、棚仕立て(長梢・短梢)と垣根仕立て(ギヨ・ダブル、コルドン)を比べています。
- 棚の長梢剪定:房が大きく収量が多い。芽かきなど新梢の管理に時間がかかる。
- 垣根のコルドン:芽吹きがそろい、作業が単純。収量は10aあたり1t程度を確保できる。
- 果実の品質やワインの総合評価には明確な差がなく、ワインの色の濃さは棚の長梢剪定がやや優れる傾向。
剪定の方法とセットで
仕立ては、冬に枝をどう切るか(長梢剪定・短梢剪定)と組み合わせて決まります。棚の短梢剪定や垣根仕立ては、簡易的な雨よけを設けやすいことも利点として挙げられています。