ヴィンテージ・キュヴェ グラン・ヴィンテージは、モエ・エ・シャンドンが例外的な一つの年のぶどうだけで造るヴィンテージ・シャンパーニュです。公式は、それぞれの年を醸造責任者の個人的な解釈と位置づけ、品種の比率も年ごとに大きく変えます。最新の2016年はメゾン史上77作目のヴィンテージで、セラーで6年熟成、ドザージュ5g/Lのエクストラ・ブリュットです。
この記事の目次
どんなワインか
グラン・ヴィンテージは、モエ・エ・シャンドンが例外的な一つの年のぶどうだけで造るヴィンテージ・シャンパーニュです。公式は、それぞれのヴィンテージを醸造責任者によるその年の「個人的な解釈」と位置づけています。毎年同じ味わいを目指す定番のブリュットとは逆に、年ごとの違いを表に出すことを狙った一本です。
公式によると、メゾンは1842年からヴィンテージを出してきました。最新の2016年はメゾン史上77作目、2015年は76作目にあたります。ヴィンテージだけを造るドン ペリニヨンと比べると、こちらはモエ・エ・シャンドンの名で出る、年の個性を示すキュヴェです。
造りと年ごとの違い
最大の特徴は、品種の比率が年によって大きく変わることです。2016年はシャルドネ48%・ピノ・ノワール34%・ムニエ18%で、シャルドネが半分近くを占めます。一方の2015年はピノ・ノワール44%・シャルドネ32%・ムニエ24%と、黒ぶどうが主役でした。公式は2015年を、乾いて熟した健全な年に合うピノ・ノワールが際立った年と説明しています。
2016年は難しい年でした。湿って寒い冬にべと病でぶどうの一部を失い、雨の多い春、さらに乾いた夏の水不足で収量が減りました。それでも残ったぶどう、とくにムニエとピノ・ノワールはよく熟したとされます。
熟成はどちらの年もセラーで6年、澱抜き後も少なくとも6か月寝かせます。ドザージュ(仕上げの糖分)は1リットルあたり5グラムで、ごく辛口のエクストラ・ブリュットです。公式は2016年の香りについて、トーストしたパンやヘーゼルナッツから、ジンジャーブレッドやマジパンへと移ると説明しています。
飲み頃と楽しみ方
出荷の時点でセラーで6年を過ごしているため、すぐに楽しめます。公式サイトでは2009年や2000年といった古い年も「グラン・ヴィンテージ・コレクション」として紹介されており、時間による変化も楽しめるワインといえます。冷やしすぎず、やや大ぶりのグラスで注ぐのがよさそうです。年ごとの違いの読み方は第29講 ヴィンテージと熟成完全編が参考になります。
※醸造責任者の名前、使用した村や区画、生産量、公式の提供温度は今回の公式ページで確認できなかったため記載していません。価格は時期やヴィンテージにより変わります。
モエ・エ・シャンドン グラン・ヴィンテージの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
モエ・エ・シャンドン グラン・ヴィンテージの
ヴィンテージ
| 2016 | 77作目。湿って寒い冬にべと病でぶどうを失い、雨の春、乾いた夏の水不足でさらに減収。残ったぶどう、とくにムニエとピノ・ノワールはよく熟した。シャルドネ48%・ピノ・ノワール34%・ムニエ18% |
|---|
| 2015 | 76作目。黒ぶどうが際立った年とされ、ピノ・ノワール44%・シャルドネ32%・ムニエ24% |
|---|
モエ・エ・シャンドン グラン・ヴィンテージの
ワイン情報
| 名称 | モエ・エ・シャンドン グラン・ヴィンテージMoët & Chandon Grand Vintage |
| 生産者 | モエ・エ・シャンドン |
| 位置づけ | ヴィンテージ・キュヴェ |
| 種類 | スパークリング |
| 国・地域 | フランス/シャンパーニュ |
| 原産地呼称 | AOCシャンパーニュ |
| 主な品種 | シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ |
| 考え方 | 例外的な単一年のぶどうだけで造り、各ヴィンテージは醸造責任者によるその年の個人的な解釈(公式) |
|---|
| 歴史 | 1842年からヴィンテージを出しており、2016年はメゾン史上77作目(公式) |
|---|
| 2016年の構成 | シャルドネ48%・ピノ・ノワール34%・ムニエ18%(公式) |
|---|
| 熟成 | 2016年・2015年ともにセラーで6年、澱抜き後に少なくとも6か月(公式) |
|---|
| ドザージュ | 2016年・2015年ともに5g/L(エクストラ・ブリュット)(公式) |
| 飲み頃の温度 | 8〜12℃前後(一般的なシャンパーニュの目安) |
| グラス | 白ワイン用のやや大ぶりなグラス |
| 飲み頃の目安 | リリース時点でセラーで6年の熟成を経ている。公式サイトでは2009年や2000年などの古い年も「グラン・ヴィンテージ・コレクション」として紹介されている |
| 価格帯の目安 | 1〜3万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
モエの定番(ノン・ヴィンテージ)とは何が違いますか?
定番は複数の年のワインを組み合わせ、毎年同じ味わいを目指すのが一般的です。グラン・ヴィンテージは例外的な一つの年のぶどうだけで造り、公式は各年を醸造責任者の個人的な解釈と位置づけています。そのため品種の比率も年ごとに大きく変わり、2016年はシャルドネ、2015年はピノ・ノワールが最も多くなっています。
「エクストラ・ブリュット」とはどういう意味ですか?
仕上げに加える糖分(ドザージュ)が少ない、ごく辛口のタイプを示す表示です。公式によると、グラン・ヴィンテージの2016年と2015年はどちらも1リットルあたり5グラムで、エクストラ・ブリュットに当たります。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-18 / 編集: Vinotier編集部