代表銘柄(優れた年だけのヴィンテージ・ポート) グラハム ヴィンテージ・ポートは、1820年創業のポートの名門グラハムが、特に優れた年にだけ造る甘口の酒精強化ワインです。中心は1890年からの主力畑キンタ・ドス・マルヴェドスで、4つの自社キンタの最良の区画をブレンドします。公式は、豊かでなめらかな家のスタイルと長い熟成力を特徴に挙げています。
この記事の目次
どんなワインか
グラハム ヴィンテージ・ポートは、ポルトガル北部ドウロ渓谷のぶどうから造られる酒精強化の甘口赤ワインです。造り手のグラハムは1820年創業。公式によると、1970年にシミントン家が買い取り、その年のヴィンテージは20世紀屈指のものと評されています。以来、複雑さと見事な均衡を備え、すぐに楽しめる魅力と数十年の熟成力をあわせ持つヴィンテージ・ポートを造り続けてきたとしています。
公式の銘柄ページは、4つの自社キンタの最良の区画から、特に優れた年にだけ造るワインだと説明しています。ページには1955年から2024年までの年が並びます。ポートの種類と造り方は第15講 酒精強化ワイン完全編で学べます。
畑と造り
中心になるのは、1890年からグラハムの主力であり続けるキンタ・ドス・マルヴェドスです。シーマ・コルゴとドウロ・スペリオールの境にあり、豊かな日照とほどよい雨に恵まれると公式は説明します。マルヴェドスとトゥア川を挟んだキンタ・ド・トゥアは2006年に加わった畑で、18世紀後半にさかのぼる石積みの段々畑に古い樹が混ざって植わっています。2024年はこの古樹の収量が1本あたりわずか280グラムで、複雑さと骨格を与えたとされます。
マルヴェドスの醸造所は1890年の建物で、2000年に人の足踏みを再現する近代的なラガールを3基入れました。ヴィンテージ・ポートは木の大樽で約18か月育てたのち、ろ過をせずに瓶詰めします。品種構成は年によって大きく変わり、2024年はトウリガ・ナシオナルが55%、2017年はトウリガ・フランカが47%と主役が入れ替わっています。生産量は2024年が5,935ケースで、自社畑の生産の15%でした。
飲み頃と楽しみ方
公式は、ボトルを横に寝かせて保管し、飲む前にデキャンタで澱を除くよう勧めています。開けたら2〜3日のうちに楽しむのが目安です。合わせる料理として、青かびのチーズやチョコレートのムースを挙げています。同じドウロのテイラーと比べると、家ごとのスタイルの違いが分かります。産地全体は第21講 ポルトガル完全編で紹介しています。
※宣言の有無・品種構成はヴィンテージにより変わります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
グラハム ヴィンテージ・ポートの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
グラハム ヴィンテージ・ポートの
ヴィンテージ
| 2024 | マルヴェドスの収穫は9月9日から月末まで続き、昔ながらの時期に戻った年と公式は記す。7年ぶりのクラシックな宣言で、5,935ケース。2026年5月に無ろ過で瓶詰め。 |
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| 2020 | 創業200周年を記念して瓶詰めした特別な年。マルヴェドス55%・ヴィラ・ヴェーリャ25%・トゥア20%。2022年の先行販売は750mlで3,000本。 |
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| 2017 | 2016年に続く連続の宣言で、公式は19世紀以来初めてとしている。マルヴェドスでは8月28日に収穫が始まった。5,250ケース。2019年5月に無ろ過で瓶詰め。 |
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グラハム ヴィンテージ・ポートの
ワイン情報
| 名称 | グラハム ヴィンテージ・ポートGraham's Vintage Port |
| 生産者 | グラハム(W.&J.グラハム/シミントン家) |
| 位置づけ | 代表銘柄(優れた年だけのヴィンテージ・ポート) |
| 種類 | 赤(甘口) |
| 国・地域 | ポルトガル/ドウロ/ポルト |
| 原産地呼称 | DOポルト(ポートワイン) |
| 主な品種 | トウリガ・ナシオナル、トウリガ・フランカ、ソウザン、古樹の混植 |
| 原料の畑 | キンタ・ドス・マルヴェドス(1890年から主力)、キンタ・ド・トゥア(2006年取得)、キンタ・ダ・ヴィラ・ヴェーリャ、キンタ・ド・ヴァレ・デ・マリャーダスの4つのキンタ |
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| 醸造 | マルヴェドスの醸造所は1890年築。2000年に、人の足踏みの温度とやさしい動きを再現する近代的なラガールを3基導入した |
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| 熟成 | ヴィンテージ・ポートは木の大樽で約18か月。2017年・2024年は無ろ過で瓶詰め(公式) |
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| 生産量の例 | 2024年は5,935ケース(グラハムの自社畑の生産の15%)、2017年は9L換算5,250ケース(同11%) |
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| 品種構成の例 | 2024年はトウリガ・ナシオナル55%・トウリガ・フランカ30%・古樹の混植9%・ソウザン6%。2017年はトウリガ・フランカ47%・トウリガ・ナシオナル35%・ソウザン11%・古樹の混植7% |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(一般的な目安) |
| グラス | ポートグラスか小ぶりのワイングラス |
| 飲み頃の目安 | 公式は、すぐに楽しめる魅力と数十年の熟成力を兼ね備えるとする。ボトルは横に寝かせて保管し、澱を除くためデキャンタしてから注ぎ、開けたら2〜3日で楽しむよう勧めている |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
毎年造られるのですか?
いいえ。公式は、特に優れた年にだけ造ると説明しています。2024年の資料は「7年ぶり」のクラシックな宣言としており、前回は2017年でした。2020年は創業200周年を記念した特別な瓶詰めで、少量だけが出されました。
開けたあとはどのくらいもちますか?
公式は、開けてから2〜3日のうちに楽しむよう勧めています。ヴィンテージ・ポートは瓶の中に自然な澱ができるので、ボトルを横に寝かせて保管し、飲む前にデキャンタで澱を除いてから注ぎます。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-22 / 編集: Vinotier編集部