グラン・ヴァン シャトー・ポンテ・カネは、ポイヤック北部の1855年メドック格付け第5級シャトーが造るグラン・ヴァンです。公式によると、メドックの格付けシャトーとして初めて畑全体で有機とビオディナミの二つの認証を得たシャトーで、2010年に認証を取得しました。熟成には樽のほか、2012年からコンクリートのアンフォラ(ドリア)も使っています。
この記事の目次
どんなワインか
シャトー・ポンテ・カネは、ボルドー左岸メドック地区ポイヤック村の北部にある、1855年メドック格付け第5級シャトーのグラン・ヴァンです。ジロンド川を見下ろす台地に畑があり、近年は**ビオディナミ(自然の循環を重んじる農法)**に早くから取り組んだシャトーとして語られます。
公式サイトの歴史によると、始まりは1705年。ルイ15世に仕え、のちにメドックの総督となったジャン=フランソワ・ド・ポンテが畑を開きました。1865年にはボルドーのネゴシアン、クルーズ家が取得し、1975年にコニャックの生産者でネゴシアンでもあったギー・テスロンが買い取ります。1994年から息子のアルフレッド・テスロンが経営を担い、2015年からは娘のジュスティーヌ・テスロンも加わりました。
畑と造り
畑は81ヘクタールで、約100区画に80万本ほどのぶどうが植わっています。平均樹齢は約50年。中心の台地は、ガロンヌ川が運んだ砂利が石灰岩の上に重なる土壌で、ジロンド川寄りの区画は石灰や粘土が多く、そこにメルローが植えられています。
2004年に14ヘクタールでビオディナミを試し、翌年には畑全体へ広げました。2010年に有機とビオディナミの認証を取得し、公式は「メドックの格付けシャトーで初めて畑全体で二重の認証を得た」としています。2008年からは馬が畑を耕しています。
熟成は16〜18か月。新樽が約50%、1回使用の樽が10〜15%、残りの30〜40%は2012年から使うコンクリートのアンフォラ「ドリア」です。公式の産地ページはカベルネ・ソーヴィニヨンを6割以上と説明していますが、年ごとの比率は変わり、2023年は52%・メルロー39%、2022年は57%・メルロー35%でした。
飲み頃と楽しみ方
公式は、ビオディナミがワインに深みを与え、タンニンをよりなめらかにしたと説明しています。力のある若い年は、デキャンタで時間をかけて空気に触れさせるのがよいでしょう。同じ5級のランシュ・バージュなどと飲み比べると、ポイヤックの造りの違いが見えてきます。
※品種構成・熟成条件・価格はヴィンテージや時期により変わります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
シャトー・ポンテ・カネの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
シャトー・ポンテ・カネの
ヴィンテージ
| 2023 | カベルネ・ソーヴィニヨン52%・メルロー39%・カベルネ・フラン6%・プティ・ヴェルド3%。収穫は9月7日〜10月10日で、公式は同シャトーで最も早く始まり最も長く続いた収穫としている(公式の技術資料) |
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| 2022 | カベルネ・ソーヴィニヨン57%・メルロー35%・カベルネ・フラン4%・プティ・ヴェルド4%。強い乾燥と熱波の年で、収穫は9月8日〜28日(公式の技術資料) |
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シャトー・ポンテ・カネの
ワイン情報
| 名称 | シャトー・ポンテ・カネChâteau Pontet-Canet |
| 生産者 | シャトー・ポンテ・カネ(テスロン家) |
| 位置づけ | グラン・ヴァン |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | フランス/ボルドー/メドック |
| 原産地呼称 | AOCポイヤック |
| 格付け | 1855年メドック格付け 第5級 |
| 主な品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド |
| 畑 | ポイヤックに81ha、約100区画・約80万本。平均樹齢は約50年。中心の台地はガロンヌ川が運んだ砂利が石灰岩の上に重なる土壌 |
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| 栽培 | 2004年に14haでビオディナミを始め、翌2005年に畑全体へ。2010年に有機とビオディナミの認証を取得。2008年からペルシュロン種の馬が畑を耕す |
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| 熟成 | 16〜18か月。新樽が約50%、1回使用の樽が10〜15%、コンクリートのアンフォラ(ドリア)が30〜40%(ドリアは2012年から) |
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| 醸造所 | 19世紀の木製槽の「スカヴィンスキ」、2005年完成のコンクリート槽の「ニコル」、2017年に建てた電気を使わない「アンフォラ」の3つの醸造室 |
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| 所有 | 1975年からテスロン家(コニャックの生産・ネゴシアンの一族) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(一般的な目安) |
| グラス | ボルドー型の大ぶりなグラス |
| 飲み頃の目安 | 公式はビオディナミによってワインに深みが増し、タンニンがよりなめらかになったと説明している。若い年はデキャンタで空気に触れさせるとよい(一般的な目安) |
| 価格帯の目安 | 約1.6万〜2.2万円(新しいヴィンテージ。年や店で変動) |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
「ポンテ・カネ」という名前の由来は?
公式サイトによると、1705年にジャン=フランソワ・ド・ポンテがポイヤック村の北に畑をまとめ、1757年に「カネ」と呼ばれる土地の領地を手に入れました。1781年、当時の習わしにならってポンテの姓と土地の名をつなげ、「シャトー・ポンテ・カネ」と名づけられました。その後1865年にネゴシアンのクルーズ家、1975年にテスロン家の所有となっています。
ビオディナミでは具体的に何をしているのですか?
公式サイトでは、2004年に14haで始め、2005年に畑全体へ広げたと説明しています。イラクサやスギナ、ノコギリソウ、カモミールなどの調合剤を敷地内で作って畑にまき、2008年からはペルシュロン種の馬が畝を耕して土が固まるのを防いでいます。現在は約10頭の馬が畑の半分ほどを担っているそうです。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-13 / 編集: Vinotier編集部