単一畑 シャルツホーフベルガー リースリング シュペートレーゼは、ザールの名門エゴン・ミュラーが、看板の畑シャルツホーフベルクのよく熟したリースリングで造る甘口の白です。公式は、この畑のシュペートレーゼを「甘口とも辛口とも分類できない」エレガンスへ向かうワインと説明しています。
この記事の目次
どんなワインか
シャルツホーフベルガー リースリング シュペートレーゼは、モーゼル地方の支流ザール川沿い、ヴィルティンゲンのエゴン・ミュラーが造る甘口の白です。この蔵はリースリングしか育てず、自社畑のぶどうだけを使います。畑の名がラベルに入るのは、シャルツホーフベルクとヴィルティンガー・ブラウネ・クップの2つの畑の上位のワインだけです。
公式の歴史によると、教会が長く持っていたシャルツホーフは、フランス革命後の1797年にジャン=ジャック・コッホが買い取り、今の蔵の土台ができました。その後ミュラー家に受け継がれ、現在はエゴン・ミュラー4世が率いています。蔵と畑の全体像は銘醸図鑑:エゴン・ミュラーで紹介しています。
畑と造り
シャルツホーフベルクは、公式が「この地域でも屈指の冷涼なリースリングの畑」と呼ぶ斜面の畑です。北西に位置する蔵の環境では、ぶどうを熟させるのに南向きの斜面が欠かせず、公式は「可能なことの限界」で栽培していると表現しています。土壌は粘板岩で、西側ほど風化が進んで根が深く入ります。19世紀に遡る、接ぎ木をしていない古木も一部に残っています。
シュペートレーゼには、はっきり熟した〜過熟のリースリングを使います。収穫はほかの蔵より遅く始め、最良の区画から毎日選り分けて、できるだけ遅い日に摘むと公式は説明しています。
セラーでは、搾った果汁を24時間おいてからオークの大樽(フーダー)かステンレスタンクに移します。多くは自然に発酵し、冷たいセラーで発酵が途中で止まることで、果実の甘さが残ります。亜硫酸以外は何も加えず、清澄もしません。翌年のはじめには澱から引き、早めに瓶詰めします。
飲み頃と楽しみ方
公式は、若いシュペートレーゼはかなり甘く感じられることがあるものの、熟成とともにほかでは得がたい味わいの複雑さを増すとしています。1971・1975・1976年のシュペートレーゼが今も良い状態だという記述もあり、長い熟成に耐えるワインです。年によって量の差も大きく、2024年はごく限られた量しか造られませんでした。
甘さと酸の両方がはっきりしたワインなので、よく冷やして中ぶりのグラスで。同じモーゼルのJ.J.プリュム ヴェーレナー・ゾンネンウーアと飲み比べると、ザールと中流モーゼルの違いが見えてきます。ドイツワインの格付けは第11講 ドイツ完全編で学べます。
※生産量・価格はヴィンテージや時期により変わります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
エゴン・ミュラー シャルツホーフベルガー リースリング シュペートレーゼの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
エゴン・ミュラー シャルツホーフベルガー リースリング シュペートレーゼの
ヴィンテージ
| 2025 | 収量は1haあたり20hl未満。公式の試飲メモは、シュペートレーゼを「クラシックな輪郭、核果、軽やか」と表現している。 |
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| 2024 | 公式は、カビネットやシュペートレーゼはごく限られた量しかないとしている。アウスレーゼは比較的まとまった量が造られた。 |
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エゴン・ミュラー シャルツホーフベルガー リースリング シュペートレーゼの
ワイン情報
| 名称 | エゴン・ミュラー シャルツホーフベルガー リースリング シュペートレーゼEgon Müller Scharzhofberger Riesling Spätlese |
| 生産者 | エゴン・ミュラー(シャルツホーフ) |
| 位置づけ | 単一畑 |
| 種類 | 甘口 |
| 国・地域 | ドイツ/モーゼル/ザール(ヴィルティンゲン) |
| 原産地呼称 | モーゼル(プレディカーツヴァイン・シュペートレーゼ) |
| 主な品種 | リースリング |
| 畑 | シャルツホーフベルク。公式は「この地域でも屈指の冷涼なリースリングの畑」と説明。土壌は粘板岩で、西側ほど風化が進み根が深く入る |
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| 古木 | 19世紀に遡る、接ぎ木をしていない(自根の)古木が一部に残る |
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| シュペートレーゼの考え方 | はっきり熟した〜過熟のぶどうを使う。収穫はほかより遅く始め、最良の区画から毎日選り分けて摘む。法定の糖度区分は判断の決め手にしていない |
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| 醸造 | 搾汁後24時間おいてからオークの大樽(フーダー)かステンレスタンクへ。多くは自然に発酵し、冷たいセラーで発酵が自然に止まって果実の甘さが残る。亜硫酸以外は加えず、清澄もしない |
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| 瓶詰め | 収穫の翌年のはじめに澱から引き、軽くろ過して早めに瓶詰めする |
| 飲み頃の温度 | 8〜10℃前後(一般的な甘口リースリングの目安) |
| グラス | 白ワイン用の中ぶりのグラス |
| 飲み頃の目安 | 公式は、若いうちはかなり甘く感じられるが熟成で味わいの複雑さを増すとし、1971・1975・1976年のシュペートレーゼが今も良い状態にあると記している |
| 価格帯の目安 | 3〜10万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
シュペートレーゼとはどういう意味ですか?
ドイツ語で「遅摘み」の意味で、ドイツの格付け(プレディカーツヴァイン)で、収穫時のぶどうの熟度にもとづく段階の一つです。エゴン・ミュラーは、法定の数値よりも、はっきり熟した〜過熟のぶどうを使うことを重視していると説明しています。収穫はほかより遅く始め、最良の区画から毎日選り分けて摘みます。
甘口ですか、辛口ですか?
発酵が冷たいセラーで自然に止まるため、果実の甘さが残るワインです。若いうちはかなり甘く感じられることがあると公式も書いています。一方で公式は、シャルツホーフベルクのシュペートレーゼは熟成とともに「甘口とも辛口とも分類できない」エレガンスへ向かうとしており、高い酸が甘さを支えるのが特徴です。
出典・確認日
生産者の公式資料などで確認した内容をもとにした解説です。編集部による試飲レビューではありません。
最終更新: 2026-10-12 / 編集: Vinotier編集部