代表銘柄 グランジは、ペンフォールズが1951年の試作から一度も途切れずに造り続けている、オーストラリアを代表する赤です。南オーストラリア各地のよく熟したシラーズを主体に、複数の畑・複数の地区をブレンドするのが特徴で、アメリカンオークの新樽で熟成させます。南オーストラリア州の「ヘリテージ・アイコン」にも登録されています。
- シラーズ主体
- 濃密な果実味
- アメリカンオーク
- 長期熟成型
この記事の目次
どんなワインか
グランジは、南オーストラリアの老舗ペンフォールズが造る、オーストラリアで最も名高い赤ワインのひとつです。公式は「世界で最も称えられるワインのひとつ」と紹介し、南オーストラリア州の「ヘリテージ・アイコン」に正式に登録されていることも強調しています。
主体はシラーズ(シラー)。よく熟し、風味が凝縮した骨格のしっかりしたシラーズを使い、オーストラリアならではのスタイルに仕上げます。年によってはカベルネ・ソーヴィニヨンを少し加えます。ペンフォールズの赤に共通する「複数の畑・複数の地区をブレンドする」考え方を、最も力強く表したワインと位置づけられています。
誕生の物語
公式によれば、物語は1950年に始まります。ペンフォールズの醸造責任者マックス・シューバートはヨーロッパに派遣され、ボルドーのセラーを巡るなかで「少なくとも20年は生き続けるオーストラリアのワイン」を思い描きました。そして1951年、マギル・エステートとモーフェット・ヴェイルのシラーズで、最初のグランジを試作します。
ところが1957年、会社の上層部はこのワインを厳しく批判し、製造の中止を命じました。シューバートはそれでもあきらめず、1957年から1959年にかけて、マギルの地下セラーで3つのヴィンテージを秘かに造り続けたのです。1960年、瓶の中で熟成が進んだ初期のヴィンテージを改めて試飲すると評価が一変し、正式に認められました。以来、ヴィンテージは一度も途切れていません。
造りと楽しみ方
ぶどうは南オーストラリアの複数の地区から選びます。2021年はバロッサ・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイル、クレア・ヴァレーのぶどうで、シラーズ94%、カベルネ・ソーヴィニヨン6%でした。一部を樽で発酵させ、アメリカンオークのホッグスヘッド(新樽100%)で18ヶ月熟成させます。そのあと瓶でも寝かせ、タンニンをやわらげ複雑さを育ててから出荷します。
公式は2017年と2021年の飲み頃の目安を、どちらも2027〜2060年としています。長い熟成を前提にしたワインなので、若いうちに開けるならデキャンタで空気に触れさせ、16〜18℃前後で大きめのグラスに注ぐのが目安です。オーストラリアのシラーズの全体像は第16講 オーストラリア完全編で、単一畑のシラーズと比べるならヒル・オブ・グレイスもあわせてどうぞ。
ペンフォールズ グランジの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
ペンフォールズ グランジの
ヴィンテージ
| 2021 | シラーズ94%、カベルネ・ソーヴィニヨン6%。バロッサ・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイル、クレア・ヴァレーのぶどう。アルコール14.5%、公式の飲み頃の目安は2027〜2060年 |
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| 2017 | シラーズ100%。バロッサ・ヴァレーとマクラーレン・ヴェイルのぶどう。冷涼な年で、収穫は前年より1ヶ月遅い3月中旬に始まった。2021年に発売され、公式の飲み頃の目安は2027〜2060年 |
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| 1957〜1959 | 会社から製造中止を命じられたあと、シューバートがマギルの地下セラーで秘かに造った3つのヴィンテージ。新樽は使わなかった |
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ペンフォールズ グランジの
ワイン情報
| 名称 | ペンフォールズ グランジPenfolds Grange |
| 生産者 | ペンフォールズ |
| 位置づけ | 代表銘柄 |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | オーストラリア/南オーストラリア州(バロッサ・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイルほか) |
| 原産地呼称 | 南オーストラリア(複数の地区のブレンド) |
| 格付け | 南オーストラリア州の「ヘリテージ・アイコン」に登録(2001年) |
| 主な品種 | シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨン |
| 最初のヴィンテージ | 1951年(試作)。以来、ヴィンテージが途切れずに続く |
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| 造り手 | 醸造責任者マックス・シューバートが、1950年のボルドー訪問をきっかけに構想 |
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| 品種構成(2021年) | シラーズ94%、カベルネ・ソーヴィニヨン6%(年によって変わる。2017年はシラーズ100%) |
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| 産地(2021年) | バロッサ・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイル、クレア・ヴァレー |
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| 熟成 | アメリカンオークのホッグスヘッド(新樽100%)で18ヶ月(2017年・2021年)。一部を樽で発酵させる |
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| 登録 | 2001年に南オーストラリア州の「ヘリテージ・アイコン」に登録 |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後 |
| グラス | 大ぶりの赤ワイン用グラス(シラー/ボルドー型) |
| 飲み頃の目安 | 公式は2017年・2021年とも2027〜2060年を飲み頃の目安としている。若いうちはデキャンタで空気に触れさせるとよい |
| 価格帯の目安 | 3〜10万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
グランジはどこの畑のワインですか?
特定の単一畑ではなく、南オーストラリア各地の複数の畑・地区のシラーズをブレンドして造ります。公式はグランジを「複数の畑・複数の地区をブレンドするペンフォールズの哲学を、最も力強く表現したワイン」と説明しています。2021年はバロッサ・ヴァレー、マクラーレン・ヴェイル、クレア・ヴァレーのぶどうが使われました。
「グランジ」という名前の由来は?
公式によれば、創業者のクリストファーとメアリー・ペンフォールドが最初に住んだ、マギル・エステートの「グランジ・コテージ」にちなんだ名前です。最初の試作に使ったシラーズも、マギル・エステートとモーフェット・ヴェイルのぶどうでした。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-12 / 編集: Vinotier編集部