セカンドワイン ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルトは、ポイヤック第1級シャトー・ムートン・ロートシルトのセカンドワインです。第1級の畑から選んだ若めの樹のぶどうを、グラン・ヴァンと同じ木桶で発酵させて造ります。初ヴィンテージは1993年で、翌1994年から現在の名前になりました。
- エレガント
- 豊かな果実味
- カシスとブラックチェリー
- ポイヤックらしい骨格
この記事の目次
どんなワインか
ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルトは、ボルドー・ポイヤックの1855年メドック格付け第1級、シャトー・ムートン・ロートシルトのセカンドワインです。初ヴィンテージは1993年。このときは「ル・スゴン・ヴァン・ド・ムートン・ロートシルト(ムートン・ロートシルトのセカンドワイン)」という名前で、翌1994年から現在の名になりました。「プティ・ムートン」は、フィリピーヌ・ド・ロチルド男爵夫人が敷地の中心に構えた住まいの名で、一家にゆかりのある名前だとシャトーは説明しています。
シャトーはこのワインを、偉大なポイヤックのエレガンスと豊かさを表現するワインと紹介しています。公式のテイスティングノートでは、2022年についてブラックチェリーやカシスの香り、シルキーでクリーミーな口当たり、燻香や黒鉛、チョコレートのニュアンスが挙げられています。
畑と造り
ぶどうは、第1級の畑のなかから選んだ若めの樹のものです。シャトーの説明では、収穫から醸造、瓶詰めまでグラン・ヴァンと同じ細やかさで扱われます。具体的には、ぶどうを小さな開いた籠で収穫し、ムートンの木桶で発酵させ、オーク樽で伝統的な方法により熟成させます。ムートンの醸造所は、ぶどうを重力だけで発酵槽へ送る2層構造で、オーク44基とステンレス20基の発酵槽を備えています。ただし、ル・プティ・ムートンの熟成期間や新樽比率について、公式サイトでは具体的な数字を確認できませんでした。
品種構成は年によって変わります。公式の記録では、2022年がカベルネ・ソーヴィニヨン71%・メルロー19%・カベルネ・フラン7%・プティ・ヴェルド3%、**2021年がカベルネ・ソーヴィニヨン77%・メルロー19.5%・カベルネ・フラン3%・プティ・ヴェルド0.5%**でした。いずれもカベルネ・ソーヴィニヨンが主体ですが、メルローが2割前後入る点はグラン・ヴァンと異なります。
グラン・ヴァンとの違い
同じ2022年で比べると、違いがよくわかります。グラン・ヴァンのシャトー・ムートン・ロートシルトはカベルネ・ソーヴィニヨン92%・メルロー8%。ル・プティ・ムートンはカベルネ・ソーヴィニヨンを71%に抑え、メルローやカベルネ・フラン、プティ・ヴェルドを多めに使っています。収穫期間はどちらも9月1日から26日で、同じ年の同じ畑の中で、樹の若さと選抜によって二つのワインが分かれていることになります。
ラベルも対照的です。グラン・ヴァンは1945年から毎年芸術家がラベルを描きますが、ル・プティ・ムートンのラベルは固定です。フィリピーヌ男爵夫人は、セカンドワインとグラン・ヴァンを結びつけるために、ポスター作家ジャン・カルリュが1927年に描いた素描を選びました。ぶどうの樹をテーマに、官能的な曲線とアール・デコの幾何学を組み合わせた力強い色彩の作品です。カルリュは、フィリップ男爵が1924年に一度だけ依頼したムートンのラベルの作者でもあり、アートラベルの「前史」とつながる選択と言えます。
飲み頃と楽しみ方
若めの樹のぶどうとメルローの比率から、グラン・ヴァンより早い段階で親しみやすいことが多いと言われます。それでもポイヤックのカベルネ・ソーヴィニヨンが主体の、骨格のある赤です。若いヴィンテージを開けるなら、少し時間をおいて香りを開かせるとよいでしょう。温度は16〜18℃前後、ボルドー型の大ぶりなグラスが目安です。価格はヴィンテージや為替で大きく変わりますが、3万円前後からが目安で、グラン・ヴァンよりずっと手が届きやすい位置にあります。ボルドーの格付けと産地の全体像は、銘醸図鑑 メドック1855年格付けと第5講 ボルドー完全編で整理しています。
ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルトの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルトの
ワイン情報
| 名称 | ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルトLe Petit Mouton de Mouton Rothschild |
| 生産者 | シャトー・ムートン・ロートシルト |
| 位置づけ | セカンドワイン |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | フランス/ボルドー/メドック |
| 原産地呼称 | AOCポイヤック |
| 主な品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド |
| 初ヴィンテージ | 1993年(当初の名は「ル・スゴン・ヴァン・ド・ムートン・ロートシルト」。1994年から現在の名) |
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| 名前の由来 | フィリピーヌ男爵夫人が敷地内に構えた住まい「プティ・ムートン」 |
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| ぶどう | 第1級の畑のなかから選んだ若めの樹 |
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| 醸造・熟成 | 小さな籠で収穫し、ムートンの木桶で発酵、オーク樽で伝統的に熟成 |
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| 品種構成(近年の例) | 2022年はカベルネ・ソーヴィニヨン71%・メルロー19%・カベルネ・フラン7%・プティ・ヴェルド3%。年によって変わる |
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| ラベル | ポスター作家ジャン・カルリュの1927年の素描(アール・デコ様式) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後 |
| グラス | ボルドー型の大ぶりなグラス |
| 飲み頃の目安 | グラン・ヴァンより早くから楽しめることが多いが、熟成による変化も期待できるとされる(ヴィンテージによる) |
| 価格帯の目安 | 約3万円〜(ヴィンテージで大きく変動) |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
ル・プティ・ムートンはどんなワイン?
ポイヤック第1級シャトー・ムートン・ロートシルトのセカンドワインです。第1級の畑から選んだ若めの樹のぶどうを使い、収穫・醸造・瓶詰めまでグラン・ヴァンと同じ細やかさで造るとシャトーは説明しています。偉大なポイヤックらしいエレガンスと豊かさを表現するワインとされます。
グラン・ヴァンとの違いは?
主な違いは、使うぶどうの樹の若さとブレンドです。たとえば2022年は、グラン・ヴァンがカベルネ・ソーヴィニヨン92%・メルロー8%だったのに対し、ル・プティ・ムートンはカベルネ・ソーヴィニヨン71%にメルロー19%、カベルネ・フラン7%、プティ・ヴェルド3%でした。比率は年によって変わります。
ラベルはアートラベルですか?
グラン・ヴァンのように毎年変わるアートラベルではありません。フィリピーヌ男爵夫人が、グラン・ヴァンとのつながりを示すために、ポスター作家ジャン・カルリュが1927年に描いた素描をもとにしたラベルを選びました。カルリュは1924年のムートンのラベルも手がけた作家です。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
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最終更新: 2026-10-12 / 編集: Vinotier編集部