代表銘柄(宣言年のヴィンテージ・ポート) フォンセカ ヴィンテージ・ポートは、1815年創業のフォンセカが、特に優れた年に「宣言」して造る甘口の酒精強化ワインです。原料はピニャン渓谷のクルゼイロとサント・アントニオ、タヴォラ渓谷のパナスカルという自社のキンタから。公式は、豊かな果実が熟成とともに豊潤さと複雑さを増すことを家の持ち味としています。
この記事の目次
どんなワインか
フォンセカ ヴィンテージ・ポートは、ポルトガル北部ドウロ渓谷のぶどうから造られる酒精強化の甘口赤ワインです。公式の年表によると、フォンセカの始まりは1815年4月8日、創業者ジョアン・ドス・サントス・フォンセカが王立の専売会社からポートを買い付けた記録にさかのぼります。1822年にはギマラエンス家のマヌエル・ペドロ・ギマラエンスがロンドンへ渡り、のちに一族が蔵を率いるようになりました。最初のヴィンテージ・ポートは1840年とされています。
公式は、19世紀半ばからヴィンテージ・ポートの第一級の生産者に数えられてきたとし、豊かな果実が熟成とともに豊潤さと複雑さを増すことを家の持ち味としています。ポートの種類と造り方は第15講 酒精強化ワイン完全編で学べます。
畑と造り
原料はすべて自社のキンタから来ます。ピニャン渓谷のキンタ・ド・クルゼイロとキンタ・デ・サント・アントニオは100年にわたりブレンドを支えてきた畑で、タヴォラ渓谷のキンタ・ド・パナスカルがこれに加わります。2024年は、複数の品種が混ざって植えられた畑のぶどうをまとめて発酵させたことが、複雑なワインにつながったと公式は説明しています。醸造責任者のデイヴィッド・ギマラエンスは、2024年のヴィンテージ・ポートがすべて伝統的な花崗岩のラガールで足踏みして造られたとコメントしています。
宣言は伝統どおり、聖ジョージの日の4月23日に発表されます。2024年は7年ぶりのクラシックな宣言で、生産量は3,900ケース。公式は同社史上最も少なく希少な宣言としています。クラシックな宣言をしない年でも、優れたワインは「ギマラエンス」の名でヴィンテージ・ポートとして出されることがあります。
飲み頃と楽しみ方
公式は、瓶詰め後も数十年にわたって良くなり続けるとし、ボトルを横に寝かせて16℃未満の涼しい場所で保管するよう勧めています。飲む数時間前にボトルを立てて澱を沈め、ゆっくりデキャンタに移してから、やや冷やした12〜16℃で注ぐのが公式の目安です。合わせる料理には、香りの強いチーズやチョコレートのトリュフが挙げられています。同じドウロのグラハムと比べるのもおすすめです。産地全体は第21講 ポルトガル完全編で紹介しています。
※宣言の有無・生産量はヴィンテージにより変わります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
フォンセカ ヴィンテージ・ポートの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
フォンセカ ヴィンテージ・ポートの
ヴィンテージ
| 2024 | 2026年4月23日に発表。7年ぶりのクラシックな宣言で、3,900ケース。3月5日に早い芽吹き、7月18日にヴェレゾン。8月末から涼しくなり、9月の冷たい夜が熟成を整えたと公式は記す。 |
|---|
| 2017 | 2019年4月23日に宣言を発表。生育期を通して非常に乾燥し、収穫の始まりはこの一世代で最も早かった年。収量は少なく、果皮の厚い粒から凝縮した果汁が得られたと公式は記す。 |
|---|
フォンセカ ヴィンテージ・ポートの
ワイン情報
| 名称 | フォンセカ ヴィンテージ・ポートFonseca Vintage Port |
| 生産者 | フォンセカ |
| 位置づけ | 代表銘柄(宣言年のヴィンテージ・ポート) |
| 種類 | 赤(甘口) |
| 国・地域 | ポルトガル/ドウロ/ポルト |
| 原産地呼称 | DOポルト(ポートワイン) |
| 主な品種 | トウリガ・ナシオナル、ティンタ・ロリス、トウリガ・フランセーザ(トウリガ・フランカ)、ティント・カン |
| 原料の畑 | ピニャン渓谷のキンタ・ド・クルゼイロとキンタ・デ・サント・アントニオ(100年にわたりブレンドを支えてきた)、タヴォラ渓谷のキンタ・ド・パナスカル |
|---|
| 造り | 2024年のヴィンテージ・ポートは、すべて伝統的な花崗岩のラガールで足踏みして造った(公式) |
|---|
| 宣言の伝統 | 聖ジョージの日(4月23日)に新しいヴィンテージを出すかどうかを発表する。クラシックな宣言をしない年の優れたワインは「ギマラエンス」の名で出すことがある |
|---|
| 生産量の例 | 2024年は9L換算3,900ケース。公式は同社史上最も少なく希少な宣言としている |
|---|
| 公式に載る年 | 2024・2017・2016・2011・2009・2007・2003・2000・1997・1994・1992・1985・1983・1980・1977・1975・1970・1966・1963 |
| 飲み頃の温度 | 12〜16℃(公式の目安) |
| グラス | ポートグラスか小ぶりのワイングラス |
| 飲み頃の目安 | 公式は瓶詰め後も数十年にわたって良くなり続けるとする。保管は横に寝かせて16℃未満の涼しい場所で。数時間立てて澱を沈めてからデキャンタするよう勧めている |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
「ギマラエンス」とは何ですか?
フォンセカが、クラシックなヴィンテージ・ポートを宣言しない年に出すヴィンテージ・ポートの名前です。公式サイトには2015年、2018年、2019年、2022年のギマラエンスの発表が載っています。
どのくらいの温度で飲めばよいですか?
公式は、やや冷やした12〜16℃を勧めています。飲む数時間前にボトルを立てて澱を沈め、澄んだ部分だけをゆっくりデキャンタに移してから注ぎます。保管はボトルを横にして、16℃未満の涼しい場所が理想とされます。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-22 / 編集: Vinotier編集部