代表銘柄 バルトロ・マスカレッロは、バローロ村の伝統派を代表する家で、造るバローロはただ1種類です。カンヌビやロッケ・デッランヌンツィアータなど複数の畑のネッビオーロを一緒に発酵させ、大樽で30か月熟成させます。単一畑を名乗らず、畑を合わせることこそ伝統だという考え方を貫いてきたワインです。
この記事の目次
どんなワインか
バルトロ・マスカレッロ バローロは、ピエモンテ州ランゲのバローロ村に蔵を置くカンティーナ・バルトロ・マスカレッロのバローロです。米国の輸入元The Rare Wine Co.の資料によると、蔵は1919年にジュリオ・マスカレッロが興しました。資料は、その息子バルトロをランゲで最も頑固な伝統の擁護者だったかもしれない人物と紹介しています。
Wikipediaによると、バルトロ(1927〜2005年)は1945年に家業に入り、父ジュリオから醸造を学びました。1980年代後半から90年代初めに新しい小樽で熟成させた濃いバローロがもてはやされた時代にも、大きなスラヴォニア産の樽を使い続け、伝統的なバローロの守り手と目されました。2005年に亡くなったあとは、娘のマリア・テレーザが蔵を継いでいます。
なお、この蔵は公式サイトを持っていません(Wikipediaも、マリア・テレーザが宣伝を避け、ウェブサイトを持たないと記しています)。このページの情報は、米国の輸入元の技術資料と百科事典で確認できた範囲にとどめています。
畑と造り
輸入元の資料によると、バローロはネッビオーロ100%で、バローロ村のサン・ロレンツォ、ルエ、カンヌビと、ラ・モッラ村のロッケ・デッランヌンツィアータのぶどうから造ります。合わせて3ヘクタールほどの小さな畑です。土壌はカンヌビやルエが砂を含む粘土と石灰質、サン・ロレンツォが粘土の多い砂、ロッケが砂の筋の入った粘土と説明されています。サン・ロレンツォの樹は2015年に植え替えのため抜かれ、その間はブッシアのモンロビオーロの借りた区画で補いました。
ぶどうはすべて手で摘み、畑で選り分けます。畑ごとに分けず、コンクリート槽で一緒に発酵させ、果帽を沈めたまま長く醸します。発酵と醸しを合わせて30〜50日。そのあと2,500〜5,000リットルの古い大樽で30か月熟成させます。平均の生産量はおよそ1,400ケースです。
飲み頃と楽しみ方
長い醸しと大樽での熟成によるバローロらしい堅固なタンニンを持ち、若いヴィンテージは数年以上寝かせてから開けるのが一般的です。単一畑のバローロと並べると、畑を合わせて村の姿を描くという考え方の違いがよく分かります。伝統派と革新派の論争の流れはバローロ、北イタリア全体は第48講 北イタリア完全編で学べます。
※畑の構成や生産量は時期により変わることがあります。価格も変動します。
バルトロ・マスカレッロ バローロの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
バルトロ・マスカレッロ バローロの
ワイン情報
| 名称 | バルトロ・マスカレッロ バローロBartolo Mascarello Barolo |
| 生産者 | カンティーナ・バルトロ・マスカレッロ |
| 位置づけ | 代表銘柄 |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | イタリア/ピエモンテ/ランゲ・バローロ(バローロ村) |
| 原産地呼称 | バローロDOCG |
| 主な品種 | ネッビオーロ |
| 畑 | バローロ村のサン・ロレンツォ(0.25ha)、ルエ(0.5ha)、カンヌビ(1.0ha)と、ラ・モッラ村のロッケ・デッランヌンツィアータ(1.2ha)。サン・ロレンツォは2015年に植え替えのため抜かれ、その間はブッシアのモンロビオーロの借りた0.25haで補った(米国輸入元の資料) |
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| 創業 | 1919年、ジュリオ・マスカレッロ(米国輸入元の資料)。現在の当主は娘のマリア・テレーザ |
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| 発酵 | 畑のぶどうをコンクリート槽で一緒に発酵させ、果帽を沈めたまま醸す。発酵と醸しを合わせて30〜50日(米国輸入元の資料) |
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| 熟成 | 2,500〜5,000リットルの古い大樽(ボッティ)で30か月(米国輸入元の資料) |
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| 生産量 | 平均およそ1,400ケース(米国輸入元の資料) |
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| 栽培 | 化学肥料・除草剤・農薬を使わず、手で摘み、畑で選果する(米国輸入元の資料) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後 |
| グラス | ブルゴーニュ型など口のすぼまった大ぶりのグラス |
| 飲み頃の目安 | 長期熟成型とされる。若いヴィンテージは数年以上寝かせてからが一般的な目安(年による) |
| 価格帯の目安 | 3〜10万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
なぜ単一畑のバローロを造らないのですか?
米国輸入元の資料によると、当主のマリア・テレーザは父と同じく、畑を合わせたほうが一つひとつの畑の合計よりも優れたワインになると考え、ただ1種類のバローロを造っています。複数の畑のぶどうを同じ槽で一緒に発酵させるのも、この家の特徴です。
「NO BARRIQUE, NO BERLUSCONI」のラベルとは何ですか?
先代のバルトロ・マスカレッロが手描きしたラベルの言葉です。Wikipediaによると、バローロに小樽(バリック)を使うことへの反対を示したもので、いまは収集家の人気の品になっています。バルトロは2005年3月12日に亡くなり、娘のマリア・テレーザが伝統的な造りを受け継いでいます。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-20 / 編集: Vinotier編集部