単一畑のシラー(フラッグシップ) アストラリスは、生化学者からワインの造り手に転じたローマン・ブラタシュクが1990年に興したクラレンドン・ヒルズの、単一畑のシラーです。畑はマクラーレン・ヴェイルのブレウィット・スプリングスにある約4haの東向きの急斜面で、1920年に植えられた無灌漑の古木が育ちます。名前はラテン語由来で「星にかかわる」の意味です。
- 単一畑のシラー
- 1920年植樹の古木
- 濃密で力強い
- 長期熟成型
この記事の目次
どんなワインか
アストラリスは、南オーストラリア州マクラーレン・ヴェイルのクラレンドン・ヒルズが造る、単一畑のシラーです。名前は天体、あるいは「星にかかわる」を意味する言葉で、夜空にちなんでいます。公式はアストラリスを、オーストラリアの高級ワインを代表する一本と位置づけています。
創業者のローマン・ブラタシュクは生化学を学んだのち、独学でワイン造りを身につけました。公式によると、1990年にクラレンドン・ヒルズを興し、一つの畑のぶどうだけで造る単一畑の考え方をオーストラリアのワインに持ち込んだとされます。同じ1990年に見いだしたのが、このアストラリスの畑でした。初ヴィンテージは1990年で、1993年までは「クラレンドン・ヒルズ シラーズ」の名で出し、1994年からアストラリスと名づけています。
畑と造り
畑はマクラーレン・ヴェイルの町から北東へ約10km、ブレウィット・スプリングス地区にある約4haの斜面です。真東を向いた傾斜45度の急斜面で、標高は約250m。1920年に植えられた樹は、シャトー・レネラに由来するとされる19世紀の植民地時代の系統で、灌漑をせず、垣根にも仕立てずに育てられています。土壌は公式の資料によって表現が分かれますが、粘土と鉄鉱石を含む点は共通しています。
2018年と2020年の資料によると、野生酵母を使い、一部を全房や全粒のまま開放槽で発酵させ、搾ったワインもすべて樽に戻します。目の詰まった新しいフランス産オーク樽100%で18か月熟成させ、清澄もろ過もせずにワイナリーで瓶詰めします。生産量は6,000本ほどです。
飲み頃と楽しみ方
公式はアストラリスを、力強さと繊細さをあわせもつシラーと紹介しています。長期の熟成に向くタイプとされ、大ぶりのグラスで時間をかけて開かせるのがよいでしょう。オーストラリアの産地とシラーズは第16講 オーストラリア完全編、品種の特徴は品種:シラー(シラーズ)で紹介しています。
※熟成・生産量はヴィンテージにより変わります。国内では新しいヴィンテージの流通が確認できなかったため、価格帯は載せていません。最新の情報は生産者の公式サイトでご確認ください。
クラレンドン・ヒルズ アストラリスの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- タンニン
- 柔らかしっかり
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
クラレンドン・ヒルズ アストラリスの
ヴィンテージ
| 2020 | 公式によると、2019年冬の乾燥で9月中旬の結実がごく少なく、1月に早いヴェレゾン(色づき)、2月中旬に収穫した年。涼しい夏の夜が少ない収量のぶどうをゆっくり均一に熟させた。収量は2021・2022年のおよそ半分。 |
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| 2018 | 公式によると、収量が平年を上回った年。房を間引くことも検討したが、茂った枝葉がバランスを戻し、すべてのぶどうが均一に熟した。何回かに分けて手で摘んだ。公式は「並外れたヴィンテージ」と表現している。 |
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クラレンドン・ヒルズ アストラリスの
ワイン情報
| 名称 | クラレンドン・ヒルズ アストラリスClarendon Hills Astralis Syrah, McLaren Vale |
| 生産者 | クラレンドン・ヒルズ(ローマン・ブラタシュク) |
| 位置づけ | 単一畑のシラー(フラッグシップ) |
| 種類 | 赤 |
| 国・地域 | オーストラリア/南オーストラリア州/マクラーレン・ヴェイル(ブレウィット・スプリングス) |
| 原産地呼称 | マクラーレン・ヴェイル |
| 主な品種 | シラー(シラーズ) |
| 畑 | マクラーレン・ヴェイルのブレウィット・スプリングス、約4ha。真東を向いた傾斜45度の斜面で、標高は約250m。ブラタシュクが1990年に見いだした(公式) |
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| 樹 | 1920年植樹。シャトー・レネラ由来とされる19世紀の植民地時代の系統の樹で、灌漑をせず、垣根に仕立てない古木。収量は少ない(公式) |
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| 土壌 | 公式の畑のページは「小石まじりの粘土の表土の下に鉄鉱石」、2020年の資料は「砂質ロームの下に沖積の粘土、鉄鉱石・石英・頁岩・片岩」と記し、表現が分かれる |
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| 名前と初ヴィンテージ | 初ヴィンテージは1990年。1990〜1993年は「クラレンドン・ヒルズ シラーズ」の名で出し、1994年からアストラリスに改名(公式) |
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| 熟成と生産量 | 2018・2020年は野生酵母で一部を全房・全粒のまま開放槽で発酵し、目の詰まった新しいフランス産オーク樽100%で18か月。清澄・ろ過をせずワイナリーで瓶詰め。生産量は6,000本(公式) |
| 飲み頃の温度 | 16〜18℃前後(フルボディの赤の一般的な目安) |
| グラス | シラー(ローヌ)型やボルドー型の大ぶりなグラス |
| 飲み頃の目安 | 長期熟成型とされるが、公式の資料に具体的な飲み頃の年は示されていない |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
なぜ「シラーズ」ではなく「シラー」と表記しているのですか?
同じ品種です。オーストラリアでは一般に「シラーズ」と呼びますが、クラレンドン・ヒルズは現在アストラリスを「Syrah(シラー)」と表記しています。公式によると、1990〜1993年は「クラレンドン・ヒルズ シラーズ」の名で出され、1994年からアストラリスの名になりました。
どれくらい造られていますか?
公式の年ごとのページでは、2018年と2020年の生産量をそれぞれ6,000本としています。約4haの単一畑から、収量の少ない古木のぶどうで造るため、量は多くありません。2020年は収量が2021・2022年のおよそ半分だったと公式は説明しています。
出典・確認日
4件
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-26 / 編集: Vinotier編集部