単一畑(リーデンヴァイン) リースリング リート・ケラーベルクは、オーストリア・ヴァッハウのF.X.ピヒラーが、デュルンシュタインの急斜面の畑ケラーベルクのリースリングで造る辛口の白です。公式の年表は、1990年のリースリング・ケラーベルクを蔵が国際的に知られるきっかけになったワインとして挙げています。
この記事の目次
どんなワインか
リースリング リート・ケラーベルクは、オーストリアのドナウ川沿い、ヴァッハウ地方のF.X.ピヒラーが、デュルンシュタイン村の畑ケラーベルクのリースリングで造る辛口の白です。公式の年表によると、蔵の創業は1905年。1990年のリースリング・ケラーベルクが国際的に知られるきっかけになったと記されており、この蔵を代表する1本といえます。
蔵は2020年に生産者団体ヴィネア・ヴァッハウを離れ、現在はヴァッハウDACの最上位区分「リーデンヴァイン(単一畑のワイン)」として出しています。公式によると、リーデンヴァインに使えるのはグリューナー・フェルトリーナーとリースリングだけで、目立つ樽の風味や補糖は認められていません。なお、蔵にはこれとは別に、1998年に始まった「ウンエンドリッヒ」という別格の銘柄もあります。
畑と造り
ケラーベルクは、南から南東に向いた急な斜面に、岩がちなテラスが連なる畑です。公式によると、土台はゲフェール片麻岩という花崗岩に似た岩が変成したもので、氷河期に積もったレスが窪みにたまり、浸食で片麻岩とまじり合っています。脇の谷の出口にあたるため、夏は午後早くから日陰になり、夜には周りの森から冷たい空気が流れ込みます。秋の昼夜の寒暖差が香りを保つと公式は説明しています。
畑の名は、1714〜1719年に建てられたバロック建築「ケラーシュレッスル」に由来し、1787年にいくつかの小さな畑をまとめる名として登場した、比較的新しい名前だそうです。醸造について公式は、手を加えるのはできるだけ少なくし、ワインに落ち着いて育つ時間を与えると説明しています。全ワインがヴィーガン認証を受けています。
飲み頃と楽しみ方
公式は具体的な飲み頃を示していませんが、ヴァッハウの単一畑のリースリングは、若いうちの張りのある味わいに加え、熟成による変化も楽しめるとされます。冷やしすぎず、中ぶりのグラスで香りを開かせるとよいでしょう。同じ地区のクノール リート・シュットや、ドイツのドンホフ ヘルマンスヘーレと比べると、辛口リースリングの土地ごとの違いが見えてきます。オーストリアの産地と格付けは第24講 オーストリア完全編で学べます。
※生産量・価格はヴィンテージや時期により変わります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
F.X.ピヒラー リースリング リート・ケラーベルクの
味わいの目安
- ボディ
- 軽やか重厚
- 酸味
- 穏やか生き生き
- 甘辛
- 辛口甘口
公式の説明や一般的な評価をもとにした編集部の目安です。年や熟成の度合いで変わります。
F.X.ピヒラー リースリング リート・ケラーベルクの
ワイン情報
| 名称 | F.X.ピヒラー リースリング リート・ケラーベルクF.X. Pichler Dürnsteiner Ried Kellerberg Riesling (Wachau DAC) |
| 生産者 | F.X.ピヒラー(ヴァイングート・F.X.ピヒラー) |
| 位置づけ | 単一畑(リーデンヴァイン) |
| 種類 | 白 |
| 国・地域 | オーストリア/ヴァッハウ(デュルンシュタイン) |
| 原産地呼称 | ヴァッハウDAC(リーデンヴァイン) |
| 格付け | ヴァッハウDACの最上位区分「リーデンヴァイン」(単一畑) |
| 主な品種 | リースリング |
| 畑 | デュルンシュタイナー・リート・ケラーベルク。南〜南東向きの急斜面で、岩がちなテラスが続く。脇の谷の出口にあたり、夏は午後早くから日陰になり、夜は森からの冷気が流れ込む |
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| 土壌 | ゲフェール片麻岩(花崗岩に似た岩が変成したもの)。氷河期に積もったレスが窪みにたまり、斜面の浸食で片麻岩とまじり合う |
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| 畑名の由来 | 1714〜1719年にヤーコプ・プランタウアーの設計で建てられたバロック建築「ケラーシュレッスル」から。畑名は1787年に、いくつかの小さな畑をまとめる名として登場した |
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| 区分 | ヴァッハウDACのリーデンヴァイン。グリューナー・フェルトリーナーとリースリングだけが認められ、目立つ樽の風味や補糖は不可。1つの畑のぶどうだけで造る |
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| 蔵の歩み | 公式の年表は1990年のリースリング・ケラーベルクを国際的な躍進のきっかけとする。2020年にヴィネア・ヴァッハウを離れ、ヴァッハウDACの表示に移った |
| 飲み頃の温度 | 10〜12℃前後(一般的な辛口リースリングの目安) |
| グラス | 白ワイン用の中ぶりのグラス |
| 飲み頃の目安 | 公式は飲み頃を示していない。ヴァッハウの単一畑のリースリングは長い熟成に耐えるとされる |
| 価格帯の目安 | 1〜3万円 |
品種の比率や熟成の方法は年によって変わります。価格は為替・流通で大きく変動するため、目安としてご覧ください。
よくある質問
ラベルに「スマラクト」と書かれていないのはなぜですか?
スマラクトは生産者団体ヴィネア・ヴァッハウの登録商標で、会員だけが使える呼び名です。F.X.ピヒラーは公式の年表で2020年に同会を離れたとしており、現在はヴァッハウDACの「リーデンヴァイン(単一畑のワイン)」として出しています。
「ウンエンドリッヒ」とはどう違うのですか?
ウンエンドリッヒは、蔵がリースリングとグリューナー・フェルトリーナーで造る別格の銘柄です。公式によると、最初の年は1998年で、名前は樽での試飲で余韻が「果てしなく(unendlich)」長いと評されたことに由来します。ケラーベルクは畑の名を冠した単一畑のワインです。
出典・確認日
生産者の公式資料などをもとにした解説です(試飲レビューではありません)。
最終更新: 2026-10-23 / 編集: Vinotier編集部